田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

アカウミガメ上陸跡

2008-07-29 | ウミガメ
アカウミガメ上陸跡
左上は産卵巣を調べている学生と地元民。上陸跡は海へ帰っていったときのもの。産卵は確認できなかった。

今年は各地でアカウミガメの産卵ラッシュと聞く。
河芸の海岸でもこれまで2ヶ所の産卵巣を確認している。
この日は犬の散歩を朝夕毎日している人から、ウミガメの上陸跡を2ヶ所見つけたとの情報を得て、夕方から調査に行く。
すでに三重大学の学生たちが調査中であった。
一つ目は犬の散歩などで人々が通る道中に、砂をかき回したような凹みがあった。掘り返してみたが、少し砂を除けただけで硬く黒っぽい土が出てきた。こんな硬さでは諦めてしまいそうと思ったが、なおも掘り進めてみた。50センチほども掘り進めたが、産卵は確認できなかった。
ウミガメの上陸跡をたどっていくと、もう1ヶ所砂を掘り返したような跡があって、これも調べてみた。ここはどれだけ掘っても乾燥した砂が出てくる。乾いた砂が次から次へと崩れてきて、産卵のための穴は掘れない。しかもこんなに乾燥した砂ばかりでは卵がダメになる。ウミガメも諦めて海へ帰ったのではと判断した。
2ヵ所目の上陸跡でも学生たちが産卵を確認できなかったと聞いた。
その翌日、2ヵ所目の上陸跡を見に出かけた。そこには3ヶ所も砂をかき回した跡があった。少し掘ってみたが、産卵巣は確認できなかった。なぜ、ここに産卵できなかったのか理解できないでいる。
2008.7.25

アカウミガメ上陸跡
海へ帰っていったときの足跡

アカウミガメ上陸跡
2ヵ所目の上陸跡。数日前のこの上陸跡は海へ帰っていったときのもの。

アカウミガメ上陸跡
産卵巣を掘り始めたものの、途中で掘るのを諦めて埋め戻したものと考えられる跡。