たんぽぽクリニックのつぶやき

日々訪問診療に追い回されている”たんぽぽ”の憩いはいずこに?長久手発

二日酔い対策

2012年12月26日 07時40分39秒 | うんちく・小ネタ

早いものでクリスマスがもう過ぎてしまいました。
皆様はどの様に過ごされましたか?

例年24日は我が家に友人を招いて

しかし、たんぽぽは

たんぽぽが担当している方は重症な方が少なくないので毎年・年末は気が休まらずのんびり飲酒できません。

”もう、飲んでもいい時間だよ”と悪魔の囁きがありましたがひたすら我慢!!!

昨年は飲み会のあった深夜に毎回

まるで暇があればしてしまうたんぽぽの体を利用者さん達が守ってくれている様です。(適度な休肝日は必要ですね)

まあ、酔っ払わないから美味しい物を食べた記憶が残りますし翌日頭痛がないから良いんですけどね・・・・・。

二日酔いのとき如何していますか?

うこんを飲む人多いですよね。

最近学びましたが五苓散+半夏瀉心湯が良いらしいですよ。

黄連解毒湯も良いそうです。

ちなみに”二日酔い”の保健適応を持つ薬が存在する事を初めて知りました。

これでしても安心です。


看護師募集

2012年12月15日 07時37分27秒 | インポート

 

時の過ぎるのは早い物でブログを初めてはや1年になろうとしています。

最近は時間に追われて、ブログネタは山の様に有るのに更新に至っていません。

常日頃から”初心に戻って・・・”とは思っているのですが中々有言実行とならず日々反省です。

 

それにしても、一般業務に追われてしまい公私共々やりたい事が一杯溜まっています。

時間の使い方を見直さないと駄目ですね。

だらだらと仕事しない!!!

日々の仕事を翌日に回さない!!!

まずはこの2点から見直しです。

  

何日続くか心配ですが。

当面のすべき事は・・・

名刺の整理

年賀状

植木の剪定・消毒

資料の整理

etc・・・・・

 

やる事が一杯!

 

もうひとつ大事な事が残っていました。

職員募集!!

看護職を募集中です。

たんぽぽの仕事を負担を減らすために?医師も募集中です。

薄給ですがたんぽぽに来ませんか?

 

”なぜ薄給ブラック企業より高賃金企業のほうがもめやすいのか”

こんな記事がありました。

色々な視点がありますね。


呼吸困難感

2012年12月15日 06時49分29秒 | 健康・病気

呼吸困難感のマネージメントは難しい!!!

呼吸困難とは

 呼吸困難は患者による経験的な感覚であり、本来、主観によるものである。

それは、呼吸の不快感、呼吸の短縮、または十分な空気が取り込めない感覚として定義、患者はそれを、息苦しさ、窒息、または溺れるような感じと表現する。

この症状出現の確証を得るための診断方法はない

患者の自己報告こそがこの症状の出現と緩和におけるゴールドスタンダードである。

一般的に用いられる方法である呼吸回数、血中酸素濃度、血液ガスデータ、パルスオキシメトリーは、患者の息切れの程度とは相関しない。

呼吸困難の評価

 呼吸困難は主観的症状で、痛みの場合と同様で、その評価は患者自身の言葉によりおこなうこと、患者の訴えを信じることが基本である。

症状を評価する際のポイントは、

(1)量的評価どの程度息苦しいか?

(2)質的評価どのような息苦しさか?

(3)インパクト評価生活にどのような影響を与えているか?  

呼吸困難の治療のポイント

モルヒネ

・モルヒネは呼吸中枢の反応を鈍くし、呼吸数を減らす結果、呼吸困難を緩和する。頻呼吸の患者に対して、呼吸数を1220/分程度に減少させることで呼吸困難を和らげることを目的として使用する。

抗不安薬
・呼吸困難の緩和治療としての抗不安薬は、不安を軽減することによって呼吸困難を緩和することを目的とする。意識が低下した場合は、減量・中止を検討する。
ベンゾジアゼピン系の薬は、呼吸困難に伴う不安を緩和する。アルプラゾラム0.4 mg、エチゾラム0.5 mg、ロラゼパム0.5 mg、あるいはジアゼパム25 mgの就寝前1回投与で開始する。これらに効果があると、昼間の使用も患者に歓迎される。

 

モルヒネが効きそうな呼吸困難

【どんな人に効きやすいか?】
 (1)頻呼吸:頻呼吸の患者で効果が期待できる。
 (2)力強くしっかりした呼吸:呼吸筋力が脆弱で弱々しい呼吸の患者では呼吸抑制が前面に出てしまうことが多いので、「力強くしっかりした息づかい」の患者に効果が期待できる。
 (3)重篤な呼吸不全がない:重症の呼吸不全に起因する呼吸困難を緩和するほどのパワーはモルヒネにはない。

 (4)痰がらみがない。
【効きにくい人は?】
 呼吸回数が増加しておらず弱々しい呼吸で、痰がらみがあり、呼吸不全が重篤な症例では、効果が期待しにくい。

 

