山旅つづき
19日朝
早すぎる睡眠は、否が応でも朝早く目が覚めますね。
仕事が待っていないこと、好きな事に時間を使っている事もあるのでしょうか。いつもの朝とは
違うすっきりした目ざめ。
外に出たら、丸山の上に三日月が出ていました。
早めの朝ごはんを取る事にしました。
食べているうちに朝が明けてきました。 窓に出来た氷の結晶が綺麗です。
ヒュッテの正面から朝日が登ります。
振り返るとヒュッテからは朝の煙。
泊まり客の方が、カメラを手にこの機械を撮っていました。
記念よ!との事で、みると気温計でした。
外は-20.8℃! 放射冷却も手伝っていますが、ざぶずぎる
しかしなんとも気持ちの良い空気です。
今日は旅立ちの日。
オーナーがヒュッテ裏から帰ってきました。
前掛けがパリパリに凍っています!! 外から薪を運んで来たようで、ちょっとお願い
してソリを引く格好をしてもらいました。
ヒュッテではいろんな仕事がありますね。頭が下がります。
荷物を整えて今日もゆっくり出発です。 大変お世話になりました。
7:00
今日は本当に雲ひとつない青空。
張り切りすぎ?で左足が少し違和感を感じていた為、今日は楽な道を帰るつもりでした。
でも天気がいいのにもったいない!という声もあり、確かにね。歩きながら決めよう。
と思いながら歩き始めました。
またしてもだれかの綺麗な足跡。
うさぎー見てみたいー
コメツガの葉は砂糖をまぶされたように細かい氷がついていました。
さわるとパリパリ。
でもこんな綺麗な緑で春を待っています。改めて針葉樹ってすごい!
分岐です。
このまま五辻に降りてピラタス山頂駅へ。と思っていたのに・・・。分岐に近付くにつれ
なんてことか足は茶臼山へ。
途中だれかの糞。 これは見た事がない。
シカ・ウサギ・テンどれも該当しないと思う。これだれだ。 しかも一粒だけ。
木の実ではなく、繊維質のぎっしり詰まった物体でした。
中小場へ到着。あぁ確かに昨日と大違い!
しかし再度茶臼山に登ろうと自分が思っているとは・・・。自分・・・。
太陽って本当にすごい存在です。
山に登ると常にそのすごさを感じます。あの光のパワー。当たるだけであったかい。
山を渡ってきた雲らしい形です。
この坂を登り切れば頂上・・・
上の方にみえる赤いジャケットの方々も、ヒュッテに泊まって
いた方々だと思いますが、追いぬかれました。
追いぬいて頂いて正解です。そんなに早く動けません。
しかし・・昨日もこの道を来たはず。雪も降っていたのにこんなに重くは無かった。
確かに背負っているリュックからも負荷は来ていますが・・。
苦しいわけでも、きついわけでもないのだけれど、足が止まってしまいます。
山歩き中いつも出てきた言葉・歌が頭に登ってきます。
言葉は、人生は重荷を負うて遠き道を行くが如し
そして歌は、雪山賛歌
言葉は、徳川家康の遺訓だそうです。なんども頭に浮かびました。
雪山賛歌は、歩調を合わせやすい節回しです。楽しそうなフレーズの中に少ししんみり
した言葉がまざる素敵な詩の歌です。
そしてボニージャックスが歌うそれがまた素敵なのです!
いろいろと考えつつ、足が止まりつつ茶臼山に11:30頃到着。
風がすごい勢いで吹いていますが、寒くないー。嬉しいー。来てよかったー。
といろんな感情が湧きました。
八ヶ岳 ・・・横岳 赤岳 阿弥陀岳 権現岳
南アルプス・・・北岳 甲斐駒ケ岳 千丈岳
中央アルプス・・・空木岳 木曽駒ケ岳
中央アルプス・・・御嶽山
北アルプス・・・乗鞍岳
北アルプス・・・穂高連峰
ピラタスロープウェイの山のマップを見ながら写真と照合しました。
行った事があるのは、北アルプス穂高連峰の、西・前・奥穂高岳だけ。
あれはいい思い出ででした。
あの山の下山時にはもう、膝がへらへら笑って止められませんでしたが、眼下に上高地
を見降ろしながら下りてくる下山路はまた気持ちがいいものでした。
またいつか行く事があるだろうか・・・。
縞枯山も登る気持ちでいたのですが、とんでもない!無理!そして、茶臼山での
展望にとても満足したので、無理はせず、ここから五辻へ下ります。
下りながらもアルプスが見られる天気!
