送電鉄塔の見える場所

稜線の向こうに消えてゆく鉄塔の列はどこへ続いているんだろう

南熊本変電所

2010-09-06 05:44:45 | 変電所
名前だけはこれまでにも何度も出てきている南熊本変電所。
今回は苓北火力線・番外編のつもりだったんだけど、その前にここの紹介をしておいた方が良さそうなのでちょい予定変更です。

    

南熊本変電所は熊本市南部とその周辺地域の要となる変電所だ。
2つの500kV変電所からそれぞれ220kVの電線路がやって来て、220kVや110kVの路線が出ていく基幹系統の要衝。
他に66kVが1路線。途中で分岐していく路線がいくつかあるから送電先は多い。配電線も出ている。フルラインナップだ。
気中設備がずらっと並んだ光景は華やかで美しい。厳かな雰囲気の漂う中九州変電所とは全然違っていて楽しい気分になれる。
南熊本人吉線のことがあるから1925年にはもう存在していたんだろうか。何か建設時期の分かるようなものがないかな。
柵の外を一周したけど竣工とか落成などの文字は見当たらなかった。だいたい他の変電所でもそういう銘板の類は見ないかなぁ。

  
         220kV側の引留鉄構とそこに繋がる最終鉄塔2本。奥が熊本南熊本線、手前が中九州南熊本線。

右の画像は背景の空が怪しすぎw この時は急に豪雨になるんじゃないかと逃げ腰で撮影してたんだけど自分のいる方へは
降ってこなかった。でも一番奥に写っている山は全然見えなくなった。この夏はそんなのが多かったなー。

  
こっちは220kVが出てゆく側。引出鉄構と南熊本緑川線の1号鉄塔。          機器群を横からみたところ。

右の画像の中央のは遮断器かな?いろんな機材が整然と並んでいるけど、何がどう繋がっているのかよく分からない。
知識のある人なら一目で解っちゃうんだろうな。自分は高校時代から物理はサッパリだったもんで今になって中学レベルから
勉強し直しですよ(-_-;)ムズカシイ・・・ でもさー、学校で交流なんてほとんど教えないよね!(って言い訳?)
この路線の終点、220kV緑川変電所は2006年運用開始の九州電力熊本支店管内で一番新しい変電所だ。
南熊本変電所だけでは地域の需要増加に対応しきれないということで以前は直接繋がっていた川尻変電所との間に新設された。
こうやって見ていくと路線の改編って意外と頻繁に行われてるね。ちょっとびっくり。

      
   なくなった路線の標柱を見つけたりするとお宝発見気分。「ここは使われてない巡視路≒道を間違えた」の目印にもなる。


  
           110kV側の1号鉄塔たち。                 たぶん配電側に続く線。白い箱のようなのは変圧器??

110kV側は柵のすぐ外が法面になってて、しかも葛がワサワサ。4月に来た時は簡単に近寄れたのにぃ。
思いっきり不審な行動をとりつつなんとか柵のところへ。こっちの鉄塔は柵の中なんで番号札が見えないけど正体は判っている。
左が南熊本神水線、右は上段66kV南熊本松橋線で下段110kV南熊本宇土線の変則4回線。
この3つの路線はどれも分岐線を持っている。分岐線というのは発電所や変電所から出発するのではなく、電線路が枝分かれして
出てくる路線だ。終点の名を取って「○○分岐線」と付けられる。既設の電線路に付け足して大口需要家への引込線を作る場合に
よくある形だけど、そういうのばかりとは限らない。
路線が編み替えられて南熊本松橋線が生まれたのは前々回の記事のとおり、つい最近の今年の6月。
だけど元々の形はさらにさらに違うものだった。どの路線も過去に何度も改編を繰り返してきて「とりあえず現在はこの姿」。
これから当ブログはその過去を探る時間の旅と苓北火力線をたどる西への旅の2本立てで行きますのでよろしくね。

  

で、これが配電側。近頃は電柱も気になってきて、道を走っていて見慣れないトランスなんかが視界に入ると「おっ!」となる。
去年の秋に事故って車つぶしたばかりの不良ドライバーとしては危険極まりない状態なんだよな・・・
どのみち配電は複雑すぎて理解できそうもないので浮気は止めとこうw 

さて。最後にこっちが本題とも言えるモノをひとつ。今回この変電所を紹介したのは実はこれがあるからだったんです。

    

道路と変電所の柵との間に建っているやたら目立つゴツい鉄塔。鉄塔に関心のない人でもこれを見落としたりはしないだろう。
鉄塔を見て回るようになってからはなんとなく「中九州変電所からくるやつだろうな」と思い込んでいた。
それが別の所に立ってると知ったので「じゃあこれは何?」とよく見れば4導体だし!鉄構に接続されてないし!
・・・まさかの220kV苓北火力線の最終鉄塔、211号だったんです。うわぁ、そのまま残ってたんだ。

というわけで次は今度こそ旧・苓北火力線の鉄塔についてのレポートです。

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