ポン太よかライフ

得した気分、首都圏見て回りの旅、美術館散歩

企画で勝負!収蔵品だけで面白い特別展ーその2 ブリジストン美術館 アンフォルメルとは何か?

2011-06-07 16:26:23 | 日記


出光とともに毎度感心させられる企画で楽しませてくれるのがブリジストン美術館
今回は、何ともなじみのないタイトルで、いったい何が語られるのかと行ってみたのがアンフォルメルとは何か?展。
20世紀フランス絵画の挑戦という副題で、20世紀フランス抽象絵画の変遷と岡本太郎の果たした役割も学びました。


第二次大戦後のパリで起こった前衛的絵画運動「アンフォルメル」。フランス語で「非定形なるもの」を意味するこの言葉は、1950年に批評家ミシェル・タピエによって戦後のフランスに胎動する新たな非具象的な絵画として提唱されたそうです。

20世紀に芸術の中心パリで起こった様々な芸術運動、たとえば印象派セザンヌの斬新な筆致や色彩、ピカソらの奇抜な構成に始まる抽象画、事物の本質や心象を点・線・色などで表現することを目指してさらに抽象表現を進めたクレーやカンデンスキー、それらがどのように発展していったかを意欲的に追っていきます。

企画展では、デュビュッフェ、ミショー、スーラージュ、菅井汲、堂本尚郎、今井俊満、ザオ・ウーキーやジャクソン・ポロックら収蔵作品ばかりでなく、
東京国立近代美術館を始めとした全国の近代美術館、大原美術館、ニューヨーク近代美術館からの作品を集めて時代を網羅する100点あまりの見ごたえある展示になっていました。

今まで現代アートは、私にはあまりなじみがありませんでした。なぜなら戦後のアーティストたちの心理状態の変化は、理性を超えた意識下に深く向けられ、アクションペインティングなどのように、できあがった絵画作品そのものより、制作過程や理論が重視されるようになり、そのような作品に対して、どう向き合えば良いのか分からず、当惑するばかりだったからです。
今回コレクションについて、ブリジストン美術館自身による作品評価の弁がつぶさに語られたことにより、
なぜこの作品が美術館にあるのかといった長年の疑問に対する答え、を示したことになり非常に興味深い企画でありました。

簡単に要約はできませんが、よく説明されていますので、それぞれのキャプションをご覧ください。

個人的には、若くして注目されながらも、生活苦の中で、腐った馬肉を食べて早世したヴォルスの作品や、貴族出身で色彩センスの抜群に粋なニコラ・ド・スタールが見られるのもお勧めです。


最新の画像もっと見る