墨田区東向島4丁目に東武鉄道の「東向島駅」がある。昔は「玉ノ井」という駅名だった。永井荷風先生はこの界隈(戦前の私娼窟)を舞台にした有名な小説を残している。 私は路線に沿って北に向かって歩き始めた。左手に「蓬莱軒」や「坂本せん餅」が建っている。『赤線跡を歩く【完結編】/ 木村聡 著』(自由国民社 2007年)を参考に「玉の井」を探訪した人は多いだろう。脂汗を浮かべたおっさんがカメラを片手に私と同じ方向に進路をとっていた(笑)