近未来、地球外生物の探索中に太陽系の彼方に消えた父クリフォード(トミー・リー・ジョーンズ)の行方と謎を追って、息子のロイ(ブラッド・ピット)もまた、宇宙の彼方へと向かう。
宇宙に一人取り残されたジョーンズ、同僚役でドナルド・サザーランドも出ていると聞いて、2人が出演したクリント・イーストウッドの『スペース カウボーイ』(00)を思い浮かべたのだが、さにあらず。宇宙を舞台に、父と子の相克を描いた一種の心理劇だった。
その意味では、『2001年宇宙の旅』(68)をはじめ、最近の『ゼロ・グラビティ』(13)『インターステラー』(14)『ファースト・マン』(18)などの系譜に連なると言ってもいいだろう。
また、監督のジェームズ・グレイによれば、フランシス・フォード・コッポラの『地獄の黙示録』(79)を意識したとのこと。『ある決闘 セントヘレナの掟』(16)『キングコング: 髑髏島の巨神』(17)と、このところ『地獄の黙示録』を意識して作られた映画が増えてきたのも特徴の一つだ。
とは言え、この映画の見どころは、やはり、映画スターとしてのブラピの存在感とVFXによる宇宙の景観なのかもしれない。
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