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是枝裕和監督と坂元裕二の特別講義をフルボリュームでレポート。『怪物』

2023-06-25 22:36:42 | メディア
是枝裕和監督と坂元裕二の特別講義をフルボリュームでレポート。『怪物』が生まれた経緯から脚本の構造、解釈までを語り尽くす
6/25(日) 21:00配信
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オーディションで選ばれた少年役の2人、黒川想矢と柊木陽太は共に映画初出演
6月10日に早稲田大学で開講された「マスターズ・オブ・シネマ」に、第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞と「クィア・パルム賞」に輝いた『怪物』(公開中)の是枝裕和監督と脚本家の坂元裕二が登壇。講義に出席した約350名の学生を前に、本作が生まれた経緯から撮影時のエピソード、ラストシーンの解釈に至るまで、2時間近くにわたって語り尽くした。そのトークの模様をフルボリュームでお届けしていこう。 【写真を見る】約2時間にわたって『怪物』の舞台裏を語り尽くす!成り立ちからラストの解釈まで、トークの全貌をお届け 是枝監督と坂元が初タッグを組み、世界的作曲家として活躍した坂本龍一が音楽を務めた『怪物』。大きな湖のある郊外の町を舞台に、小学校で起きた子ども同士の些細なケンカが次第に社会やメディアを巻き込む事態へと発展していく様が、息子を愛するシングルマザー、生徒想いの教師、無邪気な子どもたちそれぞれの視点から描かれていく。6月2日に日本公開を迎えるや、週末3日間で興行収入3億円を超えるヒットを記録している。 ※本記事は、ストーリーの核心に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。 ■「“書くこと”は、登場人物たちと同じ時間を過ごしながら一緒に考えていくこと」(坂元裕二) 坂元裕二(以下、坂元)「2018年に、東宝の川村元気さんと山田兼司さんから映画の開発をしようと言われたことが始まりでした。これを言うと川村さんは『違う』とおっしゃるんですが、『坂元さんは連続ドラマの脚本家だから、その良さを出してほしい』と言われたと記憶しています」 (来場していた川村プロデューサーより「45分くらいの尺感で走り切って、それが3本立てになったらどんな映画になるんだろうというお話をしました」との補足が入る) 坂元「僕自身、少し映画の仕事もしておりますが、基本は連続ドラマの脚本家です。連続ドラマには、来週はどうなるんだろうかという期待と不安を持ちながら1週間待つ“クリフハンガー”と呼ばれるものがあります。次どうなるんだろうと、なにかが変わっていく瞬間が何度も生まれる。そんな映画を作りましょうということと受け止めました。 驚かれることも多いのですが、普段は連ドラの撮影が始まる時点でできている脚本は3話分ぐらいなんです。4話目を書いているあたりで顔合わせや本読みがあって、実際に俳優さんのお芝居を目の当たりにして、そこから徐々に自分のなかで登場人物や作品の世界観が実体化していく。さらにオンエアーを観た人からの意見もフィードバックしながら書いていくという作業を、僕は35年間続けてきました。 ですので、打ち合わせなどで監督から意見は聞くけれど、どんな作品になるのか見えないなかで書き続ける映画というものはかなり未知なものです。私自身にとって、“書くこと”は、なにか答えが見つかったからそれについて書くのではなく、なにが問題なのかを登場人物たちと同じ時間を過ごしながら一緒に考えていくことです。映画の場合、その問いにある程度の答えを想定しないと書きづらいイメージがありました。是枝監督は撮りながら脚本を作られていくと聞いていましたので、そういう方法もあるかとは思うのですが、今回はラストを見据えなきゃいけず、それがとても大きな課題となっていました。 正直に告白すると、脚本を書いている時から是枝監督の名前が頭に浮かんでいました。2017年に大隈講堂で対談(※早稲田大学演劇博物館で開催された展覧会「テレビの見る夢 – 大テレビドラマ博覧会」での「坂元裕二×是枝裕和トークショー~ドラマの神様は細部に宿る~」)でお話しした後、なにか一度脚本を持って行ってみようかなという気持ちがありました。そのタイミングで『怪物』の企画が始まり、川村さんと山田さんと監督を誰にお願いするか話している時に、きっと僕から是枝さんの名前がこぼれでたのかと」 是枝裕和(以下、是枝)「川村さんからメールが来たのは2018年の12月18日でした。