一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

九州オルレ(武雄コース)……韓国・済州島が起源の「家に帰る細い道」……

2013年01月31日 | 九州オルレ
先日(2013年1月21日)、地元紙に次のような内容の記事が載った。

【九州オルレ武雄コース 韓国の311人巡る】
韓国の登山愛好家311人が、1月20日、
史跡巡りなどを取り入れたウオーキングコース「九州オルレ」武雄コースを歩いた。
途中、休憩所で湯茶のもてなしを受けながら約8キロの短縮コースを巡り、
「穏やかないいコース」「森のいい空気が吸えた」
などと好評だった。
一行はまず武内町の巨大な登り窯「飛龍窯」を見学。
樋渡啓祐市長が「日本で一番いい武雄コースをぜひ楽しんで」と歓迎し、
白岩トリムコースを起点に、
貴明寺、武雄温泉保養村の山岳遊歩道、武雄神社裏の大楠などを巡った。
愛好家は中高年が中心。
「いつも険しい山ばかり登っているので、この穏やかなコースをのんびり歩けた」
「森に常緑樹が多く、新鮮な空気を吸えてよかった」
「大楠が神秘的。こんな大きな木は韓国にはない」
などと感想を話していた。
オルレは韓国・済州島の方言で「家に帰る細い道」という意味で、
韓国では自然を歩いて巡る「済州オルレ」が人気になっている。
九州観光推進機構は昨年2月、
九州内に武雄を含めて4コースを選定してPR、
韓国から個人やグループが訪れている。
今回は武雄市などが「日韓親善登山大会」と銘打って誘致。
これまでで最高の参加者となった。
これをきっかけに、口コミで誘客につなげていく。


韓国の登山愛好家が311人も歩いたという九州オルレ(武雄コース)。
いったいどんなルートなのだろう……
武雄温泉駅の観光案内所で地図付きのパンフレットをもらえるとのことなので、
さっそく行って、入手した。
パンフレットは、
九州オルレの全4コースが載ったものと、


武雄コースだけを案内しているものの2種類があり、


地図だけを比較すると、九州オルレの全4コースが載ったものの方が解りやすかった。
韓国の登山愛好家たちは約8キロの短縮コースを歩いたようだが、
武雄コースの正規ルートは、
Aコース(上級者向け)14.5kmと、
Bコース(初心者向け)13.0kmとの2コースがあり、
Aコースには、山岳ルートが含まれており、
登山愛好家も楽しめそうなルートであった。
時間は4~5時間とのことなので、
早朝から歩き出せば、午前中で歩くことができる。
今日(1月31日)は佐世保に行く日だが、
午前中を利用して、九州オルレ(武雄コース)を歩いてみようと思った。


7:10
武雄温泉駅に到着。
日の出前だが、もうかなり明るくなっている。


九州オルレ(武雄コース)のスタート地点は、
駅の構内にある。


7:14
GPSをセットして、いざ出発。


コースの要所には、馬の形をしたカンセと呼ばれる標識や、
木製の矢印、青と赤のリボンなどがあり、
道案内の役目を果たしている。



公園のような場所に、蒸気機関車があった。
ちょっとビックリ。


街角のイタリアンレストラン「souRce」があった。
評判の店らしい。


ランチもリーズナブル。


歩道橋を渡る。


歩道橋の上から見た風景。
これ以降、御船山をいろんな角度から見ることになる。


川沿いの道を歩いて行く。


とても素敵な道だ。


馬の形をしたカンセがあると、なぜか嬉しい。


左手に野球場が見えた。
球場に入らなくても、ここからでも観戦できるな~と思った。




美しい道が続く。
武雄市内に、こんな場所があるなんて……
驚きの連続。


遠くに柏岳が見えた。


初めて歩く道なので、とても新鮮。


貴明寺を通過。


お地蔵さんがカワイイ。


ここを右折なのだが、通り過ぎてしまった。
しばらく歩き、間違いに気づき、戻ってきた。




地面を見ると、こんな所に矢印があった。(笑)


コース上には、極端に狭くなっている箇所もあるので、要注意。


この階段を登ると、池ノ内湖に出る。




なんて美しい湖なんだろう。


湖を眺めながら歩く。
とても幻想的。


佐賀県立宇宙科学館の裏手に、Aコースと、Bコースの分岐点がある。


私は、もちろん、Aコースを選択。


この辺りもなかなかの雰囲気。


佐賀県立宇宙科学館の正面入口前を通り過ぎる。


橋を渡り、小さな川沿いを歩いて行く。
ここも素敵な場所。




いよいよここから山岳遊歩道。
ワクワク。


ホタル池。


浮き橋を渡る。


ここは、かなりの急坂。


上から見ると、こんな感じ。


尾根道に出ると、いきなり御船山が目に飛び込んでくる。


反対側を見ると、美しい山の重なり。
武雄の市街地の近くに、こんな場所があるなんて、まったく知らなかった。


尾根道を歩いて行く。


山岳遊歩道展望所に到着。


ここから見る御船山も素敵だ。


右に目を転ずると、市街地の向こうに柏岳と八幡岳が見えた。


急坂を下って行く。


保養センターからの車道に出る。
ここがBコースとの合流地点。




しばらく車道を下り、ここから右へ。


ここからも、アッと驚くような素敵な道。


山から町に下りてきた。




この鳥居のところから左折。




陸上競技場の横を通って行く。


ここから左へ。


「小さな家」というパン屋さんの横を通る。
野菜の自然の甘さを活かしたパンが人気とか。
こんなパン屋さんがあるとは知らなかった。
近いうちに買いに来ようと思う。


武雄市文化会館の庭園を横切る。


こんな道があることも知らなかった。




御船山の方に向かって歩いて行く。


武雄神社の大楠。(全国第6位の巨木)
樹齢3000年。幹周20m。樹高30m。




ここから左折。


塚崎の大楠。
落雷により、上部がなくなってしまったとか。
それでも、かなり大きい。
カカポくんと比較してもらえば、その大きさを把握してもらえると思う。


検察庁の横を通り、右折。
長崎街道に入る。




遠くに桜山の奇岩が見えた。


長崎街道らしい風景。


武雄温泉の楼門が見えてきた。


この狭い路地を通って、桜山へ向かう。


この山には、以前、レスキューの訓練で来たことがある。


なかなか素敵な道だ。


ゴールが見えてきた。


11:16
九州オルレ(武雄コース)のゴールに到着。
約4時間の歩き旅であった。




歩き終えての実感は、
〈武雄って、こんなに素敵な所だったんだ……〉
ということ。
知らない場所がいっぱいあって、
そしてどれもが本当に素晴らしくて、
驚きの連続であった。
今回は、時間にゆとりがなく、急ぎ足の旅になったが、
今度は、一日をかけて、ゆっくり歩きたいなと思った。
レストランに寄ったり、パンを買ったり、温泉に入ったり……
昼寝できそうな場所もたくさんあった。
武雄コースがこんなに素敵だったのだから、
他の3コース(奥豊後・天草・指宿)もきっと素晴らしい道に違いない。
できれば年内に、他の3コースも歩いてみたいと思う。
楽しみな一年が始まった。

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