環屋

オタク漫画家環望のヘッポコBLOGなり。まあ見てって。

おすすめ漫画

2005年10月15日 04時37分25秒 | Weblog
書く事ないので、ここ何日かで読んだおすすめ漫画を紹介。


「夏目友人帳」緑川ゆき(花とゆめコミックス)

人には見えないものが見えてしまう力を持っているが故に孤独に生きざるをえない主人公。
…こう書いちゃうと「最近そんなのばっかな!」とか言われてしまいそうだ(笑)。
だがこの物語の面白い所は主人公がその力を何に使うか、という所なのである。
若くして死んだ彼の祖母がやはりそういう力を持つ人だったのだが、彼女は主人公と違い、
自分によってくる物の怪達を力づくで屈服させて「友人」という名の家来にしていたという事(笑)。
祖母の故郷に移り住んだ主人公は、昔祖母に「名前」を捕られた物の怪達に付きまとわれ始める。
陰陽道の理にあるごとく、名は存在そのものを縛る。
祖母の残した手帖には縛られた物の怪達の名前が、びっしり書き込まれていたのだ。
主人公はそうやって訪ねてくる物の怪達に名前を返してやろうと決める。
物の怪達は名前で縛られる。そうと認知されて初めて存在が許される。
それ故に孤独なのだ。
自分の存在のよすがが小さな手帖の中にしかない。
オレを、私を忘れるな。
そう伝えたいがために主人公の元を訪れる。
そういった物の怪達の声を一つ一つ拾い上げて、心に刻み付ける主人公。
派手さはない。
画も決して今風ではない。
だが読んで欲しい漫画だ。

単行本四話めの小さな小さなツバメの物の怪の物語は読みながら涙が止まらなかった。
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「THE BODY」後編

2005年10月12日 04時09分20秒 | Weblog
さてさて昨日の続きである。
環の少年期、近所で起きた「人死に」にまつわる「STAND BY ME」チックな体験談、完結編。

おばあさんの死んだ踏切に立って、初めて実感する死の匂い。





僕らは三々五々周囲を物色し始めた。
枕木の隙間。茂みの陰。
ローカル線であるが故、電車は一時間に1~2本。轢かれる心配はなかったから、平気で線路の上を行き来する。
日にちが経っているため、色ばかりどぎつい血のシミも全く異臭など放たず、僕らもいつの間にやらここが人の死んだ場所だという事を忘れた。
おばあさんの遺品を探しにきているというのに。
まあ、それだけ実感がなかったという事なのだが。
そのくせ「もしおばあさんの体の一部とか出てきたらどうする?」などと笑い合っているのだから、ガキって生き物はタチが悪い(笑)。
そしてすぐに飽きるのもガキの習性である。
十分もしないうちに僕らについてきた友達二人は探すのをやめて、お互いのシャツやら帽子やらを引っ張ってじゃれ合い始めた。
僕も流石にやっとばかばかしく思えてきて、「あ~あ」とため息をついた。
横を見るとTはまだ一人、目を輝かせて飽く事なく線路の隙間を見つめている。
Tは見るからに普通の奴なのだが少し変わったとこがあって、ある時
「親にねだっていいものを買ってもらったから見せてあげるよ」といって学校にもってきたのが交通事故の写真集。
ネジくれてモノと化した死体写真を僕らに見せて「ね!すごいだろ!」と熱っぽく語り、クラス中をドン引きさせた事があった。
この手のものに対してみせるこいつのこの執着心のようなものは一体なんなんだろうと、内心薄ら寒い思いを抱きながら、Tにいった。
「まあ、よく考えたら死体なんて残ってる訳ないよな。ああいう事故の後ってJRの人が徹底的に探して、片付けちゃうっていうし…入れ歯だってきっとその時に…」
土のついた膝小僧を払いながら立ち上がったその時である。

