あるひとつの症状が起きる背景には、さまざまな事情が絡まった末に起きることがほとんどです。
たとえば、四十肩・五十肩のような身体症状。
痛みの初期、なんとなく腕を挙上すると痛む、動かしにくい、という状態に気づきます。
そこから、そのまま平行線で「なんとなく」という痛み方をする場合もあれば、一気に腕が上がらなくなり、ちょっと動かすだけでも痛い、という状態に向かう場合もあります。
かつて(1980年代くらいまで)は、身体均整法や野口整体界隈では、男性は右側、女性は左側に起きることが多いといわれていました。
しかし、私が開業した1996年くらいの時点で、女性でも右側に起きることが多く見受けられるようになっていました。
「左と右で意味が違うのか?」といわれれば、セッションさせていただく立場からは、やはり違います。
それは、脳や内臓、血管などシステムが左右では全然違うのですから、差異が生まれるのは必然です。
左右どちらに症状が起きるかで、アプローチも変わります。
いづれにしても、こうした症状が起きている場合、身体的には脳血管、心臓などの循環器系なんらかの不都合が起きていることがほとんどです。
病院の検査では、異常が出る場合もあれば出ない場合もあるでしょう。
東洋医学でいう「未病」、未だ病気ではない状態の場合は、検査してもわからないことは今だに多いのですから、侮らないことだと思います。
このように、ハッキリとした痛みや動作制限によって示すしかないほど、体が壊れてきている…ということです。
セッションでは、私は「体があなたにメッセージを送ってきていますね」「体が教えていますね」というような表現でお伝えさせていただいています。
このままいけば、この先の未来に何が起きるのかを潜在意識が体を通してお知らせしてきている、いわば未来をあらかじめ知らせるサインだと。
実際は、潜在意識は、そうした症状が起きるずっと以前から、こまかいサインは常に送り続けています。
それはたまに起きる頭痛、腰の痛みなどのちょっとした体調不良、関節の動き、筋肉の張弛、経絡、チャクラ、そして脊椎の微妙な変化・・・セッションというのは、こうした潜在意識からのサインを読み取り、解釈し、アプローチすることです。
「未病」を「未病」のまま無に帰する…という言い方もできるでしょうか?
四十肩・五十肩のようにハッキリとしたサインを送る場合は、かなり警戒が必要な段階に差しかかっている・・・ということになります。
痛みやら動きの不自由さで、その痛み、その症状そのものを嫌悪し、憎しみすら抱く方もいます。
けれど、その嫌悪、その憎しみそのものが執着となり、症状の経過を遅くしてしまっていることに、まずは気づくことが必要です。
起きることは、必然の結果として起きてきます。
潜在意識はずっと「このままだと何かが起きるよ」とメッセージし続けていますが、多くの場合、私たちはそれを無視し続けます。
それもまた、必然といえば必然、ですね。