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北京、赤色警報の真実

2015年12月09日 | 北京暮らしWeblog

追記:12月10日、お昼12時、北京赤色警報は解除。今日(11日)は日本と同じぐらい。
つまり今回、たいしたことなかった北京で赤色警報を出したのは、まず北京でしか出せなかったのかもしれないなー。数日前の、本当に北京が悪かったときも、他の地域のほうがもっとすごかったわけで、そのへんにいろいろ背景があると。中国の大気汚染がひどいとき、北京が一番ていうことは、まずないですよ。もっと内陸、内陸。


北京が大変だ、さあ、プライベートジェットで脱出だ! ←ウソよ!(笑)。


北京は、実は今回は大したことありません。えーっ、あれでって? いや本当に。


1.まず今回、別に北京が今までで最悪になったわけでは全然ないです。
それどころか、今年になってからでも、もっと悪い日は何日かありました。

大気汚染指数320ぐらいというのは、ひと冬に20日ぐらい(かな? 詳しい年間統計探したけどない)はあります。
北京でいえば、2013年に700近くまで行きましたから、それに比べれば低い。
つまり、悪いことは悪いが、住人からすれば、よくある悪い天気、て感じ?






赤色警報というのは大気汚染が続くときに出すそうですが、
実際、2013年の制定以後、もっとひどいときでも全然出てない。
つまりこの基準のなさは、中国の中国たるところ。背景にいろんな事情があるんでしょう。
(政治の派閥争いとか、汚職とか。北京の汚染の原因の一つに排ガスがありますが、コスト優先で石油会社はいくら通達を出しても全然設備導入しない。この15年、エネルギー系は壮絶な金づるだったし、環境庁は力ないとか。工場ももちろん。ぜんぜん対策しない。暖房ばかり強調する報道は、中国で車を売りたい自動車会社(の広告)に遠慮してるのかも。→いや、今、乙女のごとく気をつかうところも多いんですよ。北方は昔から石炭暖房ですが、今みたいな質のスモッグなかったし。
中国政府が国際会議などで、北京で偽青空を作る時も、やるのは工場と車の規制のみ。暖房には手を出しません。昼だけ温度下げろ、とか言っても中国人は従うのにね。で、それだけで、ちゃんとみごとな青空になります(笑)。
ま、汚染の原因はひとつではないです。


2.とはいえ、今回、ひどいことはまあひどい。
すごいっしょ。
北京(黄色の星マークのあたり)は政府のおひざ元で、まだ、工場が言うこと聞くから、ましなんですね。あ、北京もまたちょっと上がってきたかな。

北京は昔、風水で気が溜まるように設計されていて、窪地で汚染物質が溜まりやすいというのはあるんですが、反面、風の通り道でもあって、風が吹くと変化が速い。市の端と端で全然数値が違う、というのもよくある。

過激なのは汚職のひどい内陸の工業都市。今回、本日夜、下のマップとった時点で一番ひどいのは、河南省安陽の802。今見たら、河北省邯郸市の汚水処理場857!!!
保定とか、内陸の工業都市は北京が騒がれているときもだいたい北京より悪いです。




というわけで、今後、旅行や、ニュースで大気汚染が騒がれているときは、こちらをどうぞ。

北京の大気汚染 リアル指数マップ

アジアの大気汚染リアル指数マップ

PM2.5 8日間予想マップ

中国もいろんなアプリがあるんですが、それぞれ平気で50ぐらい数値が違うんですね……。
そういえば中国の大規模な環境汚染対応設備はフランスが、かっさらっていきました

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