MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

「パディントン」の肖像について

2018-06-23 21:45:22 | 美術

 渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで催されている『くまのパディントン展』は

なかなか興味深いものだった。『パディントン』(ポール・キング監督 2014年)を通じて

初めてパディントンを知った者としては、そもそも『くまのパディントン(Paddington Bear)』が

マイケル・ボンド(Michael Bond)の児童文学でパディントンというキャラクターの肖像が

定まっていないことが驚きだった。

 1958年の初版で最初にデザインを担ったのがペギー・フォートナム(Peggy Fortnum)、

1973年からフレッド・バンベリー(Fred Banbery)、1980年代になるとデヴィッド・マッキー

(David McKee)、1990年代になるとジョン・ロバン(John Lobban)、2000年代からは

R.W.アリー(R.W.Alley)と引き継がれていく。

 パディントンは児童文学にとどまらず、映画は無論のことアニメーションにもなっている

のだが、パペットアニメ版も手掛けているアイバー・ウッド(Ivor Wood)は4コマ漫画

や飛び出す絵本も担っているのだが、これがチャールズ・M・シュルツ(Charles M Schulz)の

『ピーナッツ(Peanuts)』のスヌーピー(Snoopy)そっくりなのである。

 だからイギリスのパディントン、アメリカのスヌーピーときたら日本のキャラクターだと

「のらくろ」といったところだろうか。


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