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政府提案の安保法制は,違憲な法律を含んでおり,抑止力を高めることにも寄与しないので反対します.

2015-08-10 10:15:07 | 税金・納税者

平和安全法制は違憲な法律を含んでおり,加えて,日本の安全保障抑止力を高めることにならないと考えるので反対します.
(まぁ,一庶民が反対しようと何が変わるかという問題はあるが).これは,私のアリバイ作りである. 

 

本件,もっとじっくりと考えたいと思っていたが,時間が切迫しているように思えるので,個人としての意見を明確にした.

 

1.閣七二号議案第八条に基づく存立危機事態時の海上自衛隊による外国領海又はその周辺の公海における軍用品海上輸送規制は,安倍総理が国会答弁において述べた自衛隊の武力行使を目的とした海外派兵であり,安倍総理の国会答弁に基づき,「違憲」となる.

 

2.閣七二号議案第六条に基づく米軍以外の外国軍隊との存立危機攻撃を排除する措置は,日米安保条約などの国際法的根拠がなく,抑止力を高めること寄与しないと考えられる.もし,抑止力を高めるのであれば,米国以外との安全保障条約締結などにより,国際法的な共同措置の根拠を整備する必要がある.

 

理由は,以下による.

 

1.平和安全法制を違憲と考える理由:

第189回国会衆議院我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会(以下,単に特別委とする)の平成27年5月27日に,自民党高村正彦議員の以下の質問がある.

「○高村委員 一般に海外派兵は行わない、そしてペルシャ湾の機雷掃海は例外的に認められる場合がある、こういうふうに総理はおっしゃった。中谷防衛大臣は、新三要件に当たればできることがあると。お二人とも当たり前のことを言っているので、二人がおっしゃっていることは全く矛盾しない。

 

 それで、もしかしたら一般の方がちょっと心配するかもしれないのは、海外派兵の例外、三要件に当たる場合が中東や何かでそんなにあるかといったら、私、いろいろ考えてみたんだけれども、総理が挙げているペルシャ湾の機雷掃海ぐらいが限界事例であります。そのほかに中東で、新三要件に当たる、特に肝の部分の、国民の生命、自由、幸福追求の権利を根底から覆す明白な危険がある場合に当たる場合があるかといったら、私、なかなか想定できないんですよね。」

この質問のキーポイントは「一般に海外は行わい」と言うことと,「新要件に当たればできることがある」の二つである.

 

これに対する安倍総理の回答は以下の通りである.

「○安倍内閣総理大臣 三要件に当てはまればそれは法理上あり得るということも今まで申し上げてきたわけでございますが、しかし、新三要件、そして第三要件の必要最小限度の実力行使にとどまるべきことということの中、これは非常に厳しいですから、この中において想定し得ることについては、ホルムズが機雷封鎖された際に、かつこれが相当甚大になっていけば、これはまず受動的、制限的な外形上の武力の行使にはなりますけれども、いわば事実上戦闘行為が行われていないところで受動的、制限的に行う、危険物を除去していくという行為でありますが、国際法的には武力の行使になる。これは最小限度の中であろう。一般にの外になる。しかし、第一要件に当てはまるかどうかというのは、その事態が起こらなければ総合的な判断というのはできないわけであります。

 

 そこで、これぐらい厳しいわけでありますし、今、第一要件として挙げられた、第三要件をクリアするものも恐らくそうないんだろうと思いますが、特に第一要件においては、我が国の存立が脅かされ、そして国民の生命、自由、幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険ということでありますから、これは現在、ほかの例というのは念頭にはありません。」

 

上記の回答は,平成安全法制の第一の議案である閣七二号議案第五条の「存立危機事態」認定三要件に対して,とても厳格な対応をすると言う内容であり,現状では,ホルムズ海峡機雷掃海活動くらいしか想定するものは無いと言う,メディアでも度々取り上げられている事例である.

 

しかし,平成安全法制の議案である閣七二号議案第八条には,存立危機事態時の自衛隊防衛出動(これは,日本が唯一可能な武力の行使を行う場合である.自衛隊法第七六条)に外国の領海またはその周辺の公海において,外国軍用品の海上輸送規制を行うことが,追加されている.こ

第四条「防衛大臣は、自衛隊法第七十六条第一項 の規定により海上自衛隊の全部又は一部に出動が命ぜられた場合において、我が国領海又は、外国の領海(海上自衛隊の部隊が第四章の規定による措置を行うことについて当該外国の同意がある場合に限る。)又は公海において外国軍用品等の海上輸送を規制する必要があると認めるときは、内閣総理大臣の承認を得て、同項 の規定により出動を命ぜられた海上自衛隊の部隊に、同章の規定による措置を命ずることができる。」

 

このことは,残念ながら衆議院の特別委では審議されていないが,防衛出動による海上自衛隊の活動であるから,武力の行使そのものである.なお,「外国の領海云々」は,今回の法改正により追加された海上自衛隊の新たな活動であり,改正前は,我が国の領海又は周辺の公海に限定されていた.すなわち,政府提案の平和安全法制閣七二号議案により,海上自衛隊は,外国の領海において,武力の行使を行うことが明記されている.

