硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

どうしてそのような措置を取ったのか?

2013-06-04 13:25:31 | 日記
訪問介護先の家に外から施錠し高齢者夫婦を外出しないようにしていた二つの事業所が事業の指定を停止されたという記事を観た。

要介護者は二人とも認知症を患っていたからだというが、それでも鍵を掛ける措置は異常であると思う。

外出すれば徘徊するであろうし、それに伴い生命の危機に直面するかもしれない可能性があるのは理解できる。

でも、それで事故にあったとしても事業主の責任にはならないであろう。訪問介護であるなら、援助時間以外は個人の自由が担保されていなければ在宅援助にはならないと思う。

施設であれば、入居者安全を考えて出入りを制限する事は普通に行われているが(これも矛盾しているが)、自宅に施錠は行き過ぎであると思う。


この事件に関わった人々はきっと施設経験者なのかもしれない。だから躊躇わず施設的な考えで判断し措置を取ったのだと思う。

それ以外に理由があるとしたら家族からの要請が考えられるが、それならばケアマネージャーが出来ない事を説明するはずであろう。

「これくらいはいいんじゃない」という認識から、体制が低きに流れてゆくのは介護現場はよくある出来事であるけれど、こういう出来事が起こる度に、介護と言う職業は専門職としての地位を築けぬまま敗退してゆくのではないかと思うのです。

そう考えると、頃合いを見計い、介護保険事業を廃止した方がよいのではとも思うのです。

誰だって、訳の判らぬまま自宅の出入り口に他人からカギを掛けられたくないはずですから。