川口保 のブログ

1市民として市政を眺めつつ、社会のいろいろな出来事を取り上げています。

岡本の火祭り開催される

2018-12-15 21:20:39 | 日記
              (松明が大火の周囲を廻ると祭りはクライマックスを迎える)

 昔、村に出没した大蛇を、松明を焚いて退治したとうい言い伝えから続けられている「岡本の火祭り」が、平成30年12月15日に松阪市岡本町の明神社跡の山の山頂で行われました。この祭りは岡本町自治会(伊藤良幸 自治会長)が主催して行われるもので、今年は土曜日ということもあってか、いつもより多い約200人の人が地元から、また市内から訪れました。いつも寒い日が多いのですが、この日は風がなく、大火の火の粉が真上に上がる絶好の火祭り日和でした。


 松尾郷土誌百話(松阪市立松尾公民館 発行)によると、岡本は昔堀坂山から山続きになっており、堀坂山に住みついていた大蛇が尾根伝いに岡本に現れて村人を呑んだり、危害を加えたりしていた。このとき村人の老人の夢枕に神のお告げがあり「大蛇を退治するには村人全員が松明作って、真夜中(丑の刻)に集まり、その松明を大蛇にめがけて一斉に投げつければ、大蛇は間違いなく退治できる」と告げられた。老人はこのことを村人に伝え、村人全員で実行したところ大蛇を退治できた。そこで村人は大蛇を退治できた陰暦11月1日(現在では太陽暦12月15日)に火祭が行われるようになったということです。市内にある多くの祭りや神事が、地区の人が出やすい休日に開催されるように変わってきましたが、この祭りは、同じ日に開催されています。

  
    (広場の中央に大火が焚かれます)      (煎餅餅が円盤のように来場者に撒かれます)

 午後7時ごろ山頂の広場の中央に積まれた薪に火がつけられ、神前にお神酒と各家から持ち寄った煎餅餅(薄くのばし直径20~30cm位もある餅)を供えます。みんなでお神酒を酌み交わし、この餅が来場者に撒かれます。
 祭りの最後は「むかしのしんまい たーつがしんまい おーとこやーまの みーねがとやまの すーりはやーし すーりはやーし(昔のしんまい たつがしんまい 男山の峰がとやまの すりはやし)」「ドンドコドン(太鼓)ドンドコドン(太鼓)」という音頭とともに太鼓が鳴らされ、火のついた松明をもった地区の人たちが広場の周囲を三回廻り、最後は大蛇に見立てた中央の大火に松明が投げ込まれます。
 この祭りは戦時中昼間行われたことはあっても中断されることなく続けられてきましたが、明治41年の合祀の際に一度中断された年がありました。するとこの年に岡本で火災が発生し、「これは家を焼いて火祭りの代わりにされたのだ」と恐れ、火祭りを再開することになり、その後は中断されることなく続けられています。岡本町ではその後この火事以外の火事は記録がないと言われています。

 昭和初期の頃は花火が打ち上げられおり、また煎餅餅も戦前には各戸24枚ずつ持ち寄りましたが、太平洋戦争勃発後、花火が中止になり、餅も12枚になり今日に至っています
 松阪市内のいろいろな祭りを見学していますが、火渡りや、どんど焼きなど大火を焚く祭りは多くありますが、「火祭り」と名の付く祭りは、この祭りしか知りません。いつまでも続けてほしい祭りです。
 この祭りは私のブログ「松阪市の祭り100選」に掲載してあります。
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