 

このことは,上記の,自民党高村正彦議員と安倍総理の質疑において,何一つ問題にされていないし,説明もされていない.

 

しかし,安倍総理の回答から,外国の領海における武力の行使は,新三要件を適用しても機雷掃海程度となることに対して,明らかな矛盾を呈する.

自民党高村正彦議員安倍総理は,同日以下のような質疑も行っている.

「○高村委員 典型的な例として、朝鮮で戦争が起こったようなときの近海における米艦防護、こういうのがあるわけでありますが、総理がよく例に挙げる中で、ペルシャ湾の掃海というのがあります。

 

 かつて、山口代表が、単なる経済的被害を受けただけでは新三要件に該当しない、こういうことを言ったことがあります。総理は、経済的被害でもそれが甚大になって、社会的パニックが起こって、それが新三要件に該当するような重大な損害になるようなことがあれば新三要件に該当すると。ちょっと変な言い方したかな、そういうことを言ったことがあります。

 

 そうしたら、鬼の首をとったみたいに、矛盾している、矛盾していると。全然矛盾していないですよね。だから、新三要件に該当する、そういう事態に至れば集団的自衛権を行使できますよ、機雷掃海できますよと総理は言っているので、山口さんがそこまで至らなければできませんよと言っているのは、当たり前のことを双方言っている。

 

 それから、さきの衆議院選挙の最中に、多分党首討論のときだったと思いますが、山口代表が、具体的に起こった時点でそれが新三要件に該当するかどうかで判断する、こういうふうに言っているんですが、これは極めて法律家らしい正確な言い方なんですね。

 

 これは、限界事例において、当たるか当たらないかということをあらかじめ言うというのは、全部の条件を列挙することはできませんから無理なんですよ。限界事例は実際に起こったところでそれが当たるか当たらないか判断するというのが当たり前なので、何か判断を先送りにしたなんというあり得ない批判があるわけでありますが、それはまさにそういうことであると思います。

 

 それで、そのことについて、与党内で全く異論はないわけであります。私がそういうことを言いましたら、北側さんも遠山さんも、全くそのとおりだ、全く異論ない、それでここ何カ月も来ているわけであります。

 

 安保法制懇の報告書が昨年五月に出たときに、その日の記者会見で、総理は、湾岸戦争あるいはイラク戦争で戦闘に参加することはない、こういうことを言いました。これは総理がするつもりがないという総理の意思だけの問題じゃなくて、その後の閣議決定で厳格に新三要件を定めて、これで、総理よりもっと乱暴な総理が後から出てきて、自分側の意思としては参加したいんだと言ってもこれはできない、新三要件に当たりませんから。新三要件の中の肝の部分である国民の生命、自由、幸福追求の権利を根底から覆す明白な危険に当たりませんから、これは法律上できない。そうですね。

 

安倍内閣総理大臣 自衛隊が、武力行使を目的として、かつての湾岸戦争やイラク戦争での戦闘、すなわち、一般の方々が思い浮かべるような、敵を撃破するために大規模な空爆や砲撃を加えたり敵地に攻め入るような行為に参加することは決してないと昨年来委員会でも繰り返し申し上げてきたわけでありますが、これは海外派兵の一般的禁止の典型例として申し上げているわけであります。

 

 すなわち、政府は従来から、武力行使の目的を持って武装した部隊を他国の領土、領海、領空へ派遣するいわゆる海外派兵は、一般に自衛のための最小限度を超えるものであって、憲法上許されないと解している、こう申し上げてきているわけでありまして、政策論ではなくて、いわばまさに第三要件そのものに反していれば、これは憲法違反ということになるわけであります。この三要件そのものを法律に明記しているわけでありますから、当然法律違反にもなる、こういうことであります。

 

 このような従来からの考え方は、新三要件のもと、集団的自衛権を行使する場合であっても全く変わらない。これは個別的自衛権でも変わらないわけでありますが、新三要件から論理的、必然的に導かれるものであります。

 

 これは、私の意思や政策判断ではなくて、武力行使の目的を持ってそのような戦闘に参加することは明らかに、新三要件のうち第三要件に言う、必要最小限度の実力の行使に該当するとは考えられず、このような実力の行使が憲法上認められるとは考えていないということでございます。」

 

重要なのは,上記安倍総理の回答の下線部である.抽出すると,

政府は従来から、武力行使の目的を持って武装した部隊を他国の領土、領海、領空へ派遣するいわゆる海外派兵は、一般に自衛のための最小限度を超えるものであって、憲法上許されないと解している、

 

すなわち,政府の海外派兵は,安倍内閣においても,例外を除き,「違憲」としている.では,閣七二号議案第八条の海上輸送規制活動実施地域の改正は,海外派兵に当たらないというのであろうか?繰り返すが,存立危機事態時の防衛出動による海上自衛隊の活動を定めた法律改正であり,存立危機事態を認定すると,海上自衛隊による外国の領海又は周辺の公海における海上輸送規制を国内法に則り一般に可能になる.