「あれ。これなんだ?」

見るとTが何かをつまみ上げている。
「え!なになに!」
飽きが来ていた友達二人も「すわ!」とばかりに駆けつける。

Tの指先にあったのは小さな黒い固まり。
小指の爪ほどの「それ」は柔らかいらしく、Tの指先でクニクニと形を変えている。

「うんこだよ!うんこ!」

下ネタ好きの友達が騒ぐのを尻目に、僕はTからその固まりを受け取る。
土や砂にまみれて「それ」はザラザラしていて、実際の質感はよくわからない。
だがとにかく柔らかくて、指先で押すとじんわりと弾力があった。
真っ黒い地の色は陽に灼かれ、照らされて変色したもので、元々は別の色だったのが伺える。
そう、例えば赤。

その時何かが背筋を駆け上がった。

Tがいった。

「これ、人の肉だよ」


その瞬間、それまで静かだったはずの林の中が音であふれた。
耳を覆わんばかりのひぐらしの鳴く声がまるで爆音のように僕らを包んだ。
忘れていた熱気が突然吹き込んできて、陽炎さえ立ったように思えた。
大仰な演出の様に思えるだろうが、その時の僕らには本当にそう感じたのだ。

僕は身じろぎも出来ず、ダラダラと汗を流しながら指先に収まる「かつて人間の一部だったもの」を凝視していた。
息をするのも忘れて、という表現は嘘ではない。
窒息状態で苦しくなり、あわてて息を吐き出すと、一緒に奇妙にひしゃげた声が漏れた。
それに呼応するようにTや友人達も甲高い悲鳴を上げた。
僕は指先のものを投げ捨て、駆け出した。
仲間達もそれに続いた。
自転車に飛び乗り、必死でペダルを漕いだのは憶えている。
だがどこでみんなと別れ、どんな道を通って家に戻ったかは全く記憶にない。
ただ家に駆け込むなり、「あれ」をつまんだ人差し指と親指を必死になって洗った事だけは今も克明に憶えている。


その後Tとは疎遠になった。
別にその一見が原因ではない。
奴がヤンキーになっちゃって、ソリが合わなくなったからである。
さらにいってしまうと、その踏切、恐ろしくて二度と近寄らなかった…なんて事も一切なく、何度も通っている。
高校通学の近道として最適だったのだ。
遅刻魔の僕としてはどんなに怖い思い出のある道であろうが、問答無用で使う。それとこれとは別だ(笑)!
だが、アレ以来坂道を一気に駆け下りて踏切をすり抜ける事はしなかった。
街灯も一切ない踏切は夜になると本当に真っ暗になる。
そこを自転車のライトだけを頼りにおっかなびっくり渡る。
線路を踏み越えるその瞬間、あの夏の覆い被さってくるような蝉の鳴き声が頭の中によみがえる。
引きつるような怖さに追われて、遮二無二そこをあとにしたものであった。


東京に引っ越してかなりになる。
あの踏切はまだあのすり鉢の底で変わらぬ姿であるのだろうか。




ま、そういう思い出。
ちなみにその経験から学んだ事は特にない(笑)。
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「THE BODY」前編

2005年10月11日 06時07分57秒 | Weblog
「THE BODY」とはキングの短編小説のタイトル。
名作の誉れ高い映画「STAND BY ME」の原題で、和訳するとズバリ
「死体」(笑)。
子供達が遠くの山にあるという礫死体を見つけにいくという話ですから、まあ当たり前のタイトルですが、流石に映画向きではないですね(笑)。



伊集院のラジオで新しいコーナーが始まりまして(笑)。
形容のしがたい思いに駆られたちょっと怖い思い出のコーナーとでもいいましょうか。
それで思い出したのです。
僕にも中学に上がった初めての夏、まさしく「STAND BY ME」のリバー・フェニックスやウィル・ウィートンのような経験をした事があったなあと。




うちから一寸離れた踏切で、近所のおばあさんが轢かれて死んだという。
その話をしだしたのは小学生の頃からの親友T君。彼はことさらそういう話が好きな奴だった。
「バラバラになっちゃって、死体を片付けるのが大変だったんだってよ。」
夏休みも半ば。そろそろ遊ぶネタもつきてきて、でも何となく自転車に乗って集まって、所在無さげに汗だけをダラダラかいてた時の事である。
Tが「その踏み切りにいってみよう!」と言い出した。
事故はもう一週間も前の事で、今更ナニがあるという訳でもない。
ガキの頃から妙に老成していたオレは「趣味の悪いやつだなあ」と一蹴しようとしたが、何もする事がなくてうんざりしていたのと、
Tがいった「おばあさんの大事にしてた入れ歯だけがどうしても見つからないんだってさ!」という一言に惹かれて、その踏切へ向かう事を了承した。
怪談とか心霊談とか全く信じてないくせに、見たり聞いたりするのは大好きなのは今も昔も変わらない。
特に「あったはずのものが…」みたいなお話はたまらん。
興味のない風を装いつつも,結構ドキドキしながらペダルをこいだ。

