日本映画をやっつけろ

おもしろジャパンムービーの感想文と笑えない
エッセー。

ただいまかえりましたぞい

2009-10-20 09:32:49 | Weblog
最近仕事が疲れてブログを書く気力もないんですよ。
書いてますけどね。
なんつーか頭がまわらないんですよ。

友達からのメールの返信とかも遅くなってしまってスイマセン。
みんな忙しいのにメールくれたりしてるのにねえ。

バガボンドの一番新しいヤツは超良かった。
又八はようやく一歩踏み出せた。

みんな誰かに認められたいと願っているのに
誰からも認められていない気がして時に気が狂いそうになるけれど

誰も認めてくれなくても良いじゃん。

そんなもんだよ。


自己嫌悪で心を燃やしてしまいたくなるけれど
燃やさない方向でやってきましょう。

近場の温泉なら700円で入れてバガボンド気分だし

秋服に1万円使えば毎日が少し楽しくなるし

ツタヤに行けば宮崎あおいとか蒼井そらとか夏目ナナとかrioとかにも会えるし

お笑いはユーチューブで零円だし

くるりの名曲は200円で人生を少しアッパーにしてくれるんだし。

ああ、人生ってなんて素晴らしいんだろう。

そらはなんで青と雲のバランスがランダムで芸術の概念はきっと空を見た原始人が最初に考えたものなんじゃないかとか思えるんだろう。


仕事をしている間にどんどんどんどん年を取って

大事なものが何一つ残せないまま死んだとしても

てくてく歩いて行きますかね。



口笛吹いて歩こう

肩落としてる友よ

色んな事があるけど

空には星が綺麗

懐かしいあの公園に

ちょっと行ってみようよ

最近忘れてる事

なんか思い出すかも


(空には星が綺麗)


世界平和なんかどうでもいいけど

オレの知ってる人が幸せでありますように。




カムイ外伝はクソ

2009-10-20 00:18:51 | Weblog
ひどい。

映画というのは

現実の残酷さに希望を混ぜて作るものだと思う。



たとえば

ただ君を愛してるは

残酷20%に希望80%


たとえば

ジョゼと虎と魚たちは

残酷70%に希望30%


この加減が
その映画をどんなシュチュエーションで見るかを決めるのだ。

芋焼酎ロックとビールとウォッカでは飲みたい時が違う。


カムイ外伝。

これは工業用のアルコールみたいなモノ。

人の醜さ、ズルさ、汚さ。

それを超えた生命力を描こうとしているのかもしれないが

大多数の人はきっとこの映画から絶望しか感じないだろう。


衣装がきたない。

殺し方もきたない。

ヒューマンビエラの小雪さえ汚く映っている。

カムイが殺しまくった先に

なんの出口もない。




みんなさあ、希望の光を求めて映画館に通う訳さ。

リアルじゃなきゃ共感出来ないけど

絶望だけじゃ生きて行けないし生きてる意味がないだろ!

崔洋一。

アンタがどんだけ辛い人生歩んできたかしらんが

このキャストならエンタテイメントを作ってください。

嫌なら下北沢で劇団員あつめて自主映画でも勝手に撮って下さい。



ダメなところはしょぼ過ぎるCG含めほぼ全部なので良いところを一つだけ。

セクシーボイスアンドロボのコンビが復活。

マツケンアンドオオゴスズカ。

これはちょっとグッときたぜよ。

出来れば新米教師と眼鏡女子高生とかのピュアな恋愛モノとかで共演してほしかった。




話変わるけど今度の朝ドラ相当良いよ。

ちゅらさん以来の完全に陰な部分がないヒロイン。

陰も淫もないのに乳デカでロリ顔で清潔感があって眉ブトで超一生懸命で職業もので挫折があって家族が温かくて職場のメンバーが個性的で恋愛関係もいやらしくないしドキドキ感があるし乳はデカイし白いワイシャツとか着てるし最高です!

最高です!!


