映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「あの日の青空 海街Diary7」吉田秋生

2016年01月26日 | コミックス
新展開、それぞれの恋。

海街diary 7 あの日の青空 (flowers コミックス)
吉田 秋生
小学館


* * * * * * * * * *

映画「海街Diary」の評判も良かったようで、何よりでした。
原作のイメージそのままに、楽しませてもらいました。


さて、原作の方の最新刊です。
本巻では、これまでいつも脇役的存在の3女・千佳ちゃんにもスポットが当たります。
彼女の想い人、スポーツ店のアフロ店長こと浜田が、ネパールへ行ってしまうのです。
登山ではないので遭難の心配はありませんが、
そこで山の空気を吸い、登山仲間たちと会うことで、
日本に帰らなくなってしまうのではないかと、彼女は心配しているようなのです。
が、さらにその上・・・!! 
この千佳の秘密を偶然知ってしまうのが、すず。
さあ、どーする!?
・・・って、この結果がわかるのは次巻ですね。
ひゃ~、待ち遠しい。


さて、千佳ちゃんのこともさることながら、
長女・幸と次女・佳乃の恋にも変化が訪れます。

「もうわかってると思うけど、おれはあなたが好きです。」
まっすぐに幸への思いを告げる井上。

これまで胸の奥にしまいこんでいた苦しみを佳乃に打ち明け、
「ぼくの・・・そばにいてくれませんか」
そっと告げる坂下。

いいですねえ、どちらも海岸で。
鎌倉っていいなあ~。


ですが、本巻で私が一番ジーンと来たのは、すずと風太のシーン。
静岡の高校の女子サッカー特待生の声がかかったすずは、
せっかく馴染んだ今の家の暮らしから離れることに不安を感じているのです。
けれど、そんなすずを風太はそっと後押しする。

「おまえがどこで暮らしたって、お姉ちゃんたちがおまえのお姉ちゃんなのは変わんないって」
もう気づいているだろう、と。

本当は地元の高校に一緒に通いたいと、風太は思っているはずなのですが、
偉いぞ、風太!! 
こんなやつだからこそ、すずも彼を好きなんですよね。


ということで、この展開、まもなくの「最終回」が射程圏内のようなのです。
それはかなり残念な気がするのですが・・・。
とりあえずは次巻を待ちましょう。

「あの日の青空 海街Diary7」吉田秋生 小学館フラワーコミックス
満足度★★★★★


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