その踏切は僕ら近所のガキの間ではかなり有名な「近所にある怖い場所」だった。
川越線(埼京線大宮から先につながっているローカル線)日進駅を過ぎてしばらく行くと線路は突然小さな雑木林を突っ切る。
その雑木林はこれまた小さな丘の上に乗っていて、線路はその丘を両断して走っている。
踏切はそのど真ん中、線路に対して直角に交差する農道のためのものだった。
その農道は本来丘のてっぺんを通っているのだが、丘の中心で大きくくびれて、すり鉢状になっている。その一番低い中心部に踏切があるのだ。
踏切といっても川越線は単線、交差する道も車が一台やっと通れるかどうかの細さだ。笑ってしまうくらい小さく、信号機以外は遮断機さえないお粗末なもの。
あまりに小さいがためにJRのリフォーム対象から外されてしまってるのではないかとさえ思えた。
実際はすり鉢状の最底辺であるが故に狭過ぎて、設備を配置するだけの空間が確保できないだけのようだが。
周囲は木々に囲まれ、昼なお暗い。
自転車ですり鉢の坂道を一気に駆け下り、ノーブレーキで踏切を通り抜けるのが僕らのやり方だった。
面白いからだけではない。何となく怖かったから、とっとと走り抜けたかったのだ。
時折電車が来てるのに止まりきれず、踏切に飛び込んで死んでしまう子が居るなんて噂が真しやかに流れていて、その恐ろしさに拍車をかけていた。
だがホントにその踏切で人が死んだのを見聞きしたのはその時が初めてだったのである。

その日の踏切もじめじめとして薄暗く、外界から完全に遮断されているような印象を受けた。
気のせいかあれだけ凄まじかった隣を走る国道の音も遠くに聞こえる程度で、妙な静寂だけがあった。
僕らガキ全部で四人。自転車を丘の上に停め、踏切へと降りていった。
日陰故の涼しさが静かな緊張となって背筋を這い上がってくる。
丘の上からみた踏切は木々の落とす影で斑模様に染まっていて、少し絵になる風情だった。
だが踏切について、地面を見下ろして勘違いに気付いた。
木の影だと思っていた斑模様は全て血の跡だったのだ。
作られて以来放ったらかしの古びたこの踏切は、僕の子供時分でも珍しいオール木製。
であるが故に何日も立った今も、流された血がこびりついて、コールタールをこぼしたような真っ黒いシミを残していたのだ。
僕らはいきなり無言になった。
自分たちの生活環境で何か凄まじいことが起こったと実感したのだ。
だがそれでも、それが「人死に」であるという事実には直結しなかった。
人の死はあまりに遠くにあったのだ。
まだその頃は。


長くなっちゃったので続く(笑)。
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ナショナルトレジャー

2005年10月05日 04時44分02秒 | Weblog
仕事中に「ナショナル・トレジャー」をみました。
これがめっけもん。
結構面白かった。
インディ・ジョーンズの亜流かと思いきや、とんでもない。
意外と知恵と頓知でザクザク進む都市型アドベンチャーでありました。
アメリカ建国の歴史の裏に潜む秘宝の謎を追って、史実、都市伝説ごちゃ混ぜのアメリカ史の中からヒントを拾って推理していく物語。
なんたってブラッカイマー作品なのに、爆発は一回、死人も一人(しかも事故)しか出ない(笑)。
ま、ディズニー映画だからね。