少し下りるとカラマツの木がありました。木の芽がわずかにふくらんでいます。
五辻に下りてきました。
あとはやや上り坂の道をまっすぐピラタスロープウェイ山頂駅まであるくのみ。
息びったりのウサギですね。
楽しそうな?2羽が見える気がします。
やったーつきました。奥に見えるは山頂駅です。
そして当初の予定では、ここからロープウェーに乗って下山のはずでしたが、山で
お食事を共にした自炊チームが、あそこは歩いて下山が最高だよ!といっていたので
往復券は買ってありましたが、バスまで時間もある事ですし、下りてみる事にしました。
下山口が分かりにくいのですが、山頂駅向かって左に、スキー場がありますが、山頂駅と
スキー場の間に、「場外」という雰囲気の下山道がありました。わかりにくい!
多くのスキースノボーをやっている人をしり目にずんずんおります。
ちょっと人が通らない場所では、シカの食害が至る所にあります。
しかも新しい食跡
ピラタス周辺もひどい有様です。
左はスキー場。線で区分けされた右が下山道
なんかいないかなー。とふとみると!
オスシカでした。
食害の主でもありますが、彼らはただ生きているだけ。悪い事をしているわけではありません。
ただ、生きる為に食べているだけなのです。
こんな寒い中、あの大きな身体を維持するのはどれだけ大変な事でしょう。
ふと、生き物は増えすぎると問題だ問題だいわれるけれど、人間だって同じ増え続ける生き物。
ともに、生きています。
難しい問題です。
大物の足跡!だれー!!!!みたいー!!
山の中ほどまで下りた所で登山道を登って来る人に出会いました。
上は道付いてる?と聞かれ、ついてました。と答えました。
良くお見えになるんですね!というと、うんうん。とうなずき
微笑みながら気持ちよさそうに登って行かれました。
そのゆとりが素敵です。
だいぶ下りてきました
下に降りるにつれて気温が上がっているのを感じました。
上ではかかなかった汗をかくほどです。
スキー日和です。
おされなウェアを来た若人、ファミリーが楽しんでいました。
自炊チームによると、おれたちが下山した時にはカモシカにあったよ。
なーんて聞いたものだから会いたくて会いたくて。
無駄な写真をいくつもとっては拡大。
いない。(右の黒いものはなんど撮っても動かず、石と判別しました。無念)
振り返ってもいない。
あー会いたかった。
途中、建物の屋根が見えてきて、なんだ!もうついちゃったんだ。なんて
たかくくっていたら、それはスキー場のリフトの屋根でした。
これが本当の山麓駅です。
駐車場は満車のようです。こんな沢山の人が山に来ているのかー
帰ってきたー!12:50
何事もなくて良かった。
茅野駅行きバス出発まであと30分。
山の服装から、下界で熱くない普段着へ着替え、スノーシューをしまい
バスへ乗車しました。
バスの中では、シニア女子と男子が楽しく山での話をしています。
そして美味しいものを食べているようです。
シニア男子:このたくあんうまいねー。お茶ある?
シニア女子達:テルモスかして。いれるから
シニア男子:おれさ、たくあんと渋いお茶好きなんだよね!
シニア女子達:バスとまったらいれるから、テルモスに。
・・・テルモス。聞いたことあるけど、あの魔法瓶サーモス(THERMOS)のことだよね。
サーモスをテルモスと呼ぶ人がいるとは聞いていたけれど、シニア間違ってるよ!
と思っていました。
でも比較してくださっているブログがありました。
サーモスは英語読み。テルモスはドイツ語読みなのだそうです。決して間違いじゃないんだ。
それにしても山の上で出会った人々・・自炊チーム、泊まり客、歩いている人、団体、
若いチームやカップル、単独行ももちろんいましたが、平均的にシニア層が多い気が
しました。
いくつになっても山を楽しんでいるシニア。かっこよいです。
バスは茅野駅に少し遅れて?付きました。
ここから15分ほど歩いて中央道の駅、中央道茅野で高速バスに乗ります。
八ヶ岳の綺麗な山並みが町からも見えました。
のんきにこんな写真を撮り、足が痛いので気をつけながらあるいていると、まずいです。
乗り遅れそうです。
なんとか発車時刻1分前に到着。よかったーーーーーー
でも肝心のバスは10分遅れで到着しました。2号車まで出ている満席ぶりです。
次のバスに乗ろう。なんてあきらめていたら帰るのがうんと遅くなったのかと思うと
少し冷や汗。乗れてよかった。
車内からはずっと山が見えていました。
さー明日からは仕事だ。
今日のルートは、麦草ヒュッテ→大石峠→日向小場→茶臼山→五辻→ピラタスロープウェイ山頂駅でした。
北八ヶ岳の冬。
歩かせていただきました。