坂元裕二さんと映画の企画を開発していて、プロットができたので読んでもらえないかと。プロットを読む前に、僕は『やろう!』と決めていました。2000年以降、坂元さんのドラマを観るたびに自分が関心を持っていたモチーフが含まれていて、同じ時代に同じものが引っかかっている作り手が近くにいるとずっと意識してきました。2017年の対談の時も、8割くらい僕が質問を投げかけて、ほとんど一方的なファンレターみたいになっていましたね(笑)」 坂元「あの時はイベントの下準備で是枝監督の映画を全部観ていたんですが、ほぼ僕の話で終わってしまって…(苦笑)。僕が一番びっくりしたのは、『さよならぼくたちのようちえん』という作品を作った2011年に、是枝監督が『奇跡』を作られていたことです。どちらも子どもたちが子どもたちだけで旅をする話で、社会的な問題ではなく、僕のなかでこれが必要だと思って作ったものだった。是枝監督も同じことを思ったのだとうれしかったです」 ■「“加害者”をどう描くかということが、長い重荷となっていた」(坂元裕二) 是枝「プロットを読ませていただいた時、読み進めていくという行為自体が非常にスリリングで、この物語を映画でやるのは挑戦的だとワクワクしました。皆さんが本編を観ている前提でお話しさせていただくと、第3章で子どもたちの視点になり、なるほど僕の名前が出たのはここだろうと感じました。この構成を受け止め、自分がどのように3部構成を作っていけばいいのかと、演出家の目で読んでいました。まだ細かく台詞が書き込まれてはいなかったのですが、時代に対して、物を作って伝えることに対してとても批評性の高い脚本だと思いました」 坂元「この作品の元を辿っていくと、2010年に『Mother』という作品を書いた時、尾野真千子さん演じるシングルマザーが芦田愛菜ちゃん演じる5歳の女の子を虐待して放置する。松雪泰子さんが演じた主人公がその女の子を救うのですが、視聴者や僕の身内からもシングルマザーに対する批判的な声がありました。それを受けて、本当は後半に裁判劇をやるはずだったのですが、急遽1話かけてシングルマザーの過去を辿る物語を書いたんです。その後、2011年に『それでも、生きていく』という作品を書き、ここでは風間俊介くん演じる文哉という男が小さな女の子を殺害し、刑務所に入り出所し、自分の妹や殺した子どものお兄さんと再会する。加害者を描くうえで、この文哉という人物をどう描けばいいんだろうかと繰り返し考えました。それまでやってきたことを試してもうまくいかず、結局“わからない”という結論のまま終わりました。 ちょうどそのころ、僕は1年くらいだけTwitterをやっていたのですが、是枝さんが『それでも、生きていく』を観てくださって、『加害者を描くのは難しいね』とツイートされていて胸が痛くなりました。そこで『ご覧いただいてありがとうございます』とリプライを送ったのが、僕と是枝さんの初めての接触でした。それ以来12年間、加害者をどう描くかということが私にとっての長い重荷となっていた。だからこそ、今回それを是枝さんとやりたかったのです」 是枝「『それでも、生きていく』は衝撃と共に当時オンエアーで観ておりました。この題材を書けること、演出も役者も正面からそれを受け止めて、ちゃんと成立させているところにリスペクトを抱きました」 坂元「テレビドラマでは、正義の人が悪い人を捕まえてお説教をすると改心するのが基本的なことで、昔からやり続けられてきましたし、僕も書いたことがありますけれど、実際はそうではない。だから書くたびに嘘を書いてしまったと溜まっていきました。登場人物が3人いたら、ひとりひとりの主観になりながら会話をさせて台詞を書き連ねていくことができればいいのですが、なかなかそうはいかない。瑛太くんと満島ひかりさんの役には成り代わって書くことができたけど、風間くんの役の主観にはどうしてもなれなかった。世の中には被害者の物語が溢れているけれど、加害者の物語はどんどんなくなり、むしろ描くことが困難になってきている。そのなかでどうすれば自分が加害者になって、お客さんに加害者の主観を体験してもらうことができるのかをずっと考えてきました。 会見などでしゃべってきたことですが、ある時僕が車を運転していて、赤信号が青に変わっても前の車がなかなか動き出さなかった。僕はクラクションを鳴らした。ようやく動き出した時に、前の車は横断歩道を渡ろうとしていた車椅子の方を待っていたことに気がついた。自分が見えていなかったせいで、車椅子の方に加害性を向けてしまったことにとても後悔しました。