MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『狐の呉れた赤ん坊』 80点

2012-12-29 22:25:51 | goo映画レビュー

狐の呉れた赤ん坊

1945年/日本

ネタバレ

張子の虎と相撲人形

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ストーリーはいたって単純な人情噺ではあるが、小道具の使い方が上手いと思う。例えば、大井川の川越人足である主人公の張子の寅八の名前は本人が持っている張子の虎を由来としており、街道筋に捨てられていた善太は、毎年関取の賀太野山が持ってくる相撲人形に合わせるように成長していく。ある酒の席で、寅八が「善太はさる大名のご落胤だ」と言ったことを聞きつけた大名の家臣の鎌田大学たちが寅八の家を訪れて、いったん立ち去った後に、寅八の背後から善太が寅八の頭を動かすことで、寅八がまるで張子の虎と同じように頭を揺すったり、善太の出自を知りショックを受けている寅八の目の前で、正装して座っていた善太が突然消えて、善太の顔があった場所の背後の壁に狐のお面を配している細かい演出が、「質々始終苦(7×7=49)」というギャグと共に冴えている。


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