あれはお財布を忘れた日のことでした。
⇒ 新型コロナウイルスに際し、キューバの医療と教育が気になるのだ
せっかく歩いて駅まで出向いたのに、残念。だけど実はいいことがありました。
本を拾ったのです。Stay Homeでおうちにいる方が多いからなのかもしれません。歩いていると、あるマンションの住民向けのごみ捨て場に、荷造りひもで閉じられた本の束が捨てられている。
駅に近隣のマンションは、住宅地と異なり、いつでもゴミを出せるようになっているところがけっこうあるようです。
気になって近づいてみると、そのうちのひとつが、一番上にあるのが「チベットの死者の書」だった。
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原典訳 チベットの死者の書 (ちくま学芸文庫)
信定, 川崎
筑摩書房
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以前から、いつか読みたいとおもっていた、気になっていた本だった。というわけで、その「チベットの死者の書」が入っているひと束を持ち帰らせていただくことにしました。勝手にすいません、どうもありがとうございます。
何年か、チベット仏教の講義をご縁があって受講していたことがある。夜型なものであまり出席できなかったのだけど、GWに来日されるリンポチェの勉強会に申込んでいた。GWの間、午前午後みっちりという贅沢な勉強会です。
リンポチェとは生まれ変わりをしている僧。チベット仏教には、ダライラマ以外にも生まれ変わりの僧がいっぱいて、彼らはリンポチェと呼ばれている。
リンポチェに名前もいただいているのよね。チベット語では何と発音するかわからないのだけど日本語に訳すと「持明者」。松明をもってみなを先導していく人という意味らしい。
講義はハートに来ることもあったけど、当時はみんなの真剣な雰囲気についていけなかった。なんというか宗教っぽくてどうしていいかわからなかった。宗教だから当たり前なのですよね、ごめんなさい。
信者じゃない人も受講できるようしてくれていた懐の深さに感謝申し上げます。
毎年、特別な契りというか、力を授けるみたいな日もあって、そこだけ来る方もいるのだけど、そこは行ったことがない。
その時間帯に途中まで出席したことはあるのですが、契りを受けにいくために列になってひとりひとりリンポチェの前に出ていくというところで、部屋を出ていきました。
嫌だからではないです。仕事の時間に間に合わないからでした。新宿のグリーンプラザ新宿で占い師をしていたころで、18時までにお店を開ける必要があったのです。
なんというか反省しています。実際の行動ではなく、自分の心について。どういう行動でもいいとおもう。ただなんというか本当に仕事があったわけだけど、ずっとどこかで引きながら受講していたから。
なんというか没頭しなくてもいいけれど、その場にいる人に心のなかでもう少し敬意をもってもよかったはずと。
静岡の朝霧に、何かチベットの特別な建物を建てて、そこで儀式するというのがあったのだけど、そのときもただ講座に出ているだけのあたしを車に乗せて行ってくれたんだなあ。
ありがたい。ありがとうございます。
この考え方は正しい、あの考え方は間違っていると、勝手に決めていたなと反省しているこの頃です。なんというか、思想のなかにもいろいろあって、自分以外のはNGというのは、結局のところ、人種差別や学歴差別、経済差別、性差別など、いろいろな差別意識と変わらないということに、ようやく最近気づいたのだった。
なんかあたしやっていること違うなあと。
その拾った本の束の中には、今市子さんの「百鬼夜行抄」が入っていた。
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百鬼夜行抄 1 (朝日コミック文庫)
今市子
朝日新聞出版
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全部で9冊。読んでみたら、面白い。すっかりはまっています。18巻まで出ているみたいだから、続きも読みます。
これも、うーんなんというか同じエネルギー、目に見えない世界、スピリチュアルでも、あたしが勝手に否定していた世界で、考えさせられながら読んでいます。
本当に若気の至りと申しますか、何様のつもりと申しますか、こういうの トホホ というのだとおもいます。
精進いたします。
昨日、本を拾った場所を再訪問しようと試みたのだけど、どこだかわからなかった。なにせお財布を忘れるくらいだからぼーっとしていた日なのでしょうけど、本との出会いがあったものだから、なんだか不思議な気持ちになりました。情報は必要なときに出会えるのだ。
ではまた
◆臼村さおり twitter @saori_u
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