それをどのように落としこめば、お客さんに作品として体験してもらえるだろうか。自分が加害者としての主観を持つものを作りたいと考え、『怪物』では3部構成を選びました。安藤さん演じるシングルマザーの早織が、息子がいじめられてるのではと思って動き出す。でもそれは、瑛太くん演じる保利先生から見ると違って見える。それぞれに見えないなかで、誰かを傷つけていたという物語の構造になりました」 ■「黒川想矢くんと柊木陽太くん以外では考えられない。特別な2人です」(是枝裕和) 是枝「プロットを渡されて台本になった段階か、もうちょっと前か。最初にこの『怪物』は坂元さんの作品のなかでどの系譜に連なるものだろうかと考えました。『それでも、生きていく』もそうですけど、僕のなかではきっと『わたしたちの教科書』かもしれないと思い、見直してみました。あの作品にも秘密基地が出てきますよね。そして『世界は変えることができますか?』という問いが重要なものとして出てきます。 この映画にはその台詞はないけれど、多分そういう問いかけがあの2人を通して投げかけられているのだと考えました。なので、台詞にするわけではないけれど脚本の1ページ目を開いたところに『世界は生まれ変われるか』という一行を加えさせてもらいました。その一言を、作り手である自分に常に問いかけながら作ろうというのが、この脚本を受け止めてどう関わるかという僕のスタンスの一歩目でした。 また、いつもは自分で脚本を書いているので、オーディションで会った子どもたちのキャラクターを役に寄せて、なるべくその子が無理のないかたちで役になれるようにするんです。本人の言葉で、台本を渡さずにしゃべってもらう。でも今回はそれをしないほうがいいと考え、黒川想矢くんなら湊という役を、柊木陽太くんとなら依里という役を、それぞれ一緒に作っていく。通常大人の俳優さんたちとやるやり方を採用しました。 同時にプロットをいただいた段階で、ちゃんと勉強をしなければいけないとも感じていました。具体的には保健の先生に来ていただいて、体の変化などについて保健体育の授業をやってもらったり、LGBTQの子どもたちの居場所を作るサポートしている団体の方々に来ていただき、性自認についてのレクチャーをしてもらいました。また現場ではインティマシーコーディネーターの方に立ち会っていただき、子どもたちにどのような心理的負荷がかかるのかを確かめながら進めていきました。役を演じる時も演じていない時間も、子どもたちがどんな感情的なストレスを抱えているのかを観察していき、地方ロケで大変だったと思いますがなんとか無事に撮影を終えられたと思っています。 湊役の黒川くんと、依里役の柊木くんは、オーディションの時にクラスメイト役も含めて色々試しながらやっていったのですが、最終的にこの2人以外では考えられないと、立ち会ったスタッフ全員の共通意見としてありました。まさに特別な2人です。普段のオーディションは、台本を渡さずに口で台詞を伝えて耳がどれだけ使えるかを見るのですが、今回は台本を渡して事前に読んできてもらうことも試しました。黒川くんと柊木くんは、圧倒的に読んできた方が上手で、それも決め手のひとつになりました。 オーディションでこんなことがありました。あるシーンを演じてもらってから1か月くらい経ち、もう一度オーディションに来てもらったんです。そこで事前に告知せずに、前にやったシーンを演じてもらったんです。柊木くんは、ほぼ完璧に覚えていました。『いつもそんなふうに覚えてるの?』と訊いたら、どうやら彼は台本をもらった頭のなかで写真を撮って覚えてしまうんです。それを頭のなかで引っ張り出してきている、ある種の特殊な能力を持っている子だったんです。でも『すぐ忘れちゃう台本もありますねー』って(笑)」 坂元「出来上がってから気付いたことがあって、第3章の話は自分の子ども時代の友だちのことを思い返しながら書いたんです。その子との関係や、秘密基地を作ったり、学校で話せなかったり、自分が黒川くんの役になったような気になりながら映画を観ていました。完成披露で柊木くんに会った時、彼は僕の記憶のなかにいるその友だちと同じ顔をしたんです。この子だったんだ、と。同じ子なんじゃないかと思うぐらい不思議な感情が動いて、本当にびっくりさせられました」 ■「“火”で始まって“水”で終わる映画だと思っている」(是枝裕和) ※以降、『怪物』の結末に触れる記述を含みます。未見の方はご注意ください。 是枝「実は最初に宮沢賢治さんの『銀河鉄道の夜』が頭にふっと浮かび、ジョバンニとカンパネルラを重ねて黒川くんと柊木くんの2人に読んでもらったんです。