淡々雑記

Tanが雑記を綴るブログ。艦これ、アイマス、リーフファイトなどなど。

艦これアニメの不満点

2015-04-06 23:40:28 | 艦これ
※注
個人の感想です。
かなり長文です。


まずアニメ総評。
巷で酷評されているほど酷いとは思わないが、不満な点は結構ある。

そんなわけで、どこが不満かを書き出してみた。大別して三点。


1.構成
個人的一番の不満点。
まず、全12話通してのストーリーの流れが作れていない。
3話で如月を沈めて、その後6話を筆頭にのほほんとさせて、
10話で思い出したように睦月が「如月ちゃんみたいに~」と吹雪を説教してみたり。
提督行方不明になってもさほど心配する描写も無かったのに、
最終話で無事だったと分かった時に金剛がめっちゃ喜んでたり。
そもそも提督行方不明になって心配する描写がろくに無いのがまずおかしいんだけど。

しっかりストーリーが作れないなら、1話完結の日常回を12回やれば良かった。
巷の感想を見る限り、それを求めている層が一番多い気もするし。
そうでなく、全話通して吹雪の成長物語を描くと決めたのなら、
しっかりストーリーの流れを作って欲しかった。

ついでに言うと、日常系とシリアス系がどっちも中途半端。
日常派&轟沈否定派は3話で絶望するし、シリアス派&ストーリー派は
6話に違和感しか感じないし、色々やろうとして全てが中途半端になった感じ。
おまけにシリアスとギャグを交互に入れすぎて、双方更に薄まってしまっているという。
緩急を付けるのは話作りの基本だけど、これじゃ逆効果ですよと。

そういう意味では最終話の大井っちドロップキックは評価してる。
シリアスな流れの中に突拍子もない一発ギャグを入れて、思わず吹き出すとか
「なんでやねん!」と突っ込むとか、こういうのはアリだと思う。
まあこのシーンは、仮にも艦船が格闘戦はどうよという意見もあるようだけど、
帆船時代は衝角攻撃とかあったわけだし、まあ多少はね?

どうしても6話みたいな日常回を入れたいなら、例えば3話目に入れるとか。
内容も吹雪チーム(吹雪睦月夕立如月)V.S.第六駆逐隊という構図にして、
主人公はあくまで吹雪で。
ついでに如月のキャラもちょっと描けるので、如月轟沈時の衝撃も多少増すはず。
そして6話目か7話目くらいで如月沈没→睦月を慰め→吹雪無茶して睦月説教、
その後鎮守府壊滅(はしなくてもいいけど)から起死回生の最終決戦へ! の方が
綺麗に盛り上がると思うんだけどどうだろう。


2.提督の描き方
最初「提督は出ません」と聞いた時、「提督が存在しない」、例えば艦娘が
独自に動いてるとか、もしくは誰かリーダー的艦娘がいて指示を出してるとか、
そういうものだと思った。
まさか「提督はいるけど画面に出ない」とは思わなかった。
正直それならちゃんと描いた方がよっぽど良い。

で、画面に出るにしろ出ないにしろ。
視聴者にとって、特にゲームプレイ済の提督にとって、アニメ提督とは
「自分を投影した存在」もしくは「同僚」なんだと思う。
よって、「共感できるキャラ」もしくは「安心して艦娘を任せられるキャラ」
じゃないとダメなんだと思う。
アニメの提督は残念ながらそういうキャラじゃなかった。

例えがアイマスしかなくて恐縮なんだけど、赤羽根Pや武内Pは
そういうキャラだったから受け入れられたんだと思う。
さっきから「思う」が多くてごめんなさいねw

どうせなら提督も新人提督にして、吹雪&提督の成長物語に
しちゃえば良かったんじゃないかな。
それが姿を出さないから成長も描けない、逆に元々優れているわけでもない、
吹雪推しの理由は安易な夢オチ、バケツは切らすわ途中で消えるわで
ポジティブ要素が出てこない。

長門は無条件で信頼していたようだけど、だから提督は優れているんですと
言われたって無理がある。
だって視聴者目線で優れているように見えないんだもの。
むしろ逆になんで長門は無条件で信頼してるんだろう、と思ってしまう。

吹雪のケッコン夢とか最後のバケツ&女神課金とかでアニメ提督は
ディスプレイ前の俺らという意見もあるようだけど、もし本当にそうだとしても、
それで共感できると思ったら大間違いだw
正直本気でなんでこんな演出にしたのか、どの層を狙ったものなのかが
さっぱり分からない。

あ、如月が沈んだのは提督のせいじゃないと思ってる。
大破進軍してないしその場にいないしで、提督にどうこうできる問題じゃない。
ただし、これは別に「艦娘が無能」という問題をはらんでしまう。
これについては後述。


3.艦娘の描き方
キャラ設定を固めた人(監督だか構成だか脚本だか知らないが)は、
ちゃんとゲームをプレイしたのか疑問。
それほど二次創作のステレオタイプに描かれていた印象。
しかも一部はアクの強い方向性で。

ゲーム台詞でキャラを考えれば、足柄は飢えたOLじゃなくて戦闘狂だし、
赤城は大食い系セリフより真面目なものがほとんどだし、
大井はクレイジーサイコレズよりも腹黒キャラの方が強い。
二次創作の逆輸入は個人的にはドンと来いなんだけど、それがプラス方面に
働くならともかく、マイナス方面に働くのは勘弁してほしい。

赤城が大食いとか長風呂とかは別に構わないんだけど、そればっかりで
シリアスシーンがないので、吹雪の憧れの艦娘という説得力が薄くなってるとかね。
恋は盲目状態で強引に押し通したけど。
特に入渠シーンが多い→被弾してるということになるので優秀な艦娘()に
なってしまっている。
それで最終回近くなっていきなりキリッとさせても説得力が無い。
もっと赤城が有能、もしくはシリアス系のシーンを挟まなければ。
例えば、吹雪が風呂で赤城と邂逅するシーンで、

誰か「赤城さん率いる艦隊が○○を解放したんだってー」
吹雪風呂へ。赤城がいる。
吹雪「○○を解放したんですよね、さすがですお兄様赤城さん!」
赤城「いえ、私も中破してしまいました。まだまだです」

程度のセリフを入れるだけで全然違うと思うんだけど。
まあ、これは構成の問題でもあるけれど。

ゲームとは離れてるけどプラス方向に働いたのは睦月くらい?
これは二次創作とはまた違う方向性だったけど。
完全にヒロインポジションになってたし。

それと、「提督が無能」と同じくらい「艦娘が無能」というのはやっちゃいけない。
如月轟沈のシーン然り、赤城ピンチのシーン然り。
油断しまくりだとか見張りを怠るだとか過去に囚われて回避行動すらしないとか、
ピンチを演出するのに原因が艦娘(や提督)が無能なせい、というのがまずい。

なぜならゲームプレイ済の提督にとって、艦娘はヨメだったりムスメだったり、
とにかく好意的に見たい存在なわけで。
基本的には可愛くかっこよく、活躍してほしいし失敗したら挽回して欲しいし
落ち込んでも立ち直って欲しい。
そういう存在なんだと思う。(個人差があります)
それが無能なんじゃ、得られるのはやるせなさとやり場のない怒りくらい。
この辺はもう少しシナリオで工夫して欲しかった。


最後に。
最初に書いた通り、私はそこまで酷いアニメだとは思っていない。
だけどこれだけの長文から分かる通り、もっと良くできる要素は
たくさんあると思ってる。
二期が少しでもより良くなっていることを願う。
以上。
コメント
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