夜(よ)しの可(か)者(は)支(き)しのや
まふき布(ふ)く可(か)せ
尓(に)所(そ)この可(か)遣(け)佐(さ)へう
つろひ尓(に)介(け)利(り)
吉野川岸のやまぶき吹く風に底の影さへ移ろひにけり 紀貫之
平安王朝美の精華と讃へられる色紙に三種あり
其 寸松庵色紙 継色紙 升色紙 なり
ここに掲げたるは寸松庵色紙なり
紀貫之の筆と伝承されきたる
古今集の四季の歌の四十三首あり
この色紙 一辺およそ四寸なれば
掌に乗る大きさなり
料紙は唐紙(中国渡来の紙)にて唐草の型文様を摺り入れたる
この作品 わが國の重要文化財にして
ゆるりと見入れば
線の流れの川のゆるく流れ行くが如く
また やはき風に花の舞ひ落つが如く
いとやわらかくして美しきことこの上なし
貫之の筆と伝はるこの文字のやは春風にやまぶきの散る 丹人
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あかひと
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