柊木くんはなんでもできちゃう子なので、役について質問をしてこないタイプなのですが、黒川くんは湊の気持ちを100%掴んで出したいタイプで毎日のように僕やサクラさんや瑛太くんに質問をしていました」 坂元「この作品の最終意見としてではなく、あくまでもいちスタッフの意見として僕が言いたいのは、一択です。彼らはこのまま生きていくとしか思えない。完成した映画を観た時にも、彼らが別の世界に行ったとは僕は受け取らなかったんです」 是枝「脚本の段階で共通認識として、彼らが自分たちの生を肯定して終わろうというのがありました。もちろん映画を観られる方の多様な読みを否定するつもりはないですし、そういう悲劇を見たいという方もいるでしょうし、あのシーンで光に満ちていることがどこか現実離れして見えるというのもわからなくはないです。撮影の近藤龍人さんとも、あんまり光に包まれていると現実に思われなくなるんじゃないかと話しましたが、2人の心象風景だと思ったらあそこは光に満ちているほうがいいだろうとなりました。 それにあのシーンで、坂本龍一さんの『Aqua』という音楽を使わせていただいています。僕はこの映画は“火”で始まって“水”で終わる映画だと思っていて、この曲はなにかを寿いでいる。彼らがもう一度生き始めることを祝福して終わるのだと感じていました。ただ、祝福される子どもたちの世界に、僕らは置いて行かれている。僕らは嵐のなかに残されているけれど、子どもたちは光に包まれたところに走り出した。そういうものにしようと考え、撮影の時には2人にもそのように伝えていました」 ■「『羅生門』構造というよりは、“坂元裕二構造”」(是枝裕和) 坂元「3部構成になっているから黒澤明監督の『羅生門』を引き合いに出される。当初から打ち合わせでも話していたのですが、『羅生門』は話者によって話が変わっていく、人の話は当てにならないという話ですが、『怪物』は一つのファクトが視点によって変わっていくという話なので、似てるところもあれば違うところもある。どちらかと言えば、リドリー・スコット監督の『最後の決闘裁判』の方が近いかなという気もします」 是枝「先ほどの『Mother』の話にもありましたが、坂元さんは連ドラでも突然視点を変えて掘り下げて、別の角度から語り直す。それを今回は一本の映画のなかでされていたのかなとも思います。だから『羅生門』構造というよりは、“坂元裕二構造”なのでしょう」 坂元「ちょっとした話ですが、ところどころ是枝監督のアイデアで足された台詞があって、それがどれもすばらしくて、なかったら全然映画の印象が違ったのではないか感じました。ジャングルジムに登った2人が宇宙の破裂の話をして、最後に『じゃあ準備をしなきゃね』と足されている。これがあるのとないのでは映画のおもしろさが全然変わるんです。あと校長室での『神崎先生はいい先生でした』という台詞もそうです。ぜひ脚本の勉強をしている人がいたら、これについて考えてほしいです」 是枝「神崎先生のところは、校長室にいる先生のなかでも色々濃淡があるといいと思ったんです。台詞を足す必要はないとも思ったのですが、あの空間のなかでちょっとずつ足していった演出でして、そういうのが好きなんです。自分で自分の演出を好きですというのは恥ずかしいですが(笑)」 坂元「是枝さんは脚本について注文をせずに、『ここがいいよね』とお手紙をくださったんです。意地悪な見方をすると、掌の上に乗せられている気分ですね。『ここを直せ』と揚げ足を取ることは誰でもできますが、是枝さんの場合は『ちょっとここに塩を入れればいいんだよ』みたいな感じで、こちらも『あ、美味い!』となってしまうような…(笑)。そういうのがすごいと思うんです。 よく是枝さんを語る時に、ドキュメンタリータッチだとか、即興演出の人だと言われていると思いますが、僕は是枝さんほど日本一脚本が上手い映画監督はいないと思っています。何冊か脚本を読ませてもらったことがあるんですが、セットアップがあって、3幕構成で、ミッドポイントがあって…と、いわゆるハリウッド脚本術のような教科書に書いてあることがしっかり踏襲されている。現場で作られるにしても前もって書いてあるにしても、こんなにしっかりしている脚本はあまりないと思います」 是枝「ありがとうございます(照笑)。よくドキュメンタリータッチとか自然とか言われますけど、たぶん映画で観て自然だと思われることほど裏ではとても不自然なことをやらないと自然に映らないんですよね。役者も子どもたちも、自然に見えるのはしっかり演じてくれているから。好きにしていいと言って自然に見えるかと言えば、それは絶対にないんです」

