中国は思想的に相容れない国であるが、調理技術においては畏敬の念を抱いている。実際、炒め・蒸し工程から学びとったことは数多い。その中華料理で乾物はなくてはならぬ食材である。
乾物にすることで長期保存が可能となり、旨味や滋味までもが増す。これを手間隙かけて調理していく点は見事だ。戦前の日本人は中国人と同レベルとは言わないものの乾物を比較的よく使っていた。
昆布、切り干し大根、高野豆腐、ひじき、干し椎茸など。現代人がこの中で使っているのは昆布と干し椎茸くらいだろう。干し椎茸の戻し方には重要なポイントがあることを皆さんはご存知だろうか。
あるテレビの取材に対して横浜中華街のシェフは「冷水で戻すとよい」と語っていた。
