田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『GEMNIBUS vol.1』

2024-06-18 08:45:52 | 新作映画を見てみた

『GEMNIBUS vol.1』(2024.6.4.東宝試写室)

 東宝が手がける才能支援プロジェクト「GEMSTONE Creative Label」初の劇場公開作品として、新進気鋭の監督たちが競作する短編オムニバス映画「GEMNIBUS」の第1弾。

 CGクリエイターの上西琢也監督が2023年にYouTubeで発表し再生数420万回以上を記録したショートフィルムを、迫真の映像と5.1ch音響のシネマティック・バージョンとして上映する『ゴジラ VS メガロ』

 縦型映像のホラー映画「娯楽」がTikTok TOHO Film Festival 2022のサードアイ賞を受賞した平瀬遼太郎監督が、親子の血縁の結びをスタイリッシュな映像で描いたサイコスリラー『knot』。出演は、三浦貴大、SUMIRE、野波麻帆、金子ノブアキ、滝藤賢一。

 テレビアニメ「薬屋のひとりごと」などの絵コンテ・演出を手がけたアニメーターのちな監督とピアニストの角野隼斗がタッグを組み、アニメに生命を吹き込むことの面白さと残酷さを大胆に描いた新感覚アニメ『ファーストライン』

 第75回カンヌ国際映画祭の#TikTokShort Filmコンペティションでグランプリを受賞した本木真武太監督が、少子高齢化問題を背景に撮りあげたSF学園ゾンビ映画『フレイル』。出演は、奥平大兼、莉子、今井柊斗、大石吾朗。

 なかなか面白い企画だが、それぞれが習作や実験作の域を出ていないのは否めない。何だか、某映画祭で審査員をやった時のことを思い出した。この中から、将来大化けする人が出るかもしれない。

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「BSシネマ」『モンタナの風に抱かれて』

2024-06-18 07:21:53 | ブラウン管の映画館

『モンタナの風に抱かれて』(98)

 少女グレイス(スカーレット・ヨハンソン)は、乗馬中の事故で心と体に深い傷を負い、愛馬ピルグリムも事故のため気性が荒くなっていた。母親のアニー(クリスティン・スコット・トーマス)は、娘の回復にはピルグリムの治療も必要だと考え、娘と共に、傷ついた馬を癒やすというカウボーイのトム(ロバート・レッドフォード)のもとを訪れるが…。レッドフォードの製作・監督・主演作。


 

 

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【ドラマウォッチ】「アンチヒーロー」(第10話・最終話)

2024-06-17 11:03:25 | ドラマウォッチ

「結局、名字に色が付く人は全員味方だったんだね」
「10人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ」

https://tvfan.kyodo.co.jp/news/topics/1437280

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「午後のロードショー」『グーニーズ』

2024-06-17 08:30:34 | ブラウン管の映画館

『グーニーズ』(85)

リチャード・ドナーというよりも、スピルバーグのタッチ
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/2ee1e614ffb39774b2e5b291e91ce5bd

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「BSシネマ」『マネーボール』

2024-06-17 08:00:59 | ブラウン管の映画館

『マネーボール』(11)

「お気楽映画談議」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/da4e50f6573a9b6a6b6237ab03e72ae1

野球映画ベストナイン」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/a5f5ab19ae92db0291d4ee3c7f9a4c54

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アレクサンダー・ペイン監督『サイドウェイ』『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

2024-06-16 08:15:28 | 映画いろいろ

『サイドウェイ』(04)(2009.9.6.DVD)



 ワイン・テイスティングの旅に出た中年男性の2人組が織りなす人生の寄り道と恋愛模様をユーモラスにつづったロードムービー。ワインのうんちくにはうんざりさせられるが、中年男の悲哀はよく描かれている。タイプの違うポール・ジアマッティとトーマス・ヘイデン・チャーチがともに好演を見せる。日本で『サイドウェイズ』(09)としてリメークされた。


ユーモアと悲哀を感じさせるロードムービー『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(13)

https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/416444

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『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

2024-06-16 08:00:24 | 新作映画を見てみた

『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』(2024.5.31.東宝東和試写室)

 1970年、マサチューセッツ州にある全寮制の寄宿学校。生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている教師のポール(ポール・ジアマッティ)は、クリスマス休暇に家に帰れない学生たちの監督役を務めることになる。

 そんなポールと、母親が再婚したために休暇の間も寄宿舎に居残ることになった学生のアンガス(ドミニク・セッサ)、寄宿舎の食堂の料理長として学生たちの面倒を見る一方で、自分の息子をベトナム戦争で亡くしたメアリー(ダバイン・ジョイ・ランドルフ)という、それぞれ立場も異なり、共通点のない3人が、2週間のクリスマス休暇を過ごすことになるが…。