結構地味なのにアメリカ本国でヒットしたらしいが、その理由が伺える。
まず「アメリカ史トリビア」満載の謎解き。
アメリカ人は学校で徹底的に自国の歴史を叩き込まれるから、観てて楽しいだろう。
何より感じたのは「やっぱりアメリカって国は歴史コンプレックスが強いんだろうなあ」という事。
建国200ン十年、歴史に裏表のない、まだまだ若い国だって事を何より国民自身が知っている。
そこへ人類の宝が眠っているというネタ、しかもそこには自分たちが良く知る人物、土地、出来事の由来が絡んでいるのだと語られれば、「またまた~」とかいいながらも、やはり心躍るのではないかと。

昔通ってた埼玉県の高校は敷地内に古墳があった。
校舎の裏にこんもりとしたまん丸い丘があって、この地方の豪族の墓らしいと聴かされていた。
そのころは耶馬台国ブームがあった頃で、日本各地で「おらが故郷こそ卑弥呼の国」と名乗りが上がっていた頃だ。
ご多分にもれず「彩の国さいたまこそ…」というのもあったはず。
「そんなバカな(笑)」と思いつつも、漫研の部室の窓から真下に見える古墳を見やって
「この何の変哲もない古墳の中に耶馬台国の存在を示す証拠が眠ってたりして…」などと夢想し、そこから始まる「ヤマタイカ」級の歴史スペクタクルを頭の中で繰り広げるのは何とも言えず楽しかった。
そう、僕はあまり友達のいない子だった(笑)。
まあそれは置いといて。

歴史学、考古学の神髄は様々な伝承や事物を多角的かつ論理的に検証した上で最も信頼性のある可能性を導きだす事だと思う。
でも、どんな学者さんだってどんな通説だって、最初はきっと
「もしかしたらこういう事だったんじゃないの?」
「え~?」
みたいなところから始まっているんだと思う。
そんな喜びを感じさせてくれる娯楽作です。

トンデモ歴史だけどね(笑)。
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ネームネーム

2005年10月04日 03時29分36秒 | Weblog
セイザーXの担当さんが打ち合わせを兼ねて色々資料をもってきてくれる事に。
なので大急ぎで描きかけだった第二話のネームを完成させ、もっていく。
担当さん驚いてたな(笑)。

ネームはok貰えましたが、ちょっと詰め込み過ぎが気になる所。
今回は32ページだから仕方ないか。
戦闘シーンで思い切り大ゴマ使いたいなあ。

同時進行で「コネコッ!!」の作画も進行中。
オレはこの漫画結構スキだった。


セイザーXエンディングの初っぱな
レミーが空手アクションで「ウッ!!」とかけ声入れるとこがスキで、ネームの横っちょに落書き(笑)。
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セイザーX第一話!

2005年10月02日 03時47分30秒 | Weblog
こんにちわ!

今日は超星艦隊セイザーX第一話でした!
どうでしたか皆さん。
結構面白かったでしょ!
とにかくコミカルかつテンポよく進むお話。
ガキンチョの演技が笑える!
第二話も行けてますゼ!
ロボ対恐獣のバトルは必見ですよ。

で、私めはと申しますと、第一話再視聴の余勢を駆って、一気にコミック版第二話のネームを進めている所であります。
今回の本編放映を観て、漫画版との相違点に気付かれました?
結構あるんですよ。
漫画編ではアド達の故郷は滅んでいる事とか、レミー達が宗二郎の存在を知らなかった事とか。
ここら辺の変更理由は漫画的な演出のためだったり、今後の物語展開の必要に迫られてだったりします。
でも一番の相違点は、妹の由衣ちゃんがロリッ子になってるってとこですかね!(笑)
本編の由衣ちゃん役の子役さんも可愛い人なのですが。
これはですね。正直に言いますと…
編集部からの要請です(笑)。女の子少ないから変化をつけろ、と。
無論その要請に私めがきわめて能動的だった事は言う間でもありませんが(笑)。
いつも描いてたジャンルが「小さい子は絶対描いちゃ駄目!」って世界でしたから、新鮮でした(笑)。
でもオレはレミーloveさ!

漫画版第二話はアドを中心に話が進みます。
「ヒーローとは!?」をテーマにしたちょっとシビアなお話しになる予定。
乞うご期待。
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