ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

新キャスト苦しむ!

2008-06-18 21:35:14 | 演劇

 定期公演が終わって、いよいよ、全国大会に向けて始動だ。出し物は当然、『どんがら山奇譚』だ。昨年12月、東北大会で準優勝した作品をそのまま全国の舞台にのせなくてはならない。中心になった3年生は卒業していないってのに。

 みんな言うね。年超して全国大会っておかしなシステムだね!そう!ほんとそう思う!なんとか年度内に!って働きかけもされているようだけど、いろんな制約があって実現には進めないようだ。まっ、僕なんか、今年限りだから、おかしかろうと不自然たろうと、ありがたく、全国の舞台を踏ませていただくだけのことだ。

 とは言うものの、やっぱりつらい。そりゃそうだ。昨年の舞台じゃ主役クラスはほとんど3年生、スタッフも中心はすべて3年生だったんだから。今、新メンバーに代わって、もう、みんな四苦八苦している。実力の不足ってこともある。でも、そのことはさほどの問題ではない。これからの追い上げでずんずん上達するに違いない。

 問題は、役に相応しい役者じゃないってことだ。だって、僕の台本は当て書きで書くからね。去年のメンバーには楽々演じられても、今年それを引き継ぐ部員にはかなりのギャップがあるんだ。だいたい年寄りを三人出すなんて、高校演劇じゃ不可能に近い。なのに、それが2年間続くって、どう思う?

 いやあ、苦しんでるよ、部員も僕も。今日はびっしり一時間、婆さん役の生徒のお相手だった。彼女、とっても声がとてもつややかで澄んでいるんだ。しかも、性格も素直で女子高生そのもの、どう気張っても40歳のおばさんにしか手が届かない。本来なら、大きなアドバンテージが、今回に限り、重くつらい欠点なんたから。

 もう一人は、歌で悪戦苦闘状態だ。決して下手じゃない。決して悪い声じゃない。ただ、自信がない。歌が下手だと思いこんでいる。なのに、ソロで歌わなくちゃならない。それも2曲もだ。これから本番まで特訓に次ぐ特訓が続く。

 準主役の一人は、舞台監督をやらせたら抜群の生徒だ。おそらく芝居作りのことは置農演劇部で一番分かっているだろう。指示の出し方も的確で、説得力がある。できれば、舞台監督として使いたかった。でも、彼女しかいないんだ、この役には。

 スタッフだって同じこと。舞台監督も照明も音響も全取っ替えだから。本来なら一年掛けて成長していくところを、後2ヶ月で一人前になってもらわなくちゃならない。わけわかんないのに、やたら怒られながらじりっじりっと逞しくなっている。の、はずだ。で、あってほしい。

 でも、本番こそが人を育てる、これは、絶対に真実だ。定期公演でも見事、証明された根底的定理だ。これから本番までリハーサルを含めて、用意された舞台は5回。これだけ踏めば、板だって足に慣れてこようってもんだ。きっとそうだ。絶対そうだ。ウソ偽りなくそうだ。っなんて、叫んでるところが、自信のなさもろだしなんだよな。

コメント (2)
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