香港徒然草

働く元駐妻の香港雑記。うまいもの、ホテル・観光情報を中心にマカオ・南部中国・アジアの情報もお届けします。

香港徒然草184:ベネチアンマカオと今、マカオで起こっている問題

2007年07月08日 14時19分44秒 | 【マカオ】
日本に帰ってきて、「マカオ」という言葉を耳にする機会が増え、ミニ「マカオブーム」が起こっているのを実感します。
ということで、再び、しばらの間 徒然草では<マカオ特集>としたいと思います。どうぞおつきあいくださいませ。

さて、マカオブームを後押ししているのが今一番話題の、8月末にオープン予定の「ベネチアンマカオ」ではないでしょうか?

ご存知の通り、ベネチアンマカオはマカオにすでにオープンしている「サンズカジノ」の資本系列で、マカオではラスベガス資本のカジノになります。サンズで稼いだ日銭をじゃんじゃん、このベネチアンの建設に回して作っていたわけです。

ベネチアンマカオは8月28日(火)にオープンが決定したようで、当日はオープニング・セレモニー、その週はセレモニーにともなう関係者のイベントとなるようです。
公式HPでは既に予約受付を開始しておりますので、ご存知の方もいるかと思いますが、実際に宿泊できるのはオープニングセレモニーの翌週9月2日(日)チェックインからとなります。

全室スイートと謳っていますが、それも当然で、一番小さな部屋のカテゴリーでも70平米を超える広さなので、ウィンマカオなどをはるかに凌ぐ大きさになります。それが3000室オープンするわけですから、すごい規模であることがご想像いただけるでしょう。
当然これだけの人々の胃袋を満たすとなると、3つ4つのレストランでまかなえるはずもなく、最終的には全部で43のレストランがオープンし、オープン当初だけでも20のレストランをオープンさせるとか。
ホテル内ブランドショップも全350軒の内、150軒がグランドオープン時にオープンとなります。

ベネチアンマカオだけではなく、お隣には「ギャラクシー」が、さらにさらに、このベネチアンの周辺にはトレイダースホテルやらシャングリラやらフォーシーズンやらといった世界のホテルチェーンが建設に名乗りをあげている訳ですから、この先マカオが一体どうなってしまうのか、正直だれにも予想がつきません。

とまあ、ここまで見てくるとどんなに鈍い人でも「なんかマカオすごいことになってない?」となるわけですが、こうしたカジノ&リゾートホテルの建設に伴いマカオで現在起きている問題があります。

まず、ものすごい勢いでインフレが起きており、不動産バブルはもちろんですが、レストランでもミルクティーなど庶民レベルでの飲食物の値段が小刻みに上がってきています。
不動産については香港系の不動産会社が入ってきていますので、すごい勢いで上がってきているのに加え、マカオには投資移民という制度があるため、これも不動産バブルの一部を後押しをしているという部分も否めません。

さらに、3000室の客室のホテルをオープンさせるということは、レストランやら客室やらもちろん、カジノのディーラーも含め、軽く見てそのざっと5倍以上の従業員を必要としてきます。
それだけの人数をマカオ内だけで賄えるのかといったら、当然賄いきれるわけもなく、海外からひっぱってくる形となります。
一番手ごろな所で、お隣中国大陸からスタッフをごっそりつれてくるわけです。
ホテルのセールスでもサービスでもマネージャークラスの人間は、ワールドワイドのホテルで経験した人間をひっぱってきますので、当然英語も話せるし、サービスの何たるかを分かっているわけです。こうした人間とやりとりしている限りではその裏にある問題は隠れてしまっているので、実際に現地に行って見て、宿泊してみたり、食事をしてみたりすると、まったく英語が通じない、サービスが分かっていないという事態に遭遇するわけです。

ちょっと前の段階でマカオのカジノがディーラーに月15000パタカ(=香港ドルもほぼ同額。日本円で23万強)を払って募集していた為、マカオの地元民がこぞってディーラーになろうとしました。
例えばバスの運転手の月給が6000パタカだとすると、その2.5倍の給料をもらえる訳ですから、皆ディーラーになりたがります。
皆が皆ディーラーになってしまうとどういう事がおきるかというと、まっとうに商売をしたり、地道に働くという人々が減ってきてしまい、産業構造が崩れてしまう訳です。
マカオが世界的に有名になる→世界中から観光客が来る→マカオにお金が落ちるという構図はいいのですが、世界中から観光客が来ても、それをガイドする人間や大型バスの運転手などについてはあまり考慮されていなかったようです。マカオの政府がマカオの観光ガイドの既得権益を守るため、ガイドライセンスの発行を非常に厳しく設定しているため、香港のガイドや違う国のガイドがマカオを案内することができないのです。そしてドライバーだって給料がいいならディーラーになってしまい、誰もバスの運転手なんぞしなくなってしまいます。現時点ではバスの運転手レベルですが、そのうちタクシーの運転手だって足りなくなることも予想できます。

世界のマネーを呼び込んで開発をしていくということは、確かに華やかで手っ取り早い方法なのかもしれませんが、その一方でそこにお金がからむからこその恐さを感じます。
今年の9月以降のマカオへ行くのは楽しみである一方で、どことなくアリとキリギリスのお話を思い出すような、恐さがあります。
コメント (2)   この記事についてブログを書く
« 香港徒然草183:精進料理は本... | トップ | 香港徒然草185:マカオのカジ... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
マカオが熱い! (saki)
2007-07-08 19:11:12
 お久しぶりです。色々な面でマカオはラスベガスを超えられるか見ものです。マカオにも何度か行きましたが、カジノの勢い、タクシー不足にはびっくりしました。
 今後のマカオ特集楽しみにしています。
Unknown (apm)
2007-09-02 18:45:25
何ヶ月か前に、マカオのカジノの商い高がラスヴェガスを抜いて、世界一となったと聞いたことがあります。
ただでさえマカオの週末の宿泊代は高いので、マカオの訪問には二の足を踏んでしまいます。

コメントを投稿

【マカオ】」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事