タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

クリスパーは遺伝子編集技術です

2017-10-06 21:09:16 | つれづれ
最近、生まれたばかりの赤ちゃんとお父さんです。
初めて抱く赤ちゃんの感触って、オソロシくてコワゴワなものですよね。

今週は、ノーベル賞を誰が受賞するかで賑わっていますね。
私の予想では、というか他の人が予想したものから選択したのですが、
生理学賞は、ジェニファー・ダウドナ女史かな、と期待していたのですよ。
でも、はずれましたけれどね。

クリスパーという、遺伝子を改変できる仕組みの基礎研究をされた方です。
文藝春秋が発行する書籍になっているので、さっそく読んでみましたよ。

小説のような書き方で、一般の人にも分かりやすい(?)ように書かれています。
ですが、できれば大学で生理学を勉強した方でないと、読みづらいかもしれません。
それでも、高校生だってできる、という簡単な方法で、植物や動物、そしてヒトでさえ、
遺伝子を改変することができるのには驚きです。

ゴマちゃん、だったかな、むかし本屋さんで思わず買って来たマンガの本に、
手のひらに乗るようなペットの動物を飼う話が有りました。
本当に居るんだと思って買ったのに、なんだ、想像のお話だったのですよ!
ですが、今では現実に研究されていて、
小型のペット用のブタが開発されているのだそうです。
ブタって、綺麗好きだそうですからね。

逆に象からマンモスを作ったり。
うどんこ病にならないムギだとか。
あるいはヒトに臓器提供するために、ブタの臓器を人間化するのだそうです。
先天性白内障や、筋ジストロフィーなんかはすでに治療されています。

究極的には、ヒトの受精卵をも編集することもできるという恐ろしさですよ。
中国ではさっそくヒトで実験したニュースが、先日有ったばかりですね。
日本ではさすがに許可されないでしょうが、する人も出てくるのでしょうね。

これに先立ち、最近どこかのニュースで読んだのですが、
体外受精で赤ちゃんを授かる時に、着床前診断をすべての胚でするように希望する、
という団体が日本で出たのですよ。
どうせ子宮に戻すのなら、分割した受精卵の1つの細胞を取って来て、
遺伝子異常の無い胚だけを子宮に戻して欲しいのだそうです。
医師のコミュニティーサイトでさえ、この意見に賛成なドクターも多かったようです。
みんなお気楽ですね。

そんなことしないでも、異常な遺伝子が分かったのなら、このクリスパーの技術を利用して、
直してしまえば良いのに、と思う人も出てくることでしょう。
性別は選べるし、早期脱毛、近視、アルコール中毒、暴力や肥満の傾向を取り除いておきました、
などとドクターに言われる日が来るかもしれません。
私の書庫には、「ガタカ」という映画が有ります。
20年も前の映画ですが、このデザイナーズベビーを予測していた映画です。
これなら、難しい本ではないので、観られてはどうでしょうか。

私たちは単なる遺伝子コードで規定される生き物でしょうか?
それとも神様が創造された、それ以上改変する必要の無い最高の傑作物なのでしょうか?