みんな見ましょうねえ~。




oasis『Little By Little』

2009-10-08 01:33:21 | Weblog
大学生の頃、よくオアシスを聞いていた。

付き合っていた彼女が短期留学するほどイギリスが好きだったってことも関係あるのかもしれない。
彼女は喫茶店に行けば英国式の紅茶作法のウンチクを話し、マルイに行けば英国系ブランドのスーツがいかに素晴らしいかをボクに説いた。
そして彼女は大はしゃぎでイギリスに行ったのだけれど、フィッシュアンドチップスのあまりの不味さと、ロンドンの人々の世界一無愛想な表情を目の当たりにして、絶望だけを土産に帰国した。

それからの彼女は日に日に痩せ細って行き、本当にこの娘は死ぬんじゃないかと心配したのだけれど、1ヶ月後に電話してきて
『私、これからジャニーズに生きる』
という訳の分からない事をテンション高めにボクに報告し、それ以来音信不通になった。

彼女のことはともかく、オアシスを聞いていれば間違いないというか誰からもバカにされないとか、そんなことを基準にボクは音楽を選んでいたのだ。今考えると実に馬鹿らしいのだけれど。



そのクラブ、というか集会が開かれるようになったのは本当に偶然としか言いようがない。
その名も『オアシス倶楽部』



3年ぶりくらいに外資系レコード店に行き、10年ぶりくらいにオアシスを聞いた。
その日は丁度会社に退職願いを出した日だったから良く覚えている。

10月7日だ。

一度気持ちをリセットしなければ会社と融合してエヴァの中で液状の何かになってしまった碇シンジ君みたいになっちゃうんじゃないかと思ったからだ。

ボクは不動産屋をメインターゲットにしたホームページの制作会社にいたのだけれど
その会社は本当に酷かった。

社長が会議と称して一人の社員を8時間説教した事もあった。
全員の前でその彼は、髪型から匂い、靴のセンスまでバカにされ、最後にはオマエを生んだ親はバカだとまで言われた。

ボクら社員は課長も含め、全員がこのサド男爵の餌食になるのかとビクビクしていた。
社員を怒っているところをレコーダーで録音し、通勤途中に車(ベンツ)の中で聞きながら射精しているという噂さえあった。

ある日、ついにボクは彼の餌食になった。

理由なんて多分どうでもいいことだったのだろう。
靴下がずり落ちていたとかネクタイが少し派手だとかそんな具合だ。

頭がまっしろになった。
この脂ぎったポマード頭がボクの怯えた声を聞きながらオナニーするのかと思うと生まれなければ良かったとさえ思った。

ここからは覚えていないのだけど
総務の山田さん(55歳)の話によれば、ボクは社長に回し蹴りをくれてしまったらしい。

そんな蹴りを自分でもどこで覚えたのかも分からないし、実際今でも本当に自分が社長に回し蹴りをしたという自覚はないのだけれど多分やったのだろう。

社長はあばらにヒビが入ってしまったらしく、ボクを睨みつけながら泣いていたらしい。


関係ない方に話が逸れすぎたが、とにかくボクはタワレコでオアシスを視聴していた。

ブリティッシュロックからジャニーズに乗り換えた彼女の顔を思い出そうとしたのだけれど
まったく思い出せなかった。



『やっぱりオアシス聞く時って後ろに手を組みたくなっちゃいますよね』

『はい?』

ぼくはヘッドフォンをはずして聞き返した。

前髪を切りすぎた感じがするが、多分あえてそうしているのだろう。

BOAの曲の中に、タイトなジーンズにねじ込む私と言う戦うボディがなんとか、みたいな歌詞があったが
彼女は本当にムッチリした体を細身の服にねじ込んでいる感じだった。

ちらりと彼女の顔をみると、意外に幼い笑顔がそこにあった。

『オアシスは好きですか?』

『あの、何です?』

タイトなジーンズのポケットから、くしゃくしゃの紙が出てきた。
そのフライヤーは、センスは良いがどこか安っぽい素人な感じがするもので、ボクは大学時代に映画研究会とかにいたものだから、どこかちょっと懐かしいなと思った。
自分たちで撮った映画で上映会とかやったなあと。

『今夜、近くのクラブでイベントやるんですけど、人が集まらなくて。90年代のオアシスとかあたりが好きなら是非って感じなんですけどどーすかねえ』

『いや、これからちょっと行くところが…』

『ありがとうございます~』

彼女の握ってきた手があまりにしっとりしていたもので
ボクははっきりと断る事が出来なかった。

こいつなんでこんなにイヤらしい体してるんだ。

『あ、一応名刺渡しときますね』


その名刺には
『オアシス倶楽部 代表 ヨシコ・ギャラガー』
と書いてある。

彼女は、というかヨシコ・ギャラガーは、いかにも面白い事を言ったというような顔で、得意げにボクをみた。


こんな偶然の流れに乗れてしまうのも無職の特権だ、などと考えた事を
ボクは4時間後に、後悔する事になった。