映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

プレデターズ

2011年01月24日 | 映画(は行)
俺たちはみなプレデターだ



              * * * * * * * *

この作品、ひたすらプレデターと人間が殺戮を繰り返すと言うストーリー。
それで果たして面白いのか?
という疑惑が、公開時私の足を引き留めました。
ただ、この元になる「プレデター」は嫌いではなかったので、
この度怖いモノ見たさで見てしまいました。


何しろ、この話の想定がすごいです。
プレデターとはつまり、
狩猟の興奮に価値を見いだすという全くいやったらしいエイリアンなんですね。
ある惑星に人間を拉致して放ち、
自らも危険にさらしつつ狩りを楽しもうという・・・。
これまでの映画に登場したプレデターのさらに強大化した、
極悪新種プレデターが登場します。
ここに解き放たれたのは、
凄腕の傭兵、スナイパー、暗殺集団の猛者や、
凶悪事件の死刑囚たち・・・。
そうそう、そこにはなんと日本のヤクザもいまして、
この彼が妙に存在感があってかっこよかった。
また、何故かただ一人、生死をかけた戦闘とは無縁の医師が一人いるのです。
このことには必ず何か意味がある、そうは思ったのですが、
信じがたいその解答を私たちは終盤で知ることになります。



リーダー格のロイスは言います。
俺たちが選ばれた意味がわかった。
俺たちはみな「捕食者(プレデター)だ。」
彼らは多少の差はあるにせよ、地球上で他者を狩ることに興奮を味わっていた。
だからプレデターの望むところも、何となく解るということなのでしょう。
プレデターの残虐さをさんざん見せられながら、
気づかされていきます。
実は私たち人間の中にも同じ残虐性が潜んでいる。
それは人という隠れ蓑をまとっているから余計にたちが悪い・・・。



日本刀を持つヤクザ対プレデターという前代未聞のシーンがなかなかいい。
エイドリアン・ブロディという配役も、なかなかの妙で決まっています。


結局、これが面白かったとか好きだなんて言うと人格を疑われそうなので、
大きな声では言えませんが、結構よかったですよ・・・。


それにしてもあのプレデター、信じられませんね。
特にあの口元はなんだ・・・。
醜悪すぎです・・・。
第一あれだけの機械文明を持ちながら、何であんな性格なんだろう。
どういう進化の元でああなってしまったのか・・・?
うーん、謎だ。
もしかすると彼らの故郷の星ではもっと高度で穏やかな精神文明が気づかれていて、
そこからオチこぼれたならず者の種族がさまよいながらこうなったとか・・・。
この狩りの様子を生中継して、みんなで賭けをして儲け話になっているとか・・・。
(こっちの方がありそうです)
いや、プレデターというのは、もっと高度に発達した文明の星で、
その狩猟風景で博打をするために作り出された生物なのかも・・・。
とすると、もしやそれはずっと未来の地球人なのでは・・・?

プレデターズ [DVD]
エイドリアン・ブロディ,ローレンス・フィッシュバーン,アリシー・ブラガ,トファー・グレイス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


「プレデターズ」
2010年/アメリカ/107分
監督:ニムロッド・アーントル
出演:エイドリアン・ブロディ、アリシー・ブラガ、トファー・グレイス、ルイ・オザワ、ローレンス・フィッシュバーン


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