泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

お祭りの日の「再会」

2013-05-05 21:10:29 | 丹下一の泡盛日記
4日(土)、午前中に横浜美術館で東南アジアの現代美術に触れる。
(この件は、追ってそのうち)
午後遅めの時間、東銀座から川に向かって歩く。
今年の正月に「お水をいただいた」鉄砲州稲荷神社のお神輿を見に。
ルートマップをチェックして「発見!」。


担ぎ手も多いし人だかりもすごいので先導役は腰にスピーカつけてマイクでリード。
流星舎の主演男優だったTさんが「(同じく先輩の)KPもいるからうち(自宅)に行って飲んでて」と。
お祝いだから一杯くらいはいいかな、と思っていた。
次の日は朝から小屋だったし、何よりも正月など随分と長居をさせてもらっていて、そうそうは甘えては、との気持ちも。


Tさんのお宅に行く途中に、こんなのも。
おかめ/ひょっとこの二つの面を前後にかけての舞。

もちろんお稲荷さんにもご挨拶。
お囃子やってました。


Tさん宅に。
たくさんの人がもう集まっている。
お母様が「(ごちゃごちゃ言ってないで)まあ、いいからとっとあがんなさいよ」。
ほんと江戸前落語のようなお母さん。(自分は19歳くらいの頃、とても世話になった)
Tさん宅ではもう大宴会。


Tさんの孫の初節句。


こういうのを見ると何ともいえない気持ちになる。
孫の母親がTさんの娘。
30数年前に彼女が生まれたとき、驚き、そして心から祝福した。
劇団の役者陣で初めての「こども」だった。
Tさんは、足を洗ってしまったけど、お神輿の先達として劇団時代の観客動員数のような「氏子」や会員たちをマネージメントしてきた。
今やその世界では名の通る人になっている。
何よりも子どもや孫に恵まれている幸せ。
娘のお母さんに30年ぶりに会った。
「ええとええと。覚えていますか?」と、なんだか恥ずかしくてしどろもどろでご挨拶。
「え! たんげくぅん!!!!!!」と嬉しい反応♪

早く帰るつもりが宮入も遅れて。


そしてこのお宅で、なんと20年ぶりの古典芸能の俳優に会った。
向こうは自分のことは記憶になかった(まあ、当たり前なんだが)。
先だってTさんと彼が高校時代からの親しい関係だったとはじめて聞いたばかり。
(驚いた。そしてTさんはそういうことをあまり言わない/言わなかった人なのだ)
はじめてきっちりと話した。
お互いに「早く帰るつもり」だったのだけど、話の流れで「こりゃ、とことん話さんと」と(向こうもきっと)。
まあキーワードは「観世寿夫さん/関弘子さん」「能とアングラ」云々。
シビアな会話。気合いの入った「ことば」たち。
そりゃあ話は長くなるわい。
結局、すべての客が辞した後も終電まで話し続けてしまった。
なんかTさんちでは「腰の重たい面倒なやつ」になってるなあ(-_-;;;

不思議な流れを感じつつ、途中の駅からタクシーで帰宅。
結局午後から飲み続け。
飲み過ぎてぐったり。
いいんだもん。
こういう「ぐったり」の幸せ感はこの頃滅多になかったもん。
この流れを誰かに話して(話すことで)確認したいのだけど、その相手がいないのもとても残念。
まあ、一人だからこそ出会える「流れ」なのだろう。
要するに、これを一人できちんと味わえってことなんだろうなあ。








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする