映画と本の『たんぽぽ館』

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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ

2018年09月14日 | 映画(は行)

モノ言いたげなネコの目

 

* * * * * * * * * *


ホームレス同然のストリートミュージシャンが
一匹ののら猫との出会いにより再生していく、実話に基づくストーリー。


この話を、私はTVのバラエティ番組で知ったのですが、劇場では見そびれていました。
もともとは実話を描いた世界的ベストセラー「ボブという名のストリートキャット」
の本が原作ということになります。



ジェームズは、ミュージシャンを夢見て家を飛び出し、
以後麻薬依存症となり、今は住む家もなくホームレスとなっていました。
それを見かねた薬物依存症対策の担当者から住居を提供してもらいます。
そのアパートに住み始めて間もなく、一匹の猫が舞い込んできます。
ボブと命名された猫は足をけがしていて、ジェームズは有り金をはたいて猫の治療を受けます。
すっかり気心がしれた猫を稼ぎに連れて行くと、なんと人々がギターを弾くボブを取り囲む。
これまで振り向きもしなかった人々が、猫につられて彼の曲を聞くようになったのです。
しかし注目されることでトラブルも多くなります。
ケンカがもとでストリートミュージックを禁止されたジェームズは、
次にはビッグイシューの冊子を売ることにしましたが・・・。



なんとか真摯にやるべきことをして、猫と自分が生きていくためにお金を稼ごうとしているのに、
次から次へとアクシデントが起こるというのも切ないですね。
でも彼はボブをいい環境に置きたいと、そんな思いがあるからこそ
また、頑張ることができたのだなあ・・・。
野良猫を助けたつもりが実は猫に助けられている。
まるで猫が選ばれてここに来たような・・・、
そんなことを感じさせる「ストーリー」になっているのが素晴らしい。



麻薬依存から抜け出すためには相当強い意志が必要なんですね。
というか、これを全く自己責任でやれ、というのにはちょっと驚きました。
どこかの施設で面倒を見てくれたりはしないのか・・・。
もっとも、お金さえあればそれはアリなのかもしれません・・・。
これは本当に、一度落ち込んだら抜け出せない、蟻地獄か虎の穴みたいなもんですねえ・・・。
その奇跡をやり遂げられたのはボブのおかげ。

本作中の猫こそがホンモノのボブだそうです。
実際、なにか言いたげな目をしている、いいネコだなあ・・・。

ボブという名の猫 幸せのハイタッチ DVD
ボブ(猫)
ポニーキャニオン



<WOWOW視聴にて>
「ボブという名の猫 幸せのハイタッチ」
2016年/イギリス/103分
監督:ロジャー・スポティスウッド
出演:ルーク・トレッダウェイ、ルタ・ゲドミンタス、ジョアンヌ・フロガット、アンソニー・ヘッド、キャロライン・グッドオール
猫の魅力度★★★★★
満足度★★★★☆



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (風子)
2018-10-01 14:52:40
演奏中、あんなにおとなしく猫って珍しいなあとみていました。
神様のお使いかも?
Unknown (たんぽぽ)
2018-10-01 19:29:17
風子さま
それが、演技用にしつけられたネコではなくて、ホンモノのボブだというのがすごいですよね。
本当に人の心がわかるのでは・・・と思ってしまいます。
コメント、どうもありがとうございました♡

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