 アレクサンダー・ペイン監督が、『サイドウェイ』(04)でもタッグを組んだジアマッティを主演に迎えて描く。脚本はデビッド・ヘミングソン。今年のアカデミー賞で作品、脚本、主演男優、助演女優、編集の各賞にノミネートされ、ランドルフが助演女優賞を受賞した。「ホールドオーバーズ」とは残留者のこと。

 懐かしい旧式のユニバーサルのトレードマークが映り、くすんだカラーのもと、ぷちぷちというレコードの音が聴こてきて、一気に70年代初頭へとタイムトラベルをした気分になる。ペイン監督のこだわりが垣間見えるオープニング。

 そして、三者三様に心に傷を持つ者たちが、次第に心を通わせていくドラマは予想通りだが、その様子を描く手法が、70年代のニューシネマをほうふつとさせる。反権力的で弱者(社会からのはみだし者)に共感の視線を向けるのだ。

 だが、そこにただ懐かしさだけではなく、今何かと騒がしい人種やジェンダー、差別の問題を表面化させるところは、紛れもなく現代の映画であり、こうした懐かしさと現代性の共存、そしてペイン監督作品に共通するシニカルなユーモアが、この映画の見どころだろう。

 ジアマッティ、セッサ、ランドルフのトライアングルが素晴らしい。派手なアクションや過激な映画の横で、しっかりとこういう映画が出てくることは喜ばしい限り。
 
 ちなみに、ポールとアンガスが一緒に見る映画は、アーサー・ペン監督、ダスティン・ホフマン主演の『小さな巨人』(70)だった。


『小さな巨人』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/58376f42ec1c1926c7b8e347435452a1

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『九十歳。何がめでたい』

2024-06-16 07:52:25 | 新作映画を見てみた

『九十歳。何がめでたい』

 数々の文学賞を受賞してきた作家の佐藤愛子(草笛光子)は、90歳を過ぎた現在は断筆宣言をして人付き合いも減り、鬱々とした日々を過ごしていた。

 そんな彼女のもとに、中年の冴えない編集者の吉川(唐沢寿明)が、エッセーの執筆依頼を持ち込んでくる。世の中への怒りを歯に衣着せぬ物言いでつづった愛子のエッセーは大反響を呼び、彼女の人生は90歳にして大きく変わり始める。

 佐藤愛子のベストセラーエッセー集を基に、前田哲監督が映画化した「草笛光子生誕90年記念映画」。脚本は大島里美。愛子の娘・響子を真矢ミキ、孫の桃子を藤間爽子、吉川の妻・麻里子を木村多江、娘の美優を中島瑠菜が演じた。

 前田監督と草笛は『老後の資金がありません!』(21)のしゅうとめ役でもコンビを組んだ。この映画はその延長線上にあると言ってもいいが、とにかく草笛が素晴らしい。老いてなお美しい容姿、滑舌のいいセリフ回し、主役を張れる存在感…。また、その草笛と見事に渡り合った唐沢の好演も目立つ。

 前田監督は、前作『水は海に向かって流れる』(23)のインタビューの際に、「一人一人が幸せに暮らせるように」「人が幸せに生きるとはどういうことか」「人はみんな自分を励まして生きている」「ユーモアや笑いってすごい力があると思う。眉間にしわを寄せて生きるよりも、いつもにこやかに生きている方がいい」と印象的な言葉を語っていたが、この映画にもそれらの言葉が当てはまる。


【インタビュー】『水は海に向かって流れる』前田哲監督
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/c856d2a8ed2b0edcab2c4fc7e28e4b73

『老後の資金がありません!』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/1199d9dfce399857e70a8b256c2fe17d

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「アンチヒーロー」プロデューサー会見

2024-06-15 10:05:44 | インタビュー

 TBS系の日曜劇場で放送中のドラマ「アンチヒーロー」の最終話試写会が11日に行われ、16日の放送を前に飯田和孝プロデューサーが記者の質問に答えた。

https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1437065

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名監督たちと仕事をした名女優の一人・久我美子

2024-06-15 09:26:32 | 仕事いろいろ

華族出身の品の良さ。名監督たちと仕事をした名女優の一人・久我美子。自分が見たことがある彼女の出演作は

黒澤明『醉いどれ天使』(48)『白痴」(51)
今井正『また逢う日まで』(50)『にごりえ』(53)
木下惠介『女の園』(54)
成瀬巳喜男『あにいもうと』(53)
稲垣浩『柳生武芸帳』(57)『柳生武芸帳 双龍秘剣』 (58)『風林火山』(69)
小津安二郎『彼岸花』 (58)『お早よう』(59)
大島渚『青春残酷物語』(60)
野村芳太郎『ゼロの焦点』(61)『続・拝啓天皇陛下様』(64)
竹中直人『無能の人』(91)『119』(94)『東京日和』(97)

わがベストスリーは『白痴」『ゼロの焦点』『また逢う日まで』

『ゴジラvsビオランテ』(89)は、特撮映画で鳴らした夫・平田昭彦の遺志をくんで出演したという。

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