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「インド倶楽部の謎」有栖川有栖

2018年10月12日 | 本(ミステリ)

久々の国名シリーズ

インド倶楽部の謎 (講談社ノベルス)
有栖川 有栖
講談社

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前世から自分が死ぬ日まで―
すべての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。
この神秘に触れようと、神戸の異人館街の外れにある屋敷に
"インド倶楽部"のメンバー七人が集まった。
その数日後、イベントに立ち会った者が相次いで殺される。
まさかその死は予言されていたのか!?
捜査をはじめた臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖は、
謎に包まれた例会と連続殺人事件の関係に迫っていく!

* * * * * * * * * *

待ってました、火村英生シリーズ新刊は、久々の国名シリーズでもあります。
ここに出てくるのが「アガスティアの葉」。
そういえば以前話題になって流行ったことがあったのでは。
個人個人のすべての運命が予言され記されているというインドに伝わる「アガスティアの葉」。
根っからのインド好きが集まる「インド倶楽部」で、
この度その運命のお告げを聞こうという会が開かれたのですが、
その後、この会に出席したうちの二人が他殺死体で発見される。
そのうちの一人は予言された日付と同日に殺されたらしい・・・?
この謎は・・・?
というのは、この部分に限って言えば拍子抜けするものなんですけどね。


20数年前に山奥で起こった土砂崩れのときの事件の話が興味深い一作でした。
ただ、作中に多く出てくる「前世」の話は、私には全く興味をそがれる部分でした。
そもそも興味が持てず、全く適当に読み流していたら、
しかしそれがある程度真相に関係するというのでガッカリ・・・。
一人くらい「私の前世がどうのこうの・・・」という人が現れるくらいならいいのですが、
皆が同時代・同地方のインドに生きていた知り合い同士・・・というのは無茶苦茶すぎる気がします。
もちろん、火村とアリスはそれを信じているわけではないのですけれど。
あくまでもそれを信じている人々がいる、という前提での推理です。

いつもながら火村とアリスの言葉のやり取りが洒落ていて、読んでいてもついニヤニヤ。
火村の推理をアリスの手帳にメモしてもらって、
後に答え合わせをするなどという下りはナイスでした。
ある人に「二人はソウルメイト」だなどと言われて、二人は打ち消すわけですが、
それはやはりテレなんですね。
「せいぜい俺たちはカレーメイトだ」などという。
こういう二人の距離感が大好きです。


「インド倶楽部の謎」有栖川有栖 講談社ノベルス
満足度★★★.5

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