呼吸困難に対するモルヒネ投与の原則

 呼吸困難に対しモルヒネを投与する際には原則3つある。
1、呼吸困難感のみの場合は痛みに対するモルヒネ投与量の1/2で解消するということである。 

2、モルヒネ量の増量は細かく少量ずつ行うことである。

3は、副作用のコントロールをすることである。モルヒネによる副作用で重大視されるものにしばしば呼吸抑制が挙げられる。呼吸困難感の緩和のためにモルヒネを投与する場合には、呼吸抑制に先行して眠気が出るということに注意を要する。眠気が出た時点で投与を中止するか、減量する必要がある。もう一つ気をつけなければならないのが呼吸数である。健康人は1516/分呼吸をしているが、それより少し多い20回前後が目標。呼吸数が10回以下になってしまうと呼吸抑制を起こす可能性が高いので、20回前後にコントロールされた時点で投与量を固定したほうがよいと思われる。
 モルヒネを継続投与すると便秘が出現する。呼吸困難感が出現した場合、便秘は緩下剤だけでは解決が難しくなる。特に生命予後が週~日単位になってくると、自然排便はます無理である。したがって、週に12度は浣腸や坐薬を用いて排便をコントロールする。

フェンタニルの呼吸困難に対する効果

 フェンタニルの全身投与による呼吸困難感の緩和効果には明らかな高いエビデンスは示されていない(20103月現在)。一方、モルヒネには有効性が認められており、臨床現場においても効果の期待度はモルヒネ>>フェンタニルという印象である。予後が短く、急変の可能性がある症例にフェンタニルのみが使われて呼吸困難感が緩和されていない場合、モルヒネへのオピオイドローテーションより、フェンタニルにモルヒネを重ねるオピオイド2剤の併用療法の方が安全だと判断できる。

呼吸困難の非薬物療法

 口すぼめ呼吸冷風の送風なども有効とされている。冷気を患者の顔に当てることで息切れを訴える患者に酸素を投与するのと同じような症状の緩和をもたらすことができる。これは、第5脳神経の第2枝が刺激されて息切れの感覚を中枢において阻害するため、と生理学的には説明されている。

また夜間に不安が増強することが多く、夜間の不安を和らげることも重要である。呼吸困難は悪化すると患者は起坐位をとりやすく、不眠を訴える場合もある。体位の工夫と薬物療法が必要である。

息切れ(呼吸法の再訓練)

 ・緊張緩和療法ゆっくりとした規則的な深い呼吸を促す
横隔膜呼吸:吸気時の横隔膜が下がっている間に、腹壁を意識的にふくまらせる呼吸法を患者に教える。片手を腹部に、もう一方の手を胸にあてておくと、外へ向かって腹壁がふくらむのを感じることができる。

口すぼめ呼吸:鼻から息を吸って、吸気の2倍くらいの時間をかけて口をすぼめて吹くようにして息を吐く呼吸方法である。

【鼻腔からの酸素投与が症状緩和に有利・有用である理由:「□呼吸の迷信」を解く】
 進行がんでは、意識レベル低下、呼吸困難感、筋力低下で口をしっかり閉じることが難しいことが多い。そのため、鼻カヌラの酸素投与をオーダーしておいたら翌日に「患者さんが口呼吸(パターン)だからフェイスマスクに換えておきました」と報告を受ける症例によく遭遇する。まれに酸素2L/分程度で、翌日鼻カヌラからマスク投与に変更されていることもある。これは患者の分時換気量が極端に少ない場合を除いて、普通は酸素投与というより患者に再呼吸を強制して暖気とCO2を貯めるため、症状緩和とは真逆のケアである。
 また、「口呼吸パターンの迷信」については、鼻腔が閉塞していない限り、口を開けたままでも鼻から吸気が可能という生理学事実に反している(口を開けたまま指を自分の鼻前庭にあてて吸気すれば容易に確認できる)。ちなみに、鼻マスク式の人工呼吸管理が吸気トリガーするのも同じ理由である。
 さらに、フェイスマスクには閉塞感があり、患者によっては不安による呼吸困難増悪、および食事・会話・口腔清潔・痰喀出などの基本的ADL動作において不利であることもぜひ留意してほしい。モルヒネで症状を軽くして、フェイスマスクから鼻カヌラヘ変更を推奨する意見もある(UNIPAC)くらい、鼻腔投与の方が緩和ケアでは有利なのである。

  

 英国の施設型ホスピスの病室には酸素配管がない。
 ホスピス医いわく「酸素を吸入して、患者さんの呼吸苦感は改善するか?酸素飽和度が上がるので、家族や医療者が安心するだけではないですか?」
「我々は、窓を開けて涼しい空気を入れる。ファンで冷風を送る。安楽いすを用意する。そばに誰かがいるようにする。それだけでずいぶん楽になられますよ」
こんな考えもあるんですね。