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佐藤愛子著 「今は昔のこんなこと」

2018年08月30日 12時30分47秒 | 読書記

図書館から借りていた 佐藤愛子著 「今は昔のこんなこと」(文藝春秋)を 読み終えた。

かっては 日本人皆が共有していた 日常の物や言葉、あるいは風景、時代の進化と共に 急激に退場してしまったものが多い。
ほとんど死語になってしまった言葉、言葉が有っても実体が無くなってしまっている物、今の子供に説明しても分ってもらえないような情景 等々、日頃感じているものだけ上げても 数多有る。
それらが どういう物だったのか、どういう言葉だったのか、どういう風景だったのか 著者 佐藤愛子氏が エピソードを交えながら説明し 現在の世相を嘆きつつ、独特の痛快な語りでバッサリ斬っている書である。
時代の違いで さすがに 知らない物、言葉、風景も 若干有るが ほとんどが 子供の頃 見聞きしていた 懐かしい物、言葉、風景。
郷愁と笑いが 誘われる、
後期高齢者好みの書、一種の絶滅風俗事典のようである。

「腰巻」
 昭和20年代後半頃まで 北陸の山村の女性は(母親も) 腰巻を身につけていた。

「蚊帳」
 扇風機も普及していなかった時代、夏場は 全ての戸を開け放しで就床、蚊帳無しでは 眠れなかった、簾、

「アッパッパ」
 簡単服

「押売り」
「五右エ衛門風呂」
「居候」
「火鉢」
 冬季 暖房は 炬燵しか無かった時代。火鉢で手を温めたり 餅を焼いたり、
 ヤカンでお湯を沸かしたり、長火鉢、

「あーらいやだ オホホホホ」
「ステテコ」
「乳当」
「褌」
「釣瓶井戸」
「鍛冶屋」
「つけ文」
「後家」
「おぼこ」
「蠅いらず」
「円タク」
「出合茶屋」
「縁側」
「カンカン帽」
「モダンガール」
「人絹」
「腎虚」
「花柳病」
「煙管」
 雁首、紙巻煙草、刻み煙草、吸い口、羅宇、厠、

「親孝行」
「オドシ教育」
 米は一粒たりとも粗末にすると目がつぶれる、

「どら息子」
「巡査」・・おいこら
「幣衣破帽」
 旧制高校学生風俗、質実剛健男臭さ→ヤボ、ダサい、

「夜這い」
「盥」
 産湯、スイカ冷やし、魚を泳がす水槽、行水、洗濯・・・、

「良妻賢母」
 料裁健母、凌妻嶮母、男損女肥、

「焚火」
 ダイオキシン発生、焚火禁止、

「恥と恥ずかしがり」
 男の恥意識も、女の恥ずかしがりも消滅してしまった、、

「わっかるかなあー?、わっから無いだろうなあー?」
分る言葉、物、情景の数で 戦前生まれか 戦後生まれか・・・、
はたまた 平成生まれか 見当がつきそう・・・だ。


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2 コメント

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楽しませていただきました。 (ゴマメのばーば)
2018-08-30 14:42:21
「腎虚」、これだけが分かりませんでしたので辞書を引きました。
古ーい 古い人間であることを確認。
でも懐かしい気持ちになれました。
しかし、「盥」という文字は、そのものズバリですね。
楽しませていただきました。
ゴマメのばーば様、こんにちは、 (takezii)
2018-08-30 15:31:49
腎虚・・私も 聞いたことも無い言葉で 知りませんでした。あと いくつか 初めて知るようなものも有りましたが ほとんどは 昭和20年代、30年代、子供の頃に見聞きしていたもので やっぱり 古ーい人間の仲間です。
「盥」・・子供の頃は 漢字まで知りませんでしたが 本当に ズバリですね。
僅か 60年70年前のことでも 平成生まれの人達等には 大昔の風俗に思えるのかも知れませんね。
コメントいただき有難うございます。

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