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『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』

2017-08-22 19:29:31 | goo映画レビュー

原題:『Pirates of the Caribbean: Dead Men Tell No Tales』
監督:ヨアヒム・ローニング/エスペン・サンドベリ
脚本:ジェフ・ナサンソン
撮影:ポール・キャメロン
出演:ジョニー・デップ/ブレントン・スウェイツ/ハビエル・バルデム/カヤ・スコデラリオ
2017年/アメリカ

「寄る年波」には勝てない海賊について

 改めて言うまでもなく「パイレーツ・オブ・カリビアン」とは主人公のジャック・スパロウを初めとする海賊の物語であり、よって観客は「悪者」に共感することになる。だからクライマックスにおいてかつてスペイン軍の「サイレントメアリー号」の船長で、今では船員たちと亡霊として現れるアルマンド・サラザールが怨みを晴らすと同時に元の姿に戻ろうとするためにジャックたちを倒し、「ポセイドンの槍」で呪いから解けるものの、ジャックたちを救出するために放り込まれた錨にしがみ付こうとしても、海賊のヘクター・バルボッサの「勇気」で海底の藻屑へと追いやられるのは、軍人よりも海賊の方が根性があるというよりも、天文学者で時計学者でもあるカリーナ・スミスが知的な女性であるというだけで魔女扱いされており、要するに「正規軍」に対する「はみ出し者」たちの反乱なのである。
 ところでジャック・スパロウが最初に登場するシーンが気になる。ジャックがセント・マーチン島の銀行にある鍵のかかった金庫から銀行の頭取の妻と共に現れる。ジャックは彼女を口説いて鍵を開けさせたのではあろうが、既に酔っており、やはり寄る年波には勝てないということを「酔っている」という設定で誤魔化しているように感じる。しかしこのシリーズは本作の大ヒットのおかげもあって後2作制作されるようだからジョニー・デップの本作に対するモチべーションが気になるのである。


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