久喜市長 田中 暄二(たなか けんじ) ~久喜市の発展のために~

職員一丸となって日々公務に励んでいます。

日々の公務や生活を通じ、感じたり考えたりしたことを発信していきます。

一日だけの魔法

2013年11月12日 | 日記
今日は11月1日の新聞に掲載された記事を紹介します。
大阪府岸田和市に住む小学校6年生の森琴音さん(12歳)の書いた「わたしの願い」という詩です。

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わたしは しゃべれない 歩けない
口が うまく うごかない
手も 足も 自分の思ったとおり うごいてくれない
一番 つらいのは しゃべれないこと
言いたいことは 自分の中に たくさんある
でも うまく 伝えることができない
先生や お母さんに 文字盤を 指でさしながら
ちょっとずつ 文ができあがっていく感じ
自分の 言いたかったことが やっと 言葉に なっていく
神様が 一日だけ 魔法をかけて
しゃべれるようにしてくれたら・・・
家族と いっぱい おしゃべりしたい
学校から帰る車をおりて お母さんに
「ただいま!」って言う
「わたし、しゃべれるよ!」って言う
お母さん びっくりして 腰を ぬかすだろうな
お父さんと お兄ちゃんに 電話して
「琴音だよ! 早く 帰ってきて♪」って言う
2人とも とんで帰ってくるかな
家族みんなが そろったら みんなで ゲームをしながら おしゃべりしたい
お母さんだけは ゲームがへただから 負けるやろうな
「まあ、まあ、元気出して」って わたしが言う
魔法が とける前に
家族みんなに
「おやすみ」って言う

それで じゅうぶん
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この詩を書いた森琴音さんは、3歳の時に事故で下半身が麻痺し、言葉も失ってしまったとのことです。

琴音さんの一番の願いが「しゃべりたい」であるのは、「お兄ちゃんとけんかしたいから」であり、できれば「そんなんちゃうで」と“ツッコミ”をしてみたいそうです。

私は、何で読んだかは記憶にありませんが、「何気なく過ごした今日という一日は、昨日亡くなった人が何としても生きたかった明日」というような言葉を聞いたことがあります。

何気ない一日
そして
普通の会話や些細なけんか・・・

本当に大切なものって、身近すぎて気づかないものなのかもしれませんし、きっと、そういうものを充実させることにこそ本当の幸せがあるのでしょう。


琴音さんが、たくさんの元気と笑顔に包まれ、幸せいっぱいでいられることを心から願っています。

このブログを読んでくださった皆さんと一緒に。

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