つぶつぶタンタン 臼村さおりの物語

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読書日記:萩原浩著 『噂』  渋谷の口コミ(WOM)と都市伝説 マーケティングは不変?!

2018-08-09 23:09:33 | 本の感想/読書日記
台風が過ぎ去りましたね。みなさま被害にあわれていなければと存じます。
あたしは夕べの用事がキャンセルになったこともあり、家でひたすら本を読んでおりました。そのため今回の台風は知らぬ間に過ぎていたという感じでした。

そのときに読んだ本の紹介、読書日記です。萩原浩著、小説『噂』を読みました。

噂 (新潮文庫)
荻原 浩
新潮社


萩原浩さんは『押入れのちよ』が面白かったので気になっていた小説家でした。どこかほのぼのするような『押入れのちよ』とはテイストがかなり異なり、この本はサイコサスペンスです。文庫版で492ページというなかなかの長編でしたが、最後まで飽きずに読めました。


この小説、最後の1ページでネタが明らかにされるタイプのものです。大丈夫です!!このブログ記事のなかにネタバレは登場しませんので、ご安心ください。


あたしはミステリー小説(サスペンス小説、違いがいまいちわかっておりません。。。)を読んでいると、最後にネタをばらされても、よくわからず迷子になってしまうことがあります。

この小説でも若干迷子であり、「え!!となるとあれはどうなるの??」というわからない部分がいくつか残りました。けれどももやもやとした読後感にはならず満足もしております。
わからないことは、そのままでもよいのかもしれないなーという気持ちなのです


噂というタイトルに象徴されるように、口コミをテーマにした小説です。2001年に出版された小説なので、口コミは口コミでも、ネットではなく、リアルな口コミです。

口コミとは、WOM(word of Mouth)と呼ばれていて、マーケティングのひとつの手法。WOMマーケティング協議会というものもあるんですね。

若い女性向けの香水を販売するために、渋谷のおしゃれな少女たちをモニターとして集めるということからストーリーが展開します。既存の媒体には広告を出さず、ただ彼女たちの口コミ力だけで、その香水を広めてもらおうとするのです。ところが、口コミに付随する物語を目立たせるためにつくった都市伝説(フェイクニュース)が、事件として実際に起こってしまい、真相はいかに。。。。という感じで、話が展開していきます。

人物描写などの読み物としても面白いですし、あまり小説は読まずビジネス書を読む方にも口コミの具体例としてとても興味深い気がしました。

特に今はSNS全盛期なこともあり、この小説の状況と恐ろしく類似するところもある気がして、紙面に引き込まれます。


そしてネットを経由しない、実際の会っての口コミもなかなかパワフルなんだとあらためておもいました。

と書いていて、ひょっとしたら今の高校生や大学生の感覚は、この小説とはまったく違うのかな、、それこそ宇宙人なのかもしれないとまったくおもわないわけではないです。


20年近く経った今でも、現代の口コミツールであるツイッターで、毎日誰かが感想を投稿しているロングセラー小説のようです。流行を取り扱っているのに、古臭くないってすごいよな、と萩原浩さんの洞察力に感動します。他の本も読んでみたい。

ではまた~

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