映画と本の『たんぽぽ館』

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オデッセイ

2016年02月12日 | 映画(あ行)
一人ぼっちだけれど一人ではない



* * * * * * * * * *

火星にたった一人取り残された男・・・、
以前から楽しみにしていた作品です。



火星の有人探査にあたっていたメンバーに
強烈な嵐が襲いかかります。
メンバーの一人、マーク・ワトニー(マット・デイモン)は
嵐に煽られ、吹き飛ばされてしまう。
残りのメンバーは彼を探そうとしたのですが、自分たちの身さえも危ない。
やむなく、ワトニーは死亡したと判断し、
捜査船を発信させ火星を去ってしまう。



さて、ところがワトニーは奇跡的に死を逃れ、意識を取り戻すのですが、
仲間たちはすでに飛び立った後。
酸素も水も少なく通信手段もなく、食料はわずか31日分。
しかし、ワトニーは4年後の次の探査船が来るまで生き延びようと決意! 
彼は極限状態の中でも、希望を持ち続け、
知識と工夫を総動員して生き延びます。



本来植物学者である彼は、わずかの食用のじゃがいもを増やそうと考えます。
室内に土を運び入れ、自分たちの排泄物を肥料とし、水を創りだして・・・。
事態はとてつもなく深刻。
でも、冷静に様々な知識を総動員。
やるときめたら、とことんやりぬく。
きっとこれでうまくいく! 
こういうポジティブさこそが、
実は宇宙飛行士で最も必要な特性なのかもしれないなあ・・・などと思いました。
いえ、もちろんそれ以前に、基本的な科学的知識と体力も必要ですが・・・。
同じ材料が目の前に転がっていたとしても、
一般の人にはどうすることもできなさそう・・・。



うんと旧式の静止画像しか送ることのできない火星着陸船を彼は利用するのです。
そこからは最新のコンピュータの力も借りながら、
ついには普通に文章で意思の疎通を図ることができるまでになっていく。
人の発想と科学の力。
そして火星と地球、双方のチームワーク。
なんとも心憎いエピソードです。
もし彼が、ここのところで躓いて、地球との交信が全く出来なかったとしたら、
このまま4年を耐えられたかどうか・・・。
(げんに途中で大きな事故に合ってしまいますしね)。
自分の存在を知っている人達がいる。
そして自分が生きるために力を尽くしてくれている。
そう思うからこそ、希望を持ち続けることができるわけです。
そう、戦っているのは、彼だけではない。
地球のNASAの職員ばかりでなく、報道でそのことを知ったすべての人々、
そして、帰途にある宇宙船のクルーたち。
それぞれが自分たちのできるすべてをやりつくそうと必死。
これでは孤独だと悩んでいるヒマもありません。
ハラハラドキドキはもちろんのこと、
人々が力を結集しあう様子が何と言っても爽快です。



火星にひとりぼっち。
でも、さほど深刻にならないところが本作の良さのように思います。
ポジティブ、バンザイ!!

「オデッセイ」
2015年/アメリカ/142分
監督:リドリー・スコット
原作:アンディ・ウィアー
出演:マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・ペーニャ、ショーン・ビーン

ポジティブ度★★★★★
爽快度★★★★★
満足度★★★★★

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