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「7日じゃ映画は撮れません」真藤順丈

2019年04月03日 | 本(その他)

映画愛爆発

七日じゃ映画は撮れません (実業之日本社文庫)
真藤 順丈
実業之日本社

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映画への制御不可能な愛と情熱が迸る圧倒的巨編。
亡き恩師からいわくつきの脚本を託された若き映画監督・安達雄矢。
"天使"にまつわる物語を本編として完成させるべく、安達は奔走。
助監督、撮影・録音・衣装・美術・照明を担う異能の映画職人たち、
個性派俳優、プロデューサーが集結する。
クランクアップを阻む数多の妨害に翻弄される彼らの、
全人生を賭けた奮闘を描きだした、群像劇にしてスペクタクルな職業小説!

* * * * * * * * * *

とにかく、著者の映画愛爆発という感じの一作。
著者の「宝島」が直木賞を受賞しまして、
けれども例によって図書館予約では何年先に順番が回ってくるかわからないので、
とりあえずこちらを読んでみました。


若き映画監督・安達が亡き恩師からいわくつきの脚本を託されるのですが、
望まれる最高のスタッフ、キャストを集め、本編を完成させようという悪戦苦闘の物語。
スタッフ、というよりも映画職人ですね。
助監督、録音、衣装、美術、照明・・・
それぞれ超個性的なメンバー一人ひとりの記述がまた詳しい! 
私などは映画を見てもほとんど俳優ばかりに注目してしまっているのですが、
確かに、エンドロールを見ても分かる通り、
実の多くの人々が結集して映画は出来上がっているのですよね。
そういうことをもっとリスペクトして拝見しよう!と今更ながら思いました。


さて、メンバーが集ったところでいよいよ撮影開始、
というところからまた、ほとんど絶望的とも言える困難が山積みになります。
「群像劇にしてスペクタクルな職業小説」、なるほど、うまいこと言うなあ・・・。


アチラコチラに映画に関しての括弧付き注釈があるのですが、
なにしろハズキルーペを持っていない私にとっては読めない!!
そこは残念でした・・・。
すごく熱中してのめり込んでしまう部分もあるのですが、
そうでない部分もあったり、
結果、著者の他の作品を全部読んでみたいというほどの気持ちにはならなかったのですが・・・、
いや、でもまず「宝島」ですよね。
いつになるかはわかりませんが、きっと読んでみます。

「7日じゃ映画は撮れません」真藤順丈 実業之日本社文庫
満足度★★★☆☆



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