タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

コウノドリ頸がんが期間限定で無料ですって

2021-09-10 20:51:53 | 婦人科
写真は、マクドナルドのおまけでもらったお医者さんごっこセットを使用しているところ。
フェレットかな?の体温を測っているのですよ。
これが普段の当たり前の風景になってきましたね。

ところで本日から9月17日まで、期間限定で「コウノドリ」の子宮頸がんにまつわるエピソードが無料で読めるのですって。
https://comics.gendaibusiness.com/viewer/kounodori/4041
さっそく読んでみましたよ。
そうなんですね、主人公さくらのお母さんは子宮頸がんで亡くなっていたのですね。

今日も何人かの子宮頸がん検診をしました。
70代のお友達同士で来院された方も居られますが、本当は若い人に受けてもらいたいのです。
それは子宮頸がんの発症年齢は若くて、ピークは30代だからですよ。
日本では子宮頸がんによる死亡数は上昇していて、年間2,900人が亡くなっていて、
そのうち30代までの女性が200人です。

ワクチンを打ってさえいればね、かなりの確率で発症を抑制できるのにね。
副作用が怖いと親が打たせないのですが、子宮頸がんで亡くなってしまったら、打たせなくて後悔してしまうことでしょう。
今でも中学生から高校1年生の誕生日までは無料で打てますよ。
3回も打たないといけないので、先日は3回目が誕生日の後になってしまって自費で数万円払われた方も居られました。

俳優の松方弘樹の奥さんは仁科明子さんですね。
「勝海舟」を昔大河ドラマで観ていましたからね。ドラマの共演で結婚されたのですよね。
仁科明子さんは若くして進行した子宮頸がんになられて、京大病院で手術を受けられました。
私が研修医の時で、主治医が私と同期でしたからね。
その数年後に海外の産婦人科医が集まった世界不妊学会が京大主催で京都の岩倉で有ったのですが、
仁科明子さんのお姉さんの岩井友見さんのチームが、オープニングで日本舞踊を踊られたのですよ。
きっと手術のご縁だったのでしょうね。
私はこの時が国際学会のデビューだったので、印象深いのです。

当時はまだ、ようやく子宮頸がんの原因がヒトパピローマウィルスだということが分かったきたところだったのです。
この数年前に、私は外陰癌も同じくヒトパピローマウィルスが原因だということを発表しています。
天理の標本室から標本を再度切り出ししてウィルスを特殊な方法で染色していったのです。
さらに過去のカルテがマイクロフィルム化されていたので、
カルテを顕微鏡で見るという至難の枝を乗り越えてでしたよ。

どちらにせよ性感染症ですから、性行為が無ければならない病気なのですよ。
最近若い女性に、先進国では日本だけに子宮頸がんが急増しているのは、性モラルが悪化しているからです。
ピルの普及も一因でしょう。

来週も子宮頸がんワクチンの予防接種が3人入っていますが、ポツポツとしていたのでは集団としての効果は低いのです。
以前は70%以上の女子中学生が打っていた時期も有ったのですからね。
海外では男子中学生も無料で受けられる国が多いのですが、日本ではまだ男子は有料なので、
この辺りも改善しないと、撲滅するにはほど遠い状況ですね。

次の首相に期待したいですね。
厚生省かな。高市さんに是非なっていただきたいですね。