MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『ダーティハリー4』

2020-10-30 00:59:38 | goo映画レビュー

原題:『Sudden Impact』
監督:クリント・イーストウッド
脚本:ジョゼフ・スティンスン
撮影:ブルース・サーティース
出演:クリント・イーストウッド/ソンドラ・ロック/パット・ヒングス/ブラッドフォード・ディルマン
1983年/アメリカ

「白さ」にまつわる事件の予感について

 今回ダーティハリーシリーズを見直してみて、やはり「ダーティハリー4」が一番良かったと思う理由として、光と影のコントラストを強調した映像も魅力的だが、「白」を引き金とする事件の起こし方が秀逸のような気がしてならない。
 例えば、冒頭で主人公のハリー・キャラハンが行きつけのカフェでブラックコーヒーを頼むのだが、何故かウェイトレスがキャラハンのカップに砂糖を入れ続け、その砂糖の「白さ」が直後の事件を予感させるのである。
 あるいはマフィアのボスのスレルキスの孫娘の結婚式場に乗り込んだキャラハンは殺害された娼婦のリンダ・ドーカーの書き残したメモを背広の内ポケットからスレルキスの目の前で出し、それを見たボスが心臓発作を起こすのだが、キャラハンが持っていた手紙は「白紙」なのである。
 その後、ボスの仇を取ろうとする部下たちに命を狙われるキャラハンが追ってから身を隠したように見えたものは「白い」収納ボックスで、同僚のホラス・キングがくれたパグ犬は白く、終盤においてもキャラハンの目の前で降ろされたクルーガー家の魚屋のシャッタは白く、その直後にキャラハンは襲われるのである。
 この監督の「白」に対するこだわりが、作品を決して「物語」に飲み込ませず、あくまでも「画面」に執着する強い意志を感じさ、クリント・イーストウッドを映画監督として信用してもいいのではないかという気を起こさせるのである。


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