 

 

 

 


モスクワ目前でワグネル“進軍停止” 急展開の背景に何が?

2023-06-25 22:32:19 | メディア
モスクワ目前でワグネル“進軍停止” 急展開の背景に何が?
6/25(日) 18:40配信
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All Nippon NewsNetwork(ANN)
世界に緊張が走ったロシアの内紛。事態は一転しました。 ■プリゴジン氏を“説得”したのは…  「ワグネル」創設者・プリゴジン氏:「ロシア人の血が流れる(可能性の)責任を理解して、我々は隊列を方向転換させる」  ロシアの民間軍事会社「ワグネル」のプリゴジン氏は、なぜ“心変わり”したのでしょうか。  武装蜂起したワグネルがロシア南部・ロストフ州の軍事施設を制圧したと発表したのが日本時間の24日午後2時前でした。その後、北上し、ボロネジ州の軍事施設を占拠。さらに北にあるリペツク州に入り、モスクワを目指していました。  ところが、日本時間の25日未明、プリゴジン氏はモスクワの200キロ手前の地点で「進軍を停止する」と発表。ロストフ制圧から約12時間後のことでした。  24日に緊急演説で「裏切り者は処罰する」などと発言したプーチン大統領に対し、「私たちが愛国者だ」と抵抗を続ける構えを見せていたプリゴジン氏。そのプリゴジン氏に進軍停止を提案したとみられるのがロシアの隣国・ベラルーシのルカシェンコ大統領です。  なぜ、プリゴジン氏は進軍停止を受け入れたのか。そしてウクライナ侵攻は今後、どうなっていくのでしょうか。 ■突然の方向転換 モスクワ目前で  首都モスクワへの進軍を中止した民間軍事会社「ワグネル」。ロシア・ロストフ州の住民たちは温かく見送っていました。  住民:「私たちはあなたを応援します」「プリゴジンさんお元気で!」「あなたは百獣の王ライオンだ!」  なかには、ワグネルの創設者・ブリゴジン氏と記念撮影をして別れを惜しむ人の姿もありました。  住民:「一番大事なのは生きて帰ることだ」「ワグネル!ワグネル!」  しかし、このわずか数時間前までは…。  「ワグネル」創設者・プリゴジン氏:「大統領やロシア連邦保安庁や誰かの要求に応じて自首するものは誰もいないだろう。なぜなら我々は汚職・裏切り・官僚主義のなかでロシアが存続することを望んでいない」  また、戦闘員「2万5000人全員が死ぬ準備ができている」と決死の覚悟を見せていたプリゴジン氏。急な方針転換の背景には何があったのでしょうか。  ワグネルはウクライナ東部・バフムトからロシアのロストフへ進軍。その後、ボロネジへ北上。関連は分かりませんが、石油貯蔵施設では火災も発生。  ロシア、プーチン大統領:「我々が直面しているのは、まさに裏切りである」  プーチン大統領は緊急演説を行い、プリゴジン氏とその部隊の行動は「反逆」にあたるとし、参加したものは全員処罰されるとしました。  モスクワにつながる高速道路では、ショベルカーが地面を掘り起こす作業をしていました。ワグネルの進軍を阻止するためとみられています。しかし、住民たちにも影響が出てしまいました。  ロシア人撮影者:「もうこれ以上、前に進めません。どうやって家に帰ればいいのか」  このワグネルの“反乱”はウクライナでも大きく報じられ、戦争の終結につながるのではと期待を持ち、固唾をのんで見守っていたといいます。  テレビ:「モスクワ市は包囲に備え、治安部隊が集結」  その後、ワグネルはモスクワの200キロ手前まで迫っていたとしていましたが…。  