TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
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「アート市民たち(コレクター他)」

福本健一郎展・・トウキョウ・ワンダーウォール都庁空中歩廊

2015年04月09日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
コレクターのTu氏からお誘いがあり、トウキョウ・ワンダーランド展で入賞した福本健一郎の展覧会を観に行った。

都庁空中歩廊に入ると、入賞作品「オシャレな君に贈る花」が目に飛び込む。私は❝絵はまず色彩にある❞と思うのであるが、アジアの民族衣装の色や柄を使ったこの作品、ユーモアにも溢れ、とてもいい。



作家によると、シンガポールに留学した折、東南アジアの熱帯植物に圧倒されたのだそうだ。しかも、最近は絵画だけでなく、陶芸や木彫にも取り組んでいるとのこと、一つのジャンルに拘る作家が多いが、多様な表現に挑戦するというのはとてもいい。
今回のメイン作品は壺や花瓶などである。特に中央に飾られた壺の作品はそういう魅力が凝縮されたような大作あり、壺が仏像に見えて来る。一時、作家と話をしたが人物的にも好印象の青年であった。

作家を囲んで、Tuさんや、パトロンプロジェクトのM・Kさんと写真を一枚。
 


福本健一郎展 @トーキョーワンダーウォール:都庁第一本庁舎3階南側空中歩廊

2015年04月09日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩


壷を描いた作品が多く、壷の口の部分から胴(と呼ぶのでしょうか)へ向けてのラインの美しさや、無二さを感じました。
女性の首筋から肩へのラインを感じさせる壷のラインの数々。壷はドイツ語ではFlasche、女性詞だというのにも納得です。表も裏もないメビウスの輪に似たものとしてクラインの壷がありますが、それが持つ不思議な無限の広がりやつかみどころのない美のようなものが、福本さんの壷の作品にもどこか投影されているような気がします。(山本理絵)

桑田卓郎展 @TOMIO KOYAMA GALLERY(渋谷ヒカリエ8階)

2015年04月09日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩


気ままな形に、モダンな色彩。プリミティブな下地に、化学的マテリアルを感じる釉薬(?)のなめらかな艶。対極にあって相性のよくなさそうな二つのものたちが、違和感なく抱き合っている。そんな意外な驚きや感激をもたらしてくれる器たちでした。しかも、こちらが眼を離した隙に、ささっと形を少しずつ変えてしまいそうな瞬間的な表面の立体感。今にも動き出しそうな器の表面を捉えられるかもしれないと、ずっと見つめていたくなりました。(山本理絵)