たけじいの気まぐれブログ

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「中学生日記より」その37(再)

2021年06月30日 08時15分54秒 | M男のあの日あの頃(the good old days)

「中学生日記より」

「gooブログ」に引っ越してくる前、「OCNブログ人」時代に 一度書き込んだことの有る「中学生日記より」を 改めてリメイクしてみようと思っているところだ。「中学生日記」とは 中学生だった頃のM男が ほんの一時期付けていた日記帳のことで 数年前に実家を解体する際に発見した、ボロボロのゴミ同然の日記帳のこと。土産物の小綺麗な空き箱や包装紙、冠婚葬祭ののし袋に至るまで 廃棄処分するという感覚が無かった父母が、子供達の教科書やノート、通信簿、図画工作作品等も押し入れの奥に詰め込んでいたもので、その中に有った。まさに「タイムカプセル」を開けるが如くの感じで、ページを捲ってみると、すっかり喪失してしまっていた記憶が、断片的に炙り出されてくる。まさか 60数年後に、ブログで第三者の目に晒される等とは 当時のM男は想像もしていなかったはずで 下手な文章、下手な文字、誤字脱字多しの日記である。(以上 過去記事コピペ文)


その37 「大晦日」

昭和30年(1955年)12月31日(土)、天気 雨、
起床 5時10分、就床 12時5分、

1、大みそか(大晦日)、(昭和)三十年の最後、
  特別番組が、多くさん(沢山)あった、
3、ラジオで じょや(除夜)の鐘を聞こうと、
  十二時までおきて(起きて)いたが、
  プッと電気がきえて(消えて)しまった、
  七時十五分から、「太郎さん花子さん」、大阪~東京「三人組三つの歌」、
  「そっきょう(即興)劇場」、有名人出演、
  九時五分 ラジオ東京 「1955年 オールスター歌合戦」、
  歌手は だいたい全部出演した、

1955年よ さようなら、昭和30年は もうこない、
おおみそか さみしくもあり うれしくもあり、
おおみそか 一日たてば 新しい年、
三十年先は長いと思うけど 立って(経って)見れば(みれば)短い年よ、
夢に見る1956年、明日になり、
お正月と待っていれどもきてみれば、うれしくもなし、さびしくもなし、
なんだか、うきうきするばかり、
1955年 ばいばい、

餅つき繭玉の飾り付けおせち料理作り等 年末やるべき仕事を全て終えて、夕食後、家族全員 茶の間の炬燵に集まり、ラジオに耳を傾けていたんだと思う。
M男の住んでいた家は、村落のはずれに有り、村の鎮守、小さな神社からも数キロ離れていた。近くに寺院等も無く、当時、元日に初詣に出掛ける等という習慣が無かった。大晦日から元旦に掛けては、専ら、NHKラジオ番組、「行く年来る年」で、全国各地の寺社の初詣風景を聴き、除夜の鐘の音を聴いてから、就床するのが常だった。
その年も、ラジオから流れる除夜の鐘を聞こうと頑張って起きていたようだが、12時頃、いきなり、停電になり、すごすごと布団にもぐりこんだようだ。当時、北陸の山村では、冬季、積雪や落雷等で、しょっちゅう停電していて、停電慣れしていたものだ。日本海を渡ってくる湿って冷たい季節風が日本列島の背骨にぶち当たると積雪をもたらすが、雪になる前兆には雷が鳴ることが多い。地元では 「雪おろし」と呼んでいたような気がする。大人も子供も弁えていて、雷が鳴ると、雪が降ってくるぞ・・・と、言い合ったものだが、その大晦日の夜も、雪が降り出したのかも知れない。
夕食中等でも、直ぐ対応出来るように、大きめの蝋燭を常に準備していたもので、実際、蝋燭の明かりで食事したこともかなり有った。地震等災害被災地等で 電気、ガス、水道が止まり、暗闇の中で不安な時間を過ごされる被災者の映像等を見る度、あの頃の停電の情景を思い出している。

M男の住んだ村落は、東西南、山に囲まれて、極めて電波が届き難い地形に有って、NHKラジオ第1放送が、雑音混じりでやっと聴けた地だったが、他に娯楽等無かった時代、茶箪笥の上に鎮座した中古ラジオからの放送を 家族みんなで聞くのが 最大の楽しみだったように思う。「太郎さん花子さん」、「三つの歌」・・・、懐かしい番組名、
ラジオから伝わってくる全国各地の「行く年来る」の様子と比べ、何の盛り上がりも無い北陸の山村の暮らしに、M男は 毎度のこと、少々感傷的になっていたようだ。M男には、特に 表日本(太平洋側)の明るく、賑やかな年末年始の情景等は、別世界のようにも感じて、羨ましくて仕方なかったのだと思う。
「おおみそか さみしくもあり うれしくもあり」
「きてみれば うれしくもなし さびしくもなし」

 


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2 コメント

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Unknown (yamautisora)
2021-08-17 12:16:53
ラジオ番組よく聞いてましたね、よく聞いてたのは題名は忘れたがあなたも私も朗らかにと、お父さんはお人好し、徳川夢声の?
のど自慢とか有りましたね。

学校の先生の名前や特徴も覚えていて あの頃は楽しかったな〜と
思い出す事も脳の活性化になりますね。
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ソラさん、おはようございます、 (takezii)
2021-08-18 06:01:11
宮田輝アナウンサーの「三つの歌」「素人のど自慢」、花菱アチャコ、浪花千恵子の「お父さんはお人好し」、徳川夢声の「??」、・・未だに 脳裏に有るから不思議ですね。ラジオしか無かった時代、家族皆で聞いた時代でした。
コメントいただき有難うございます。
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