「ワグネル」創設者・プリゴジン氏:「ロシア人の血が流れる(可能性の)責任を理解し、我々は隊列を方向転換させ、予定通り野営地に戻る」  突然、モスクワへの進軍を中止すると発表したのです。 ■モスクワ市民「内輪もめ不適切」  モスクワ市民:「私たちは一つの国であり、外敵に対してはともに戦わなければならない。内輪もめは不適切だ」  一方、ウクライナのキーウ市民は…。  キーウ市民:「ロシアで起きていることを楽しんでいる。プリゴジンとプーチン大統領の対立は避けられない。私たちは彼らが互いに撃ち合い死ぬことを望んでいる」 ■帰国の女性「プーチン弱さが世界に」  現在、日本から故郷のキーウに一時帰国しているウクライナ人のアンナ・ミッツェルさんは、平和への一筋の光が見えた出来事だったと言います。  日本から一時帰国、アンナ・ミッツェルさん:「そういう出来事がプーチンの権威が揺るがされたプーチンの弱さを世界に見せた」 ■ロシア態度一変 捜査取り下げ  今回、事態が一気に収束へ向かったのはベラルーシのルカシェンコ大統領がプリゴジン氏と電話で協議した後だとみられています。  ロシア大統領府のペスコフ報道官はプリゴジン氏について、武装蜂起を呼び掛けていた容疑での捜査が取り下げられ、今後、ベラルーシに移動すると発表しました。また、ロシア国防省と雇用契約を交わしたいワグネルの雇い兵は、引き続き契約可能だとも述べました。 ■背景に何が?プーチン氏影響は  ワグネルが撤退した背景には一体、何があったのでしょうか。元ANNモスクワ支局長・武隈氏は…。  元ANNモスクワ支局長・武隈喜一氏:「プリゴジン氏はモスクワに進軍する途中でプーチン大統領も自分の要求、つまり軍のトップを代えるということを何らかの形で応えてくれる期待があったと思う。プーチン大統領にとってプリゴジン氏は昔からの非常に近い人だが、さすがに兵を挙げたとなると認めるわけにはいかない。そこでお互い、これ以上、行くところがない袋小路に入ってしまった」  ルカシェンコ大統領との交渉でプリゴジン氏は一体、何を要求したのでしょうか。  元ANNモスクワ支局長・武隈喜一氏:「まず一つは自分の身の安全だったと思う。もう一つはワグネルの隊員たちの安全を守る。本当は軍部を代える、ショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長を代えることもやりたかったんでしょうが、これはできなかったんだろう」  今後のプリゴジン氏については…。  元ANNモスクワ支局長・武隈喜一氏:「今はベラルーシに身を隠すという形になると思うが、ほとぼりが冷めたところでもう一度、活動し始めるでしょうし、プリゴジン氏の野心そのものは衰えてないと思う」  また、武隈氏は今回の武装蜂起による戦況への影響は少ないとみていますが…。  元ANNモスクワ支局長・武隈喜一氏:「(ロシア兵の中には)軍に対する内々の批判を持っている人はいる。そこにワグネルの反乱というニュースが届けば動揺につながる」
 

 

中日 ドラゴンズ勝つ  6位から5位へ

2023-06-25 22:19:03 | 医療・歯科(口腔外科)医療について
中日は5回裏にビシエド、細川、石川昂の3者連続適時打が飛ragonnzuび出し、3点を先制する。その後は、6回に大島の適時打、8回には龍空の適時打で追加点を挙げた。投げては、先発・涌井が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れたヤクルトは、打線が中盤までの好機を生かせなかった。




