『鑑定士と顔のない依頼人』(13)(2013.11.12.ギャガ試写室)
久しぶりにテレビで見た。そういえば、2014年の正月映画の1本だった。
天才美術鑑定家オールドマン(ジェフリー・ラッシュ)に舞い込んだある屋敷の鑑定依頼。そこには隠し部屋から姿を現さない依頼人と、世紀の発見となる美術品が待っていた。
『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)以来の名コンビ、監督ジュゼッペ・トルナトーレ、音楽エンニオ・モリコーネによる、上質のミステリー。
それまで絵画の女性しか愛してこなかった初老の男が、謎の若い女性(シルビア・フークス)と恋に落ちる。果たして、彼に生身の女性の鑑定はできるのか、彼らの恋は本物なのかが、見どころとなる。
周到に張りめぐらされた伏線、見事なストーリー展開を、誰かに話したいけど話せない、もどかしさを覚える。そして、結末を知った後でもう一度見たくなる。これはハッピーエンドなのか、はたまたバッドエンドなのか。男女で感じ方が違うかもしれない。
キーワードは「鑑定」と「真贋」、そして「愛も完璧に偽れるのか?」「偽りの中に真実がある」。ラッシュに絡む若手のフークスとジム・スタージェス、そして、大ベテランのくせ者ドナルド・サザーランドが好演を見せる。
「第26回東京国際映画祭」ジュゼッペ・トルナトーレ監督を取材
https://tvfan.kyodo.co.jp/news/57528
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