膝の調子が思わしくなく山歩きは控えていたのですが、このままでは筋力が萎える一方です。
すっかり箱入りお婆さんになりきった体を奮い立たせるのは容易なことではありませんが、
膝の様子を見ながら滝子山を目指すことにし、最寄り駅、朝6:01の電車に乗り込みました。
お盆休みの週末ということもあり、八王子発の松本行き電車はあっという間に席が埋まりました。
早くから並んでいた私は、いち早くボックス席の窓際に座ることができたのですが、前の席には長身のお二人、
隣には、かなり太めの男性に固められたので、体制を変えるのもままならない窮屈な一時間でした。
笹子駅に7:30に到着です。
【コース】 笹子駅(7:30/35)----道証地蔵(8:35/40)-----曲沢峠分岐(9:40)-----大谷が丸分岐(10:30)
-----大谷が丸山頂(11:20/30)-----米背負峠(11:45)-----天下石(12:05)-----大蔵高丸(13:35)
-----湯ノ沢峠14:15-----湯ノ沢峠登山口14:50-----林道ゲート15:30(祠)
笹子駅で降りたのはほんの数人だけ、そして滝子山方面へと向かったのは私一人だけでした。
皆さん、どちらのお山へ行かれるのでしょうね?
やはり、こんな暑い盛りに滝子山は間違いだったかな…少しばかり後悔しながら車道を歩いていくと
刈り取り間近な水田にきれいな水草がプカプカ浮いています。
コナギ
ミズアオイに似た水草はコナギという農家の人を悩ますホテイアオイ科の水田雑草だそうですが
涼し気な青紫がとっても綺麗!!
そして、道端には低木に絡まったガガイモの産毛が朝日を浴びて輝いています。
フカフカした産毛は分厚い毛布みたい…
ガガイモ
林道に入ると、谷筋に咲くヤマアジサイを鑑賞しながらのんびり歩きます。
ヤマアジサイ
笹子駅から約1時間かけて道証地蔵に到着、前日に降った雨のため道は濡れていて、
とにかく蒸し暑い、石に腰かけて一休みして水分補給します。
傍らに目を移すと咲き残りのシデシャジンが二株、嬉しい^^
シデシャジン
おや、こっちにも咲いていますね…^^
こちらは新鮮です!!
山道に入り、沢筋を歩いていくと、アルミの橋は真新しい木橋に架け替えられていました。
やっぱりアルミより木の方が似合いますね!
沢を横切ると、女性の沢屋さんが数人で、これからズミ沢を詰める準備中でした。
こんなに蒸し暑い日の沢登りはさぞかし気持ちがいいことでしょうね~
ヤマホトトギス
沢筋なら少しは涼しいだろうとこのルートを選んだのですが狙いは大ハズレ、
風が抜けず高湿度の急登にすでにヘロヘロです。
道証地蔵から45分で小休止、こまめの休憩で体力を温存します。
タニタデ
ツリフネソウ
イケマがちょうど見頃で、あっちにもこっちにも咲き乱れています。
イケマ
10:30 大谷ケ丸の分岐に到着!
ここから先は成り行き任せ、第一案の滝子山から初狩駅へと下る予定を急遽変更、
湯ノ沢峠方面が気になって仕方ないのでここで左折し、まずは大谷ケ丸を目指すことにしました。
以前、反対側から歩いた時は上の道だったので、この道は初めて歩きます。
夏草が生い茂り、少しばかり荒れた感じがしますが、道はハッキリしているので方向音痴の私でも心配はいりません。
ほとんど平行移動、最後のひと踏ん張りで大谷ケ丸に到着。
分岐から50分ほどかかりました。さて、ここで大休止、はぁ~~疲れた
大谷ケ丸から先のアップダウンは少々堪えますが、暑さをこらえて頑張って歩きます。
タマゴタケ
ニガクサ
コウリンカ
ハマイバ丸を過ぎるとヨツバヒヨドリの大群落。
群れる黒い蝶に混じってアサギマダラが吸蜜中です。
この日は狭い範囲で6頭ものアサギマダラに出会いました。
キオン
おや、草むらに隠れて咲いているのは小さいからヒメトラノオかな…?
たった一輪、まだ蕾だけれど見つけることができて得した気分です。
ヒメトラノオ
ウスユキソウ
タチフウロ
カイフウロ
もしかしたら、イヨフウロかもしれないけれど、いまひとつ違いがわからず、
葉の先が尖っていることと、ここは甲斐の国なのでカイフウロとしました^^;
ミツモトソウ
トモエシオガマ
ソバナ
アキカラマツ
クルマバナ
14:15 湯ノ沢峠到着
私は左折して沢沿いを下ります。
ミゾホオズキ
あれほど晴天だったのに急にガスが立ち込め、辺りは薄暗くなってきました。
今にも雨が降ってきそうな雰囲気です。降られる前になるべく先に進みましょう!
ダイコンソウ
エビガライチゴ
真っ赤に熟した食べごろのエビガライチゴがたくさん、少し味見させていただきました。
意外に美味でした!!
フクシマシャジン
撮影した時はツリガネニンジンを疑わなかったのですが、何となく雰囲気違う…
調べてみると、どうやらこちらはフクシマシャジンのようです。
その違いは萼片にあり!!
糸状に細いツリガネニンジンに比べてフクシマシャジンの萼片はやや広いのが特徴のようです。
それに咲き方にも違いがありますね!
ツリガネニンジンはスクッと立った姿が印象的ですが、フクシマシャジンは垂れて咲くことが多いように感じます。
フシグロセンノウ
ボタンヅル
ヤマハギ
花柄が長いようなので、マルバハギからヤマハギに訂正しました。
カワラナデシコ
ヌスビトハギ
林道沿いに咲く花々を見ながらトボトボと歩いてた時、
大蔵高丸で言葉を交わした方に車の中から声をかけていただき
やまと天目山温泉まで乗せていただくことになりました。
その方は黒岳ピストン後、大蔵高丸からハマイバ丸まで行き、湯ノ沢峠から車で下ってきたとのことです。
八ヶ岳に登るつもりが現地に着くと激しい雨だった模様。
仕方なく計画を変更して湯ノ沢峠へこられたとのことでした。
近頃は局地的な豪雨が頻発しているので、場所が少し離れるだけで天気も大きく違ってくるのですね!
拾って頂いた場所からゲート先からやまと天目山温泉までは約1.5kmほど。
歩けば20分以上かかるかもしれませんが、車だと僅か2分ちょっと!!
ちょうど甲斐大和駅行きが到着したばかりだったので絶妙のタイミングで
バスに乗ることができて大助かりでした。
慌てて車を降りてしまったので、
どんな車だったかどこのナンバーだったかも見る余裕もなかったことが
心残りですが、とても有り難かったです。
大変失礼しましたm(_ _)m
お陰様で、電車もとんとん拍子に乗り継ぐことができて帰宅が早まりました。
富士山には終始、雲がかかり一度もお出ましになることはなかったけれど、
久々のロングハイクは、心配した膝の痛みもそれほどでもなく無事に18km弱を歩くことができました。