タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

そろそろ花粉症の季節です

2018-02-09 21:28:44 | 産科
篠山市高倉の心海(ここみ)ちゃん、1月5日生まれ。
「海みたいな綺麗な心の子に育ってください。
お産はたいへんでしたが、元気に生まれて来てくれてよかったです。
困った時にすぐに来てくれて、丁寧に対応してもらいました。」

初めてのお産は、やはりたいへんでしたか。
それでも安産だったのではないですか。
肝っ玉がすわっていましたよ。 

さて、数日前から急に、みなさん花粉症に悩まれていますね。
とくに妊婦さんはたいへんですね。
鼻水で夜も眠れなくなっていませんか?
今では花粉症は、とくに30代から40代の人に多くて、
この年代の30%以上が持っている病気です。

花粉症の人は、食べ物にも注意しないといけません。
とくにフルーツは、注意が必要なのですよ。
杉花粉症の人は、トマトを食べると悪化します。
メロン、スイカ、キウイなどでも交差するのですよね。

シラカバやハンノキの花粉症の人は、リンゴやモモのバラ科の果物と交差しやすいですよ。
ですがこちらは、この辺りでは少ないですよね。

むかし研究生活の頃、発表は英語でしなくてはならなかったので、
京都なのにインド人のリタさんという先生に、マンツーマン授業を受けていました。
インドに帰ると良くなるのですが、京都に帰ってきた途端に花粉症で鼻がズルズルでしたよ。
やはり日本は特殊な国なのですね。

それで妊婦さんが来られた場合、タマル産では漢方薬を処方します。
これがよく効くし、害も無さそうなので、重宝しています。
耳鼻科や内科では薬を出されることも有るでしょう?
内科の先生は、いくら妊娠していると言っても、あまり考慮はしてくれませんよ。
産婦人科の先生に相談してから飲むように、とは言われるでしょうけれどね。
それなら出さないでほしいのですが。

タマル産にも、西洋薬の花粉症の薬は置いているのですよ。
ロラタジンという薬です。
オブラートみたいな剤型で、口の中で簡単に溶けます。
水が無くても飲めるのが良いですね。

もちろんこれでも考えて処方しているのですよ。
妊婦さんの安全性という意味では、日本には分類は無いのですが、
FDA分類という、アメリカ食品医薬品による分類では、Bに分類されます。
5段階評価で安全な方から2番目なのですが、抗アレルギー薬にAは無いので一番ましということ。
オーストラリア分類でもB1で、7段階のうちの2番目で、催奇形性は少ないという意味。
授乳婦がお乳をあげるのに安全なものの基準で、
Medications and Mother's Milk2012という分類では、この薬はL1で、一番安全に分類されます。

よく内科の先生などは、薬の添付文書というものを参考にされるのですが、
この添付文書は日本独自のもので、けっこういい加減なのです。
授乳婦に対しては、ほとんどの薬が飲んではダメ、と書いて有りますからね。
裁判にでもなったら裁判所もこの添付文書を参考にするので、困ったものなのですよ。

日本も科学的な評価をしてほしいものですが、
企業は、患者さんのことより、企業自らを守ることしか考えていないのですから。
先日どこかの地方の医師会で、授乳婦さん用の「本当の」飲んでも良い薬かどうかを評価したものが出版されたというニュースを読んだのですが、まだ手には入れていません。

ということで、それでも自分の処方された薬が心配であれば、受診してくださいね。
くれぐれも電話でなんか聞かないでくださいよ。
スマホ受診なら構いませんが。

そうそう、スマホ受診は、遠隔診療とも言いますが、
今のところVISAやMasterカードには対応していますが、JCBには対応していないのです。
だって、海外では通用しませんからね。
ですがJCBしか持っていない女性が多いのですよね。
ちなみに、タマル産の外来での通常の支払いには、JCBは使えますよ。




この記事についてブログを書く
« 元気な精子の回収法 | トップ | 炎症生腸疾患と妊娠 »
最新の画像もっと見る

産科」カテゴリの最新記事