 

 
 
 

新刊本紹介

2023-06-25 04:27:27 | メディア
 

 


 


 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

親父の一番長い日 歌詞

2023-06-25 03:24:18 | メディア
親父の一番長い日 歌詞
歌:さだまさし
作詞:さだまさし
作曲:さだまさし
発売:2008-10-24 03:02:38
おばあちゃんは夕餉の片付けを終えた時
弟は2階のゆりかごの中で

僕と親父は街頭テレビのカラテ・チョップが
白熱した頃に 妹の誕生を知った

それから親父は 占いの本と辞書と
首っぴきで
実に一週間もかけて

娘のために つまりはきわめて何事もない
ありふれた名前を見つけ出した

お七夜 宮参り 夫婦は自画自賛
可愛いい娘だと はしゃぎ廻るけれど
僕にはひいき目に見ても しわくちゃの失敗作品
やがて彼女を訪れる 不幸に胸を痛めた mm…
兄貴として mm…

妹の生まれた頃の我が家は
お世辞にも 豊かな状態でなかったが

暗闇の中で 何かをきっかけに
灯りが見えることがある
そんな出来事だったろう

親思う心に勝る 親心とやら
そんな訳で妹は ほんのかけらも
みじめな思いをせずに育てられた
ただ顔が親父に似たことを除けば

七五三 新入学 夫婦は狂喜乱舞
赤いランドセル 背負ってか 背負われてか
学校への坂道を 足元ふらふら下りてゆく
一枚のスナップが 今も胸に残ってる mm…
兄貴として mm…

我が家の血筋か 妹も足だけは速くて
学級対抗のリレーの花形で

もっとも親父の応援のすごさに
相手が気おくれをして
随分助けられてはいたが

これも我が家の血筋か かなりの演技派で
学芸会でもちゃんと 役をもらった
親父の喜びは 言うまでもない
たとえその役が 一寸法師の 赤鬼の役であったにしても

妹 才気煥発 夫婦は無我夢中
反抗期を過ぎて お赤飯を炊いて
中学に入れば 多少 女らしくなるかも知れぬと
家族の淡い期待 あっさり裏切られてがっかり mm…
兄貴として mm…

妹の初恋は高校二年の秋
相手のバレー部のキャプテンは よくあるケース

結局言い出せる 筈もなく
枯葉の如く散った これもまたよくあるパターン

彼氏のひとりも いないとは情けないと
親父はいつも 笑い飛ばしては いたが
時折かかる電話を 一番気にしていたのは
当の親父自身だったろう

危険な年頃と 夫婦は疑心暗鬼
些細な妹の言葉に揺れていた
今は我が家の 一番幸せなひととき も少し
このままいさせてと 祈っていたのでしょう mm…
親子として mm…

或る日ひとりの若者が 我が家に来て
“お嬢さんを僕に下さい”と言った
親父は言葉を失い 頬染めうつむいた
いつの間にきれいになった娘を見つめた

いくつもの思い出が 親父の中をよぎり
だからついあんな大声を出させた
初めて見る親父の狼狽 妹の大粒の涙
家中の時が止まった

とりなすお袋に とりつく島も与えず
声を震わせて 親父はかぶりを振った
けれど妹の真実を見た時
目を閉じ深く息をして
小さな声で…

“わかった娘は くれてやる
その変わり一度でいい
うばって行く君を君を殴らせろ”と
言った mm…
親父として mm…

妹の選んだ男に間違いはないと
信じていたのも やはり親父だった
花嫁の父は静かに 娘の手をとり
祭壇の前にゆるやかに立った

ウェディング・ベルが 避暑地の教会に
鳴り渡る時 僕は親父を見ていた
まぎれもない 父親の涙の行方を
僕は一生忘れないだろう

思い出かかえて お袋が続く
涙でかすんだ 目の中に僕は
今までで 一番きれいな妹と
一番立派な 親父の姿を 刻み込もうとしていた mm…
兄貴として mm…
息子として
 

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