多摩川新聞ブログ

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川崎市高津区保護司会 会長 越水 詞郎さん

2017-10-24 23:12:50 | インタビュー
地元に貢献したいという思いで
保護司を続けて21年


犯罪や非行をした人の更生の手助けをする保護司。非常勤の国家公務員という立場であるが、実は無給の民間ボランティアである。保護司を務めて21年、今年4月に高津区保護司会会長に就任した越水詞郎さんに、活動内容ややりがいを伺った。
越水さんは定年で保護司を退くことになった義父の後を引き継ぐ形で、51歳の時に入会。活動する義父の背中は見ていたが、罪を犯してしまった人に自分の言葉が届くのか不安は多かったという。それでも、転居を多く経験した越水さんは、結婚してから移り住んだ川崎を自分の故郷として、地域に貢献したいという思いで引き受けた。
 活動内容は保護観察と生活環境調整、犯罪予防活動の3つ。保護観察とは刑務所からの仮釈放者や保護観察付きの猶予刑を受けた人を自宅に招いて面接し、生活の様子を把握して、就学や就労の援助を行うこと。生活環境調整とは刑務所や少年院を退所した後、スムーズに社会復帰ができるよう、身元引受人や住まいの調査をし、受け入れ態勢を整えること。そして、犯罪予防活動として薬物乱用防止の街頭キャンペーンなども行う。
信頼関係が築けないと、対象者は心を開いて話をしてくれない。初めに対象者と会った時、越水さんは「私はあなたの見張り役ではないよ。同じ地元の人間として一緒に頑張っていこう」と声を掛ける。また、保護観察期間の終了時には「これで保護司と対象者という関係は終わるけど、相談があったらいつでも連絡しておいで」とも話す。親身になって尽力しても、再犯という形で裏切られ、やりきれない思いに暮れることも。一方で、町で偶然出会って、「元気でやってますよ」と声を掛けられることが何より嬉しいという。
現在、高津区保護司会の会員数は42人。3~4年後には定年の76歳で退任を迎える人も複数いるため、人員確保は目下の課題である。
越水さんは保護司の活動を地域の人々に知ってもらうことが第一歩だと考える。社会福祉協議会の一員として、民生委員や町会長と情報共有し、広くつながりを持つことで、保護司の候補探しに役立てている。「昔は偏見の目を気にして、保護司をやっていることを公にしない傾向がありました。でも今は地域の人の理解も深まったように感じます。一度罪を犯してしまった人でも地域社会に見守られて、立ち直っていけると信じています」と包み込むような優しい笑顔で語ってくれた。
(聞き手・伊藤あゆ)
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