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平岩弓枝著 「花のながれ」

2024年03月06日 15時46分17秒 | 読書記

図書館から借りていた、平岩弓枝著 「花のながれ」(文藝春秋)を、読み終えた。
実は、先日、平岩弓枝著 「江戸の娘」を、借りてくる際に、中身も何も確認せず、表題名だけを見て、借りてきた書だったが、読み始めてから初めて、時代小説ではなく、現代小説、「女の休暇」、「ぼんやり」、「花のながれ」の、短編2篇、長編1篇が収録された書であることが分かったのだった。
平岩弓枝の著作品には、時代小説よりむしろ現代小説が数多あることは知っていたが、これまでは、時代小説に限って読んできたので、平岩弓枝の現代小説を読むのは、今回初めてのこと、ある意味、新鮮さを感じたところだ。


読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。
読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも、
その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー「読書記」に、書き留め置くことにしている


「女の休暇」
▢主な登場人物
原口正吉・民子・良作・香久子・有紀、
鈴木均平・つる子・和夫・知子、
おさい、
▢あらすじ等
香久子の嫁ぎ先の農家原口家には身勝手な家族ばかり。真面目で働き者の香久子が、ちょっとした反乱をおこす物語。超短編だが、してやったりと胸がすき、じんわりとあたたかく、すがすがしい内容。「あたし、大黒柱になってるんだわ・・・」

「ぼんやり」
▢主な登場人物
きく子・定夫・悦子、
岡村はな、
▢あらすじ等
初老のきく子は、「ぼんやり」で、孫のお守りも、友人の店の手伝いも、満足に出来ない人間で、なにくそと負けん気になれない性格。何をするにしても、のろまで、うっかり。本人、悪気が有る分けではなくても、他の人には、そんなきく子が、悠々としていて、ふてぶてしく、馬耳東風の人間に見えて、苛つかされる。それでも、きく子は、ぼんやり女でありつづけるしかない・・・か。 
どこかに、いそうな、のんびりおばさんの話で、超短編ながら、面白い作品。

「花のながれ」(表題作)
▢主な登場人物
新堂藤代、喜久子、桃子・・・(新堂清兵衛の遺児)
嘉吉、持井敬二、
上杉啓太郎、小松いく子、はつ・・・(新堂清兵衛の親類)、
村越亮、村越たづ・・・(故梅園仙寿の次男と未亡人)
小倉弁護士、醍醐久米吉
勝間謙吉、曽我、
▢あらすじ等
昭和40年の暮れ、上野の池之端にある、江戸時代から続く、帯締め等紐作りの老舗「糸屋新堂」の9代目当主清兵衛が卒中で倒れ、急死した。あとに残されたのは、美しき三姉妹、老舗をなんとか守ろうとするしっかり者の長女藤代(28歳)、のんびり屋の次女喜久子(25歳)、若くて活発な末っ子の桃子(20歳)。下町人情の機微に揺れながら、三人の娘がたどる三者三様の愛と人生の哀歓を描いた作品。


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