 

この法律改正は,自民党と政府の特別委質疑だけを根拠に「違憲」と考えざるを得ない.

 

2.平和安全法制が我が国の安全保障抑止力を高めることに寄与するかと言う疑問

平和安全法制(第189回国会閣七二号議案及び閣七三号議案)の十一の法律を全て読んで,日本の安全保障抑止力に寄与するであろうと考えられるのは,閣七二号議案第六条武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律」である.

この法律の第一条(目的)に以下のように記されている.取り消し線は,現行法.下線太字部は,閣七二号議案による改正部分である.

「(目的)

第一条  この法律は、武力攻撃事態等において、において日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)に従って武力攻撃を排除するために必要なアメリカ合衆国の軍隊の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置その他の当該行動、武力攻撃事態等又は存立危機事態において自衛隊と協力して武力攻撃又は存立危機武力攻撃を排除するために必要な外国軍隊の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置その他のこれらの行動に伴い我が国が実施する措置について定めることにより、我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。」


閣七二号議案第六条により,自衛隊は,米軍以外の外国軍隊と武力攻撃又は存立危機武力攻撃を排除するための行動を円滑かつ効果的に実施するための措置(すなわち自衛隊法第七六条による防衛出動)ことが可能となる.

 

米軍との共同措置は,日米安保条約があるから,国際法による根拠がある.しかし,米軍以外の「外国軍隊」との措置は,例えば,オーストラリア,フィリピン,ベトナム,インド等との安全保障に関する条約等があれば,上記の条項は法的根拠を有するが,現状では,国際法的な根拠がない.よって,存立危機事態による米軍以外の外国軍隊と共に行措置は,国連憲章第51条が認める,集団的自衛権の行使になりえるのか,疑問である.紛争の相手方からすれば,日本の侵略行為とされても,条約等の国際法的根拠が無いことによって,紛争の相手方にすれば,日本を武力攻撃する国連憲章51条に基づく自衛権発動の法的根拠を与えることとなる.

すなわち,存立危機事態における,米軍以外との共同措置を可能にすることにより,存立危機事態を武力攻撃事態にしてしまう可能性が高まる.

 

であるから,第七二号議案第六条は,米国以外との安全保障条約を締結することと併せてでなければ,日本の抑止力を高めることに寄与しない.

以上

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2015-08-19 17:32:24
集団的自衛権の行使を決めた昨年の閣議決定が、違憲である事の確認を求めた裁判で、最高裁判所が上告を棄却し敗訴が確定したのが7月下旬です。 安保法制は違憲だといっていた、多くの憲法学者や野党議員などは、全て間違っていた事が確定しているのです。 違憲か合憲かの議論はもう止めましょう。 
コメントありがとうございます。 (中島富男)
2015-08-19 20:05:36
中島富男
Unkownさん.コメントありがとうございます.
可能でしたらば,ハンドルネームでも良いので,お名前を残して頂きたったと思っております.

私のブログ記事をお読み頂いたかと思いますが,私が違憲と考えたのは,「集団的自衛権の行使」についてではありません.

平和安全法制と呼ばれる第189回国会閣七二号議案及び同閣七三号議案を全て読み,
かつ,
平成27年5月27日の自民党高村副総裁の安保特別委での安倍総理との質議の議事録を読んだ上で,
政府(=安倍総理)の答弁と,法案の内容(閣七二号議案第八条による存立危機事態時の自衛隊の海上輸送規制の活動場所に外国の領海が入っていること)が,安倍総理自らが違憲と述べていることに該当すると考え、当ブログでは「違憲」とするこのブログ記事を書きました.

なお,私は,集団的自衛権の行使に反対はしていませんが,それを決めるプロセスと手続きには大いに問題があるであろうと考えています(9条の交戦権放棄の解釈変更に、私がなぜ反対なのか?
http://blog.goo.ne.jp/tann_qga02533/e/4039b7f90ae7bb9afab38d9f90ce7241


お時間がありましたら,再度,当ブログ記事を再読頂き,集団的自衛権について違憲としているのでは無いことをご確認頂ければ幸いです。
また、高村議員と安倍総理の質問及び答弁と閣七二号議案第八条が矛盾しないことを,是非,ご教示頂けますよう,お願い致します.

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