MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ハナレイ・ベイ』

2018-11-30 00:22:58 | goo映画レビュー

原題:『ハナレイ・ベイ』
監督:松永大司
脚本:松永大司
撮影:近藤龍人
出演:吉田羊/佐野玲於/村上虹郎/佐藤魁/栗原類/水上京香/井川等視
2018年/日本

村上春樹人気に頼るしかない作品について

 ハワイのカウアイ島にあるハナレイ・ベイでサーフィン中にサメに襲われた息子のタカシを迎えにサチが現地に駆けつけたのはタカシが帰国する予定だった2007年11月11日の前日だった。サチはタカシが幼い頃に薬物中毒だった夫の尾崎亮と死別後に一人で育てたのであるが、2人は仲が良くなく、サチは関係を修復できないまま先に逝ってしまったタカシに対して後悔の念があり、その後毎年、タカシの命日の時期にハナレイ・ベイを訪れては同じ場所に座って読書をして過ごしている。
 10年後、いつものように訪れた海岸でサチはサーファーの高橋と三宅と知り合い、右足の無い日本人サーファーをサチが座っている場所の近くで見かけるという話を聞くのだが、サチは会ったことがなかった。
 サチが読んでいる本が『黒猫(Black Cat)』に意味があるのかどうか定かではないが、どうもストーリーが薄いように感じて、主人公を演じた吉田羊の熱演とロケーションに頼り過ぎているように感じる。
 入場口でネタバレとして鑑賞後に見るように絵葉書が配られたのだが、これはサチが高橋に自分の息子だとしてみせた写真であるが、ラストでサチが最後に振り向いた際の場面かもしれない。いずれにしても『ハナレイ・ベイ』がそもそも映画化するほどの小説なのかどうか疑問が残ったままである。


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