映画と本の『たんぽぽ館』

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女子高生に殺されたい

2022年06月25日 | 映画(さ行)

完全犯罪として本気で殺されたい・・・?

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題名を見ただけでえっ?!と思う、ヤバそうな作品。

「女子高生に殺されたい」という欲望を抱える高校教師の物語です。
その教師・東山春人を演じるのが田中圭。
爽やかで人が良さそうなイメージの田中圭さんが、
いかにこのヘンタイ教師を演じるか、というところが見所であります。

春人は、女子高生に殺されたいという思いを叶えるために、
精神科医師への道を曲げて高校教師になったのです。
彼の願望には、きっちりとした条件付きで、
まずは、完全犯罪であること、そして全力で殺されること。

つまり、殺人者となる少女には本気で殺されたい。
しかし、少女が犯罪者として逮捕されるようなことがあってはならないと、
かなりハードルが高いのです。
そのため、彼はとある少女に目をつけて、9年間にわたり完璧な計画を練り上げ、
いよいよ実行の日が近づいていく・・・。

いったいどうすればそんな都合のいい状況を作ることができるのか、見当もつかないのですが、
春人が目をつけたのは「解離性同一障害」の少女。

なるほど~、それで春人が精神科医になるべく学んでいたということにも意味があるわけですね。
作品では候補となりそうな少女が何人か登場して、
実際に春人が誰を標的としているのかなかなか明かされません。
そんな作りが、うまいですね。

少女を見守る雪生(細田佳央太)の存在もいいし、
春人のモトカノとして登場するスクールカウンセラー、五月(大島優子)もいい感じ。

単なるヘンタイ男のホラーかと思いきや、なかなか練られたナイスな作品でした。

<Amazonプライムビデオにて>

「女子高生に殺されたい」

2022年/日本/110分

監督・脚本:城定秀夫

原作:古屋兎丸

出演:田中圭、南沙良、河合優実、莉子、細田佳央太、大島優子

 

ヘンタイ度★★★★☆

スリル度★★★★☆

満足度★★★★☆



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