映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

パブリック・エネミーズ

2009年12月21日 | 映画(は行)
庶民のヒーロー=社会の敵

* * * * * * * *

アメリカ、大恐慌時代の「義賊」として名高い、ジョン・デリンジャーを描きます。
何しろ・ジョニー・デップなので、見ないわけには行きません。
ジャック・スパロウ船長もいいけれど、
このようなシリアス路線を待っていたんですよ~。

何しろ、まず脱獄シーンから始まるこの作品。
まさにギャングが横行した大変な時代なんですね・・・。
このジョン・デリンジャーは、銀行強盗がいつもの手口。
銀行は襲うけれども、客の金は奪わない。極力一般人は殺さない・・・、
けれども、誰かがひとたび銃を撃てばたちまちあたり中、
銃撃戦が始まって血の海。
こうして彼は、「社会の敵NO.1」としてお尋ね者・・・。

けれど、一般市民からは、人気があったわけです。
今のように、マスコミに顔がばら撒かれるわけではない。
名前は知れ渡りながらも、誰もが顔を知っているというわけではないのですね。
無論、今のようなインターネット網などあるわけもないですし・・・。
捜査陣ですらも良くわかっていない、という有様で、
作品中、デリンジャーが警察署に単身入り込むシーンがあるんですよ。
何気なくフラフラと。
多くは出払っていて、あまり人がいないのですが、
残っていた連中に声をかけても、全く気づかれない。
なんとも、スリルがありつつ、おかしみを感じさせるシーンでした。

さて、この男が愛したのは、ホテルのクロークに勤めていた
ビリー・フレシェット。
いきなり、俺の女になれ・・・というような強引な接近。
そりゃもう、ジョニー・デップにそういわれたら、断るわけないです!
なんというか、男も女も一本気でいられた・・・
古きよき時代という感じがしてしまいますねえ・・・。


この作品は結局ジョン・デリンジャーをヒーロー視しているわけではないですね。
理想は美しく、でも、なかなかいろいろなしがらみで思うようには行かない。
それでも、信義を通そうという姿はカッコイイです。
でもスーパーマンじゃないから、不死身というわけでもない。
人間としてすごく等身大のように思いました。
また、彼は映画好きだったみたいですね。
劇中劇で上演していたのはクラーク・ゲーブル主演の作品で、
こんなところで、クラーク・ゲーブルを見られたというのも、儲けもの。
・・・そうなんだ、クラーク・ゲーブルって、この時代の人だったんですね・・・。
たしかに、映画の出演年代などを見ればわかることではありますが、
こういう時代、って具体的に考えたことがなかったですね。
ギャングと、警官の汚職と・・・、モトはといえば不況が原因なのでしょう。
今の日本も、気をつけないと・・・。
格差の拡大が治安の悪化につながらなければいいのですが。


2009年/アメリカ/141分
監督:マイケル・マン
出演:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベール、マリオン・コティヤール、ビリー・クラダップ



『パブリック・エネミーズ』予告編<12/12(土)、全国ロードショー>



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