映画と渓流釣り

決意と実行

 間髪置かずに、こんにちは。
昨日今日と、正確に言うなら11時間のインターバルで映画館に行って参りました。決意をすぐに実行に移す。それが成功の一番の近道なのです。あとは、体力と気力が続くかですね。そして一番大事なのは、何と言っても、素敵な映画に沢山出会えるかなのです。今年の日本映画に期待というより、望みをかけてお願いいたします。一本でも多く小父さんを楽しませてくださいな。
 今年の初観劇は友達の撮ったドキュメンタリーでしたので、それは置いといて、昨日の夜観た『結婚しようよ』と今朝観た『母べぇ』のお話を少しばかり。佐々部監督は山田監督との世界観が似てます。骨の太さでは山田作品に到底かないませんが、日本人のメンタリズムの何たるかは山田洋次よりもいっそう現代人に分かりやすいものだと思います。『結婚しようよ』は言うまでもなく吉田拓郎の名曲であるし、わたくし世代のみならず、若人の一部でも口ずさめるポップスのスタンダードかと思います。そんな歌を臆面もなく題材にして映画を撮るのには、それなりの開き直りがないと出来ないことだと思うのです。市井の家庭のなかにあるちょっとした出来事を、切り取って見せようとする作品は沢山ありますね。代表的な小津作品の父と娘のお話にも似ています。分かるんですが、わたくしにはもう五年早過ぎました。拓郎の曲にも半分ついて行けませんでした。残念!
 『母べぇ』は安心して物語に入っていける文部省特選のような作品です。吉永小百合は渾身の演技ですし、脇を支える俳優たちも子役に至るまで素晴らしい出来栄えです。しかし、山田作品の嫌な部分を多く持っているのも事実です。ご存知のとおり山田監督は東大出のインテリでありながら、底辺の労働者を沢山描いてきました。ご本人が共産主義者であるがために、本作も反戦の観点がインテリの共産主義者の目で描かれてます。ここにわたくしは違和感を覚えるのです。この時代の大半の人は、おかしいと思いながら、若しくはそれさえ思わず右を向いて生きていたはずです。寅さんのような人が反戦を説くなら素直に納得できるのですが、頭の良い学者先生に言われてもなぁ。鶴べぇ演じる奈良の叔父さんが一番納得のいく反戦論者でした。志田未来と壇れいの清楚な美